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御相伴衆~Escorts 第一章 第六十五話隣国の王子編 バルコニーでの約束②

 一方、アーギュ王子と、女美架姫は、バルコニーで、少しずつ、話を始めていた。夜半になり、星空が瞬いている。暁たちは、予め、ライティングを設えていた。テーブルの上にも、可愛らしい設えで、蝋燭が備えられている。

「突然のことで、びっくりなさったのではないですか?」

 背の低い三の姫に、王子は、少し屈んで、話しかけた。

「えっと、・・・はい、なんか、色々、解らなくて、ああ、ごめんなさい。どうしたら、いいのかしら。失礼なこと、言ったり、やってしまったら、ごめんなさい」

 王子は、そんな、三の姫の様子を、クスクスと微笑ながら、見下している。

「大丈夫ですよ。貴女は、そのまま、もし、僕にお話したいことがあったら、言ってくだされば、よろしいのです。特になければ、そのままで、結構ですよ。・・・とにかく、あの可愛らしい、イチゴのデザートプレートを頂きませんか?」
「はい・・・」
「どうぞ、お掛けください」

 王子がまた、恭しく、椅子を引くと、姫は、ドレスを抓んで、小さく会釈し、腰かけた。
 優しい笑顔で、王子は、その姫の様子を見ている。

「本当に、可愛らしい方ですね。姫は」

 褒められて、緊張しているのか、三の姫は、真っ赤になってしまった。

 中では、何やら、慈朗が紙を持って、皆の中心にいる様子が見えた。絵を見せてるのだと解った。

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