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笑い泣き

M-1グランプリ。

感動した。漫才でこんなに涙が出るのが不思議だ。面白いのは間違いない。ただ、涙が出てくる。

おかしい。去年まではこんな感じじゃなかった。最後の優勝者発表の時は、グッときたけど、ずっと笑ってた記憶しかない。

今年も例年通り敗者復活戦から見たのだが、笑いの前に涙が出てくる。逆だろ、普通。

馬鹿なことを真剣にやるってカッコいい。


僕はバラエティ番組が好きで、良く観る。普段よく見るのは、芸人が「笑わせる」よりも「笑われる」方の番組だ。ドッキリとか、ドッキリとか。イジられてその人のキャラが発揮されるみたいなパターンとかも好きだ。

ただ、漫才に関しては正真正銘「笑わせる」ものだ。ステージにはマイクが1本あるのみ。このシンプルさがカッコいい。

歌手がギター1本で弾き語りするのと似ている。素材そのままドン! みたいな。誤魔化しは一切通用しない。音を外しても、歌詞を忘れても、誰もフォローしてくれないし、自分で処理するしかない。


オリンピックでも感動したし、プロ野球の日本シリーズでも感動したけど、今年のM-1はそれ以上に感動した。

錦鯉が優勝したからというわけでもない。涙の分泌量は少し増えたけど。


ここ数年右肩上がりで、誰かが戦う姿を見て感動することが多くなった。

その人達が表舞台に立つまでに、色んな苦労と、ものすごい量の練習をしてきて、失敗して、また立ち上がって、戦って……というドラマを勝手に想像してているからだ。

そして、ここ数年、僕自身も戦ってきた(と自負している)。

その自負があるからこそ、想像力に拍車がかかるし、自分と重ねてしまうから、感動の量もそれに比例しているんだと思う。


来年のM−1は、思いっ切り笑いたい。





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