ケムエル(CV.竹内良太)について


キャラクターについて

ケムエル(左)    illustration:ゆう子さん

神の命により人間に罰を与える「破壊の天使」たちの指揮官。非常に傲慢かつ支配的な性格で、魔族や人間を完全に下に見ている。天使とは思えないほど口調も行動も粗暴で、人間を下等生物と言い放つ。人間界で穢れた魂が暴走した際は、軍を動かして討伐に向かうことも。

公式サイトより

傲慢・支配的・粗暴・上から目線……という暴れん坊。ぶっきらぼうだけど実は案外いい奴。態度で損をしている大型犬タイプ

公式Twitterより
  • 本作のスーパー攻め様。カーーーーッッ顔が良い、とにかく良い。魔彼シリーズで『Zorn』を一番に推していなくても、攻めの中では断トツに好きと言い切れるくらい個人的に好みの顔である。初見で「え、髪長すぎない……?」とも思った時代が私にもありましたが、この長い髪、後々エチシーンで、フェラ中にユーゴに引っ張られたり、逆に髪が邪魔だから持っていろとユーゴに命令したりと、なかなか良い仕事をするので、とっても重宝している。私が。

  • 性格は、男の中の男という感じ。戦場の指揮官らしく、ヒエラルキーの圧倒的頂点に君臨するバリタチ。公式紹介文にもある通り、天使だけど傲慢かつ支配的な気質で、作中では人間の事を「下等生物」と呼び、神父であるユーゴにも「神の家で神の子を好きにして何が悪い」といったゲス的発言を、何の悪びれもなく浴びせかける。そもそも初対面で、己の傷を癒すため、生命力を奪うという名目でユーゴを強姦し、尊厳を踏み躙る事に何の躊躇いも見せないので、いかに人間という生き物を見下しているかがその行動からも見て取れる。この段階では、天使以前にまさに悪魔の所業だが、そもそもケムエルが序盤で大怪我をしてユーゴの前に現れた理由が、下等生物であるはずの人間を庇護する為に闘っていたからという事が、後々明かされていく。つまり、人間が下等生物なのには変わりないが、弱い下等生物だからこそ、強い天使が守ってやらないといけないという思考回路の持ち主なわけだ。ここら辺が、ケムエルが魔族ではなく、天使である所以だと思う。彼の優しさは、母性ではなく父性。上下関係は明白だが、守るべき者は守り抜く男である。

  • Wikipedia 曰く、大天使ケムエルは、『神の力を象徴しており、神の立てた正義を前提にして、神に敵対する者達を容赦なく攻撃するといわれている』『その攻撃的な性格から、オカルト教義では堕天使や岩にうずくまる豹の姿をした地獄の悪魔として扱われることがあった』存在だそう。それにしても、天使なのに、地獄の悪魔て……。本作のケムエルの横暴無人な様も、間違いなくこの言い伝えを元にキャラクター考案されていると考えられる。ところで不可抗力とはいえ、ケムエルが手を下した人間は、神に敵対する所か神に仕える側の人間だった訳だけど、そこら辺は良いのだろうか……。理不尽と不条理が主食な闇の腐女子的には、寧ろご褒美ではあるが。エンゲージメントまでしたのだから、贖罪的な意味も兼ねて、ケムエルには、一生かけてユーゴの事を幸せにして欲しいと願うばかりだ。

  • キャストコメントで、竹内さんが「9割を行動で示し、1割をふとした台詞で伝える」と述べていた通り、理論理屈を並べるより、まずは行動で示すタイプ。策士やインテリ系が多い(わんこ攻めもいるけど)魔彼シリーズの攻め様の中で、圧倒的に無駄な腹算用をせず、どストレートな言動を示す。裏表が無い分、歯に衣着せぬ物言いは時にデリカシーを欠き、座談会CDでは「お前の所のパートナーは、自分から股開くか?」(訳:向こうから誘って来るか?)と発言し、他所様の攻めを呆れさせている。ユーゴの苦労が垣間見えた瞬間であった。
    また、何も知らないユーゴに、「お前は神父のくせに何も知らねえのか」と野次った割には、生命力の循環や神力の供給など何を説明するでもなくそのまま事に及んでおり、9割行動で示す脳筋のみでなく、たった1割の口頭説明ですら省く傾向にある。常套句は「めんどくせえ

