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ソーシャルイノベーションは”どろくさい”

こんにちは!のぶゆきです!

今回は、僕が受講しているソーシャルイノベーションという講義で中村哲さんのVTRを視聴したので、その感想と、ソーシャルイノベーションにとって一番大切なことについて考えてみたので、久しぶりに綴っていこうと思います。

▶︎中村哲さんの偉業
 →アフガニスタンの問題
 →100人の医者より1つの用水路
 →柔軟な発想
▶︎中村さんの偉業の中で一番凄いと思ったところ
 →「放っておける人はどうかした人」/もし僕が現地に行ったら?
 →課題設定力なんて結果論だ
▶︎ソーシャルイノベーションは”どろくさい”
 →自分が勝手に抱いていたSIのイメージ
 →現場は決してスマートでもスムーズでもない

中村哲さんの偉業

中村哲さんは、福岡県出身の医師であり、1984年にパキスタン・アフガニスタン地域に渡りました。その後20年近くハンセン病の治療を行い、多くの人々の命を救いました。
その過程で最も注目すべきことは、医者でありながらも白衣を脱ぎ、たった一つの用水路を作ることに専念したことです。
その結果、病の人々だけでