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裏の裏にあるものは

映画を見るのも、音楽を聴くのも大好きだ。
 
世に出てくる一発目の状態はもちろん好きなのだが、僕はその作品の裏側を見ることも同じくらい、いやそれ以上に好きだ。

映画であれば、DVDやBlu-rayが発売されるとその特典映像として入っていることが多い。音楽はそれがないから、WEBや雑誌のインタビュー記事を読むことがそれにあたるのかもしれない。昔はライナーノーツがCDを買うと付いてきてたから、音楽を聴くよりも、まずライナーノーツを読んでいた。

制作に携わった人が、どんな時に、どんな思いで作ったのかというのを聞くと、作品の見え方や聴こえ方が全く変わってくる。何気ない部分にその人の強いこだわりが込められていたり、それとは逆に目玉の部分は練りに練ったものではなく、パッと浮かびましたなんてこともある。

最近は、自分で作ることも増えてきたから、使用した機材や技術的な部分についても気になる。単純にプロはどうしているんだろう……という好奇心だ。でも、やっぱり良い作品には良い機材が使われているし、時間もたっぷりかけられている。お金なんてなくても、良い作品は作れる! という意気込みは大事なのかもしれないが、限界はあるんだということを思い知らされる。

ただ、例外はある。豊潤な予算も、余裕のあるスケジュールがなくても、良い作品はある。ここ数年で言えば「カメラを止めるな」がそれにあたるのだろう。有名なキャストもいないし、大々的な広告を打っていたわけでもない。それなのに、あの爆発的な人気だ。

そこんところで言うと、音楽はそのへんのハードルは低いかもしれない。パソコンとソフトさえあれば、使い方次第でプロとほぼ変わらない質の作品が作れる。そんな時代でも、周りはプロになると言う夢を諦めて、音楽を辞めていく人達は多い。

どちらにせよ、僕が見てきた中で、大成していく人たちに必ず共通していることは「続けている」ということだ。どんな状況でも、作ることをやめない、唄うことをやめない。もちろんそこにセンスや技術も必要だろう。でも、続けなければそこで完全に道は閉ざされる。

メイキング映像を見ながら、インタビュー記事を読みながら「この人たちは続けてきた人なんだ」としみじみ思う。さらに、メイキングという裏側のさらに裏側には、知られざるストーリーがあるのだろう……とも。

あ、でも裏の裏は、表だな。

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