  • ここまで来ればもうお分かりだろう。最中の物言いも、それはそれはどストレートな男である。「お前が俺のモン咥えこんでる時の顔、最高にクるんだよ」「尻をもっとこっちへ突き出せ」など、デリカシーの欠片もない何の婉曲もない言葉を、天使ともあろう生き物が、清廉潔白な神父へ次から次へと浴びせかける。その責め苦というかストレスに、ひたすら耐え抜くユーゴ。これではもう、どちらが天使か分からない……。

  • ユーゴのイく時の顔が好きと断言しており、行為の最中も、絶頂顔を見せる事を執拗に強要してくる。イッた直後のユーゴに、思わず「やっぱ良いなあ」と恍惚として洩らしており、絶頂顔が心底お好きなようだ。しかしこれに関しては、単純にフェチというより、ユーゴのあまり笑わないというキャラクター性に起因しているのが、「普段あんま表情変わんねえのに、ヤッてる時だけはいい顔する」という発言から伺い知る事ができる。確かに、あまり表情筋を動かさないキャラクターに対し、苦痛と快楽を与えるのが表情を変えるはてっとり早い手段だという事には、激しく同意できる。そして普段、理性という鋼の仮面を被っている子こそ、表情を変えた瞬間のギャップが凄まじいのも納得ができる。なお、ユーゴに関しては「よく笑うようにもなった」「存外笑顔がよく似合う」とも発言しており、絶頂顔の次にユーゴの笑顔が気に入っているようである。

  • ぶっとんだ嗜好や性癖を持つ攻めが大多数を占める魔彼シリーズの中で、基本的に穴があれば棒を突っ込むという短絡的思考ゆえ、性的嗜好はノーマルな方かと思われる。しかし、特典CDでは、ユーゴへの調教願望を垣間見せ、また座談会CDではマモンの示した人間界のオトナのオモチャに大いに興味を示すなど、まだまだ発展途上なだけな気もする。今後に乞うご期待なカップルである。

  • 横暴、傲慢とこれだけ荒々しさを全面に売り出しておきながら、公式Twitterがサラリと『大型犬タイプ』と言及している。そう、ユーゴに懐いた後のケムエルは、大きな身体でユーゴに犬のようにじゃれつく、ワンコ系攻めなのである。とは言え、あくまで指揮官という人に指図する立場ゆえなのか、とにかく甘え慣れていない感が凄い。そう言ったギャップも含め、このケムエルというキャラクターの魅力だと思う。是非本編で堪能してみて欲しい。


ボイスキャストについて

本作のケムエルは、竹内良太さん無しでは存在しなかったと言い切れるくらい、個人的にはハマり役だと思っている。竹内さんと言えば、某ヴィランズゲームの体育教師とか、どちらかというと脳筋なキャラが多いイメージだけれど、ケムエルも例に削ぐわずそんな感じ。勿論、演技による部分もあるけれど、まず声を聞いただけで、いかにも大柄そうで、胸を仰け反らせて大股を開いて座っていそうなキャラクター像が容易に想像できる様は、本当に凄い。かと思えば、天使として人間のユーゴに向けた慈愛に満ちた声を聴かせてくれるなど、演技の振り幅が本当に大きいのだ。また、山下誠一郎さん演じる、ユーゴの中〜低音の物静かな声とも非常に相性が良く、耳馴染み良く聴く事ができる。是非、魔彼『Zorn』本編を聞いて、実際に確かめてみて欲しい。



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