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御相伴衆~Escorts 第一章 第105話 暗躍の行方10~仮初の花嫁③

 4日目は、ゆっくりと、市井での買い物で過ごし、5日目は、ラウラタウンにて、観劇をする、アーギュ王子と女美架メミカ姫だった。

 5日目の観劇は、東国で流行りの月城歌劇団(ルナキャッスル)の公演「伽産物語monogamy第一章」だった。畸神譚きしんたん太祖神の物語を見る。

   一人の巫女姫 波が、日女族の長、陽向ヒナタと、月鬼ゲッキ族の首魁 凪との間で心を揺らす。陽向との結婚式を控えながら、偶然、月見が池で出会ってしまった、凪と結ばれてしまう。結果、惟月島の均衡が崩れ、終末が訪れる。生き残った三人が、新しい国を産む役割を担う。その為の双子の子を、波は宿すことになる。一日にして、二人と婚った波の二人の子は、陽向の子のフジマキと、凪の子のミズキの二人となり、未来に飛び、先々での、伽産を支える元となる。

「惟月島畸神譚のあらまし」
羽奈賀萩著より

 不思議に、女美架姫は、この話の内容に、不安を覚えていた。
 正直に、アーギュ王子に、それを伝えた。
 気にしないようにと、王子は姫に声を掛けた。

「子どもができたら、とても、嬉しいですね」

 女美架姫は、アーギュ王子に微笑んで、頷いた。

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