臨床検査技師国家試験でも出るかもしれない⁉︎国家試験過去問ピックアップ【第3回・薬剤師国家試験第108回問48】

今日は、臨床検査技師の国家試験でもよく出題されるTDM(血中薬物濃度モニタリング)について、薬剤師国家試験で昨年出題された問題を紹介します。

薬物血中濃度を指標とした治療薬物モニタリング(TDM)の対象とならないのはどれか。1つ選べ。

1 ジゴキシン
2 メトホルミン
3 バルプロ酸
4 リチウム
5 バンコマイシン

第108回薬剤師国家試験 問48

薬剤師の場合はそれぞれがどういう治療薬かは必ず理解しておくんですが、臨床検査技師の範囲であれば、ジゴキシンが心不全の治療薬であること、バンコマイシンはグリコペプチド系細胞壁合成阻害に働く抗菌薬で、MRSAの治療薬として用いられることは覚えておきましょう。なお、バルプロ酸は抗てんかん薬、リチウムは気分安定薬で、以上4つがTDMの対象。よって残った2がこの問題の解答となります。

なおメトホルミンは経口糖尿病治療薬の一つで、昨年新潟大学の研究グループが脳小血管病に対して、この薬剤により脳梗塞のリスクが減少することを明らかにしました。

余談はさておき、臨床検査技師の国家試験でもTDMについては頻出です。今年の試験でも、全血を検体に用いる薬剤としてシクロスポリンとタクロリムス(いずれも免疫抑制薬)を選ばせる問題がありました。臨床化学の赤本に対象となる薬剤の表がありますのでしっかり把握しておきましょう。

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