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あのイケメン、なんて名前だったっけ? KZ Krila

こんにちは。あら50りっぷです。

今回はKZが満を持して発売した超イケメン優等生を紹介します! ところであのイケメン優等生、なんて名前だったっけ? 

KZ Krilaは2023年中頃発売の新機種ですが、AliExpressのセールではもう2,100円まで下がっていました。1BA+1DDのオーソドックスな構成のモデルで、ダイナミックドライバーのサイズも定番の10mmです。

KZには大人気の入門機であるZSTxをはじめ、1BA+1DDモデルが多数存在しますが、他のモデルとKrilaに唯一違いがあるとすれば、DDに第2世代の10mm XUNドライバーが搭載されていることです。XUNドライバーは他の10mm二重磁気DDに比べて強いアタック感と低音の沈み込みがあるのが特徴です。

スピード感やキレもあるこのドライバーは、もともとKZのTWS用として開発された経緯があり、Castorほどではないものの仕様的には結構な重低音を楽しむことができます。もう一台のBA 30095型はノズルの内部に配置されています。

1BA+1DDのオーソドックスなモデルながらスイッチ機構までフル装備したKZの優等生


ハウジング構成も中華イヤホンでは一般的なもので、亜鉛合金のフェイスプレートに樹脂ボディーの組み合わせで非常に軽量です。スイッチ機構を搭載している割にハウジングはとてもコンパクトで装着もスムーズ、本体の厚みも抑えられています。小さめの耳の女性でも問題なく装着可能です。クローム色のフェイスプレートのデザインは羽のような? 模様になっていて実際に耳に装着してもシンプルでおとなしい印象です。

クローム色の亜鉛合金フェイスプレートのデザインはシンプルでおとなしい印象
KZと相性の良いnicehckの16芯銀メッキケーブル『C16-4』をKrilaにも使用する


今回も最初から、KZと相性抜群のnicehckの16芯銀メッキケーブル『C16-4』(AliExpressで2,000円程度ながら全音域のメリハリを効果的に上げる)にリケーブルし、常用のELECOMのSPARE EAR CAPイヤピ(廃盤になったのか最近在庫が店舗からもAmazonからも消えた)を使用します。

低音増幅+高域増幅の全部ON「1110」の設定がもっともKZらしい音だと感じた

搭載されたスイッチのうち3つは低域を1dB~3dB増幅するもので、4つ目は高域を低減するか増幅するかの選択ができるものです。全部OFF「0000」だと結構フラットよりになりメリハリも失われてしまうので、デフォルト+高域増幅の全部ON「1110」の設定がもっともKZらしい音だと感じました。よって今回のレビューはこの「1110」の設定で試聴します。

音質について
KrilaはKZらしいドンシャリカーブにチューニングされ、カリカリのクリアな音質をもつ寒色系サウンドです。定位もつかみやすく音場もそこそこ広いので、音が天井に突き抜けていく気持ちよさがあります。一聴して大好きな傾向の音だということがわかりました。ただ従来の「癖のある」暴れん坊1BA+1DDシリーズと比較するなら、チューニングそのものが他メーカーの高級機のように落ち着いた華麗でイケメンすぎるサウンドと言えます。

1・2・3スイッチで低域を3dB分持ち上げれば結構な重低音が味わえる

これまでのKZのBA搭載モデルといえば… 強ドンシャリカーブで、ドライな高音域が刺さるくらい攻撃的で、低音域も唸るようなベース・サブベースが轟きまくるパワー系の暴れん坊でしたが、Krilaはフラットと呼ぶほどおとなしくはないものの、バランス型で比較的ニュートラルなサウンドです。

手で持ってみてもコンパクトなハウジング。重量感もほとんど感じないほど軽量

分離感が高くクリアな高域は、シンバルなどの金属音の表現も含めて刺さることのない絶妙なチューニングだし、中域のボーカルは多少凹むものの決して聴きとりにくくないし、ベース・サブベースなどの重低音も他の帯域に影響を及ぼすようなブーミーさは皆無で、独特の癖というか耳に残るようなKZらしい「荒々しさ」がなく、つまりは全体が自然で「華麗に」まとまり過ぎているのです。めちゃくちゃイケメンなのに印象に残らないというか、KZらしい激しさが感じられないというか、嫌いじゃないけどいい人どまりという微妙な立ち位置なのです。LOVE(恋人)とLIKE(知り合い)の違いというのかな。

前回レビューしたCastorが、どこまでも重低音に陶酔させてくれる「LOVE(恋人)」モデルならば、Krilaはオールジャンルの楽曲を「美しく」「華麗に」楽しみたいときに同伴する「LIKE(知り合い)」とカテゴリ分けすることもできます。かなり贅沢な悩みですね。この価格帯のイヤホンの中ではKrilaのチューニングは見事と言うほかないし、同伴者としてはこれ以上ないくらいのイケメンなんだけどね。

CastorとKrila、同価格帯でどちらを選ぶか悩むくらいなら2台同時購入するのがオススメ


今ならAliExpressでどちらも2,000円程度で購入できるので、2つのうちどちらを選ぶか迷うくらいなら、ジャンルのまったくかぶらない2モデルを同時購入して、曲に合わせて使い分けていくのも大人的音楽の楽しみ方かな? とも思います。実際にバラードやアンプラグド、チルサウンドはKrilaのほうが間違いなく得意分野だから。

癖のないKrilaは、ZSTxのサウンドのように「エモさ」こそ感じさせないものの、2,000円台でここまで完成度を上げたイヤホンは他メーカーでもなかなかないので、中華イヤホン入門機としての1台、あるいは一生一台と決めたなら、Castorと並んでオススメできるイヤホンのひとつだと断言できます。なんだかんだボクも毎日持ち歩いていますからね。お気に入りリストにも加入確定です。

AliExpressで購入の場合
【KZ Krila】

https://ja.aliexpress.com/item/1005006221024157.html?spm=a2g0o.order_list.order_list_main.30.e41e585aQqf3RG&gatewayAdapt=glo2jpn

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