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高知の電車とうっかり鉄道

高知で電車といえば路面電車のこと。JRなどは非電化なので汽車と呼ばれるそうです。以下、高知の電車がらみの話です。

とさでん電車

高知の電車は、日本最古の路面電車です。かつては土佐電気鉄道(土電)でしたが、現在はとさでん交通が運営しています。

路線図は、はりまや橋を中心に十字の形をしています。その北側にだいたい並行してJRが通っています。大まかな位置関係はこんな感じ。

東西にとっても長いのが特徴的です。東の終点が後免町(ごめんまち)、西の終点が伊野(いの)です。

はりまや橋から伊野・後免町までには、それぞれ30電停以上あります。南北も合わせた全長は25.3㎞と日本一の長さ。

伊野(いの町)のような郡部まで路面電車が伸びているのは珍しいみたいですね。

いの町では、もはや路面ではないところを走る。

一方で、電停間の距離は短めですが、一番短いところは約60mとのこと(一条橋~清和学園前)。もちろん日本一の短さです。

電車一日乗車券

運賃は、市内均一区間は200円。それ以外は初乗り130円です。

一日乗車券は、均一区間有効(500円)と全線有効(1,000円)の2種類あります。

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初日は均一区間用を使用しました。翌日分として全線用を購入したのですが、これについては「本当に乗りますか」と窓口の方から念押しがありました。

JRのほうが圧倒的に速いんですよね。それでもわざわざ乗りますか、という意味でした。

東西の路線を乗り通すなら、JRを使って片道だけ電車に乗るのがよかったのかもしれません。

でも、全線用の一日乗車券には、全線の路線図のほか、電車の一覧写真も載っています。やっぱり買ってよかった。

それから「電中八策」という乗り方指南も載っています。これも楽しい。

電停が多すぎてコの字型に。

うっかり鉄道

ところで、高知の電車のことを初めて知ったのは『うっかり鉄道』という能町みね子さんの本です。

ライトな鉄道エッセイで、全国9か所の鉄道が紹介されています。

著者のツボは、車両よりも駅や駅舎。速いのは苦手で特急より各駅停車、など共感できる部分が多いです。

高知の電車については車両もツボだったようで、文庫版の表紙の真ん中にあるのは、ごめん電車の写真。

2010年頃の情報ですが、少なくとも高知の電車についてはほとんど変わっていないはず。文章もノリノリで楽しいのでおすすめです。

後免町行きは「ごめん」と表示される。

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