がん治療認定医試験合格に向けた必要十分な勉強法 2023
はじめまして。脳外科医LBと申します。
2022年にがん治療認定医試験に合格することができました。
日々の臨床・研究・教育など忙しい医師の皆さんに、必要十分な勉強量で合格できる効率的な勉強方法をお話しできればと思い筆を取りました。少しでもお役に立てれば幸いです。
まず前提として、“認定医試験”に合格しても認定医の資格が取れるわけではありません。
詳細は日本がん治療認定医機構のHP(https://www.jbct.jp)で確認をいただく必要がありますが、例えば、基本領域の専門医であること、がん診療に関する学会発表2件以上(共同演者可)、論文発表1件以上(共同演者可)、決められた学術集会への参加数による単位取得などがあります。
取得を考えた時点で論文や学会発表などは確認していると思いますが、意外と学術集会への参加の証明が個人的には鬼門でした。
脳神経外科領域では単位認定に認められる学会がそもそも“日本脳神経外科学会 学術総会”、“日本脳腫瘍学会 学術集会”のみなので注意です。さらには参加証明書が必要となり、過去に参加した際の参加証明書が保存されていないと単位認定できないのでこれも注意が必要です。
ただし、これらは試験を合格した上での話であり、もし試験に合格したものの申請資格が満たない場合でも試験合格の有効期間は5年ありますので、焦らず申請を目指しても良いと思われます。
そこで、本題に戻り、がん治療認定医試験の勉強方法に移ります。
まず、本noteの目的は、“最低限の勉強時間で合格点を取ること”とします。そのためもちろんですが、満点を取りにいく勉強法ではありません。また、試験結果は公表されませんので自分の得点は分かりません。試験後の自己採点では8割以上は解けた印象だったのでまあ合格しただろうと思い、結果合格していた、というような状況です。
それでは進めます。
1. 試験の形式
・2023年は11/5に試験が実施されます。
・設問60問で総論30問、各論30問。60点満点。試験時間は85分。
・マークシート法でCBT(全国の各会場で受講可能)形式
・5つの選択肢から1つ選べ、や2つ選べといった形式
2. 過去の合格率
・これも日本がん治療認定医機構に試験合格ラインが発表されています。
・合格率だけ見ますと、2019年度:84.48%、2020年度:81.84%、2021年度:71.16%となっておりましたので、まあ受験者の7-8割は受かる試験と考えておりました。しかし蓋を開けると2022年度は62.64%とかなり低くなっていました。なので、やはりしっかりとした対策は必要です。
・2022年度は60点満点で最高点59、最低点17、平均点42.5。つまり、7割正答すれば平均点を取れ、合格率が6割以上あるのなら合格できることになります。前述のように合格率は多少前後していますが、平均点は42〜46点あたりで推移していますので、7割正答すれば合格できます。
・まとめますと、“7割は正答できれば受かる”と考えることで、勉強中や試験最中の安心材料になると思います。
3. 勉強スケジュールと具体的な勉強方法①(9月:テキストが届く前後)
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