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飛行機と長傘
先月行った富山は、雨の予報が出ていた。長傘のほうが使いやすいが、飛行機だったので折りたたみ傘を持参した。
しかし、飛行機に長傘を持ち込むことはできるのだ。
機内持ち込みは、手荷物1個と身の回り品1個まで。
傘は身の回り品として持ち込める。ただ、そのほかの荷物を1つにまとめないといけない。これが少々気になるところ。
そういうわけで、今回も超軽量の折りたたみ傘を持参した。本格的な雨だったら、現地で買えばいい。
***
富山空港に着いたとき、飛行機の窓からもわかるくらい雨が降っていた。すぐにでも長傘を買ったほうがよさそうだ。
富山駅には、大きめの無印良品がある。ここで買うつもりだった。
しかし、駅に着いたらもう降っていない。無印を探すのも面倒だ。このまま行ってしまおう。
この後、激しく後悔した。
次第に雨脚が強まり、風も強くなった。超軽量の折りたたみ傘はひっくり返り、完全に壊れてしまった。帰りたい。
しかし、運河クルーズをする水上ラインを申し込んでいた。乗るしかない。
幸いだったのは、船の待合室や船の中がとても暖かかったことだ。
6月に岐阜で雨にあったときは、建物もバスも冷房が効いていて辛かった。雨に濡れるのは寒い季節に限る。
しかし、船が港に着いても雨は降り続いている。すぐに駅に戻る路面電車に乗った。今度こそ長傘を購入するのだ。
***
駅に着く頃には雨はやんでいた。それどころか、空が明るくなっていた。
今さら傘を買う必要があるだろうか。完全に壊れたと思った折りたたみ傘も、全く使えないわけではなかった。
また迷いが出てきたが、無印の傘は前から欲しいと思っていたのだ。この際だから買っておこう。
しるしのつけられる傘。ダークグリーンのチェック柄はかわいいが、少々持ち手がたくましかった。
その後、日が暮れると雨が本格的に降り出した。さっそく傘の出番だ。雨の中、公園のライトアップもキレイだった。
そして降らないはずだった翌日も、結局1日中降ったりやんだり。新しい傘のデビューとしては上出来だった。
***
帰りの飛行機は、もともと満席の案内が出ていた。通路を挟んで両側に3列席が並ぶ小さめの機種である。
しかしアプリで座席表をみると、3列席の1つがまるまる空いていた。しかも普通席の一番前の足元が広い席だ。これはいい。
その3列席の窓側に移動した。今から隣に2人客が来る可能性は低いから、少なくとも真ん中の席は空くはずだ。
搭乗すると、案の定、通路側は埋まっていていたが、真ん中は空いていた。
予想外だったのが、通路側の人が先に座っていたことと、この席は足元に荷物が置けないことだ。
通路側の人は優先搭乗なのだろう。足元に荷物を置けないほうが厄介だ。仕方ないから手荷物を頭上の物入れに入れた。
傘はいいだろうと思って、窓際に寝かせていたら、出発間際にCAさんに見つかり物入れに収納された。
「開けたときに飛び出すかもしれないのでお気をつけください」
足元のほうが安全ではないだろうか。とにかくこの席は足元に置けないらしい。長傘を持参するときは気をつけようと思う。
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