訪問診療あるある?

さくらライフ市川クリニックです。
訪問診療あるある?として「テレビのワイドショーのネタになぜか詳しくなる」というのがあります。
訪問の時間がちょうど午前や午後のワイドショーの時間が多く、いやおうなしにテレビの画面を目にしてしまうからです。自分が趣味にしているものの話題であれば、なおさら興味は惹かれるわけで、、、。

将棋を覚えたのは小学4年生の頃。教室で友達が指しているのを見て、父に「あのゲームは何?」と聞いたのがきっかけでした。息子が対局相手になる、と思った父はすぐにプラスチックの将棋盤と駒と、そして入門書を買ってくれました。その策略にまんまとはまり、駒落ち(ハンディキャップ)で父と毎日数局指し、教室では休み時間の度に友達を捕まえて勝負を挑みました。将棋漬けの日々の中で、一番楽しみにしていたのは毎年お盆の時期に某百貨店で開催されていた「将棋まつり」。数日間の日程でアマチュア将棋大会などが開催されつつ、プロ棋士の席上対局(エキシビションマッチ)や指導対局が行われる一大イベント。県内だけではなく県外からも来ている同じ年頃の子供たちと対局を重ねるうちに、そのうちの何人かとは友達に。ただ、メールや携帯が子供では扱えなかった時代、毎年そこで顔を合わせるだけの関係でしたが。

藤井聡太二冠の最年少記録が大きな話題になり、その一局一局の勝敗がマスコミに大きくとりあげられています。僕にとっては、あの小学生から中学生のころの、羽生名人ブーム以上に感じます。コロナの中えでの明るい話題だからでしょうか?世代交代の象徴だから?いずれにしろ、自分が一時期本気で打ち込んだものが、脚光を浴びているのは、どこか嬉しく誇らしいものです。休み時間の教室では、あんなにマイナーなものだったのに。

ところで将棋を覚えるときに、父にまず教えられたのは「対局のはじめと終わりには必ず挨拶と礼をしなさい」でした。いまは診察の前後の自分の癖になっています。何百回も何千回も繰り返してきた、小さい頃の習慣というのは、意外なところで残るもの。深々と患者さんに礼をして、そして今日も診察が始まります。

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