ベトナムの基礎知識 (番外編)

今回の記事では今まで触れてこなかったベトナムについて紹介していく

「北属南進」という言葉がある
これは約1000年に渡る中国支配の後、南方へ勢力を拡大していったというベトナムの歴史を表したものだ
「ベトナム」という国名自体ベトナム人がつけたものではない
はじめてベトナムを統一したグエン(阮)朝の王が国名を「ナムベト(南越)」にしたいと清朝(当時の中国)に申し出た
しかし中国側はこれを黙殺、困った王は色々探っているうちに「ナムベト(南越)はだめだが、ベトナム(越南)ならよくね」的な話を耳にし、「ベトナム(越南)」に決定
冗談みたいないきさつで国名が決まってしまったらしいです

さて次はベトナムの地理のご紹介
ベトナムは南北に細長く4分の3が山岳・高地地帯、残りの4分の1が平野部で山が多くあり面積も日本と大差ないです
北部をバッキ(北圻)、中部をチュンキ(中圻)、南部をナムキ(南圻)と呼ぶそうです
フランス植民地時代にはそれぞれトンキン(東京)、アンナム(安南)、コーチシナ(交趾支那)という区分でした

現在ベトナムには54の民族がおり、6つの文化地域(北西部、東北部、北部、中部、高地部、南部)に分かれています

北西部
タイ人が多く住んでおり、白タイ人と黒タイ人に分かれています。黒タイ人のピエールタオルや高床式の住居などが有名です

東北部
結石高原や市場、ハロン湾が有名で、タイ族(タイ王国とは無関係)、ヌーン族が多く住んでいます

北部
ハノイのオペラハウスやホーチミン廟などが有名で、料理もさつまあげやブンチャー(あのオバマも食べた!)、エビケーキ、コムケーキが有名です

中部
チャム族など多くの民族が住んでいます

高地部
ダーラットがオススメの都市で、2005年に無形文化遺産に登録されたゴング祭りがあります

南部
コーメー族やキン族が住んでおり、ディーエンディーエンやネズミの丸焼き、ココナツゾウリムシが有名です。あとわらで魚を焼くそうです

お正月(テト)の習慣
・キッチンの神様を崇拝
・鯉を川に放流
・花を買い、家に飾る
・祭壇を飾る
・1日は父のテト
 2日は母のテト
 3日は先生のテト

ベトナムの文字
ベトナムは最初は独自の文字を持っておらず行政文書にはもっぱら漢字を用いていた。しかし民族意識の高まりによって新たに漢字をもとにしたチュノム(字喃)がつくられ始めた。これは19世紀末に始まった国語(クォックグ)というローマ字表記法の普及に伴って用いられなくなった。


参考文献
・小倉貞男、1997 『物語 ヴェトナムの歴史』、中公新書。
・『日本大百科全書』
・ハイフォン大学観光学部教員による授業


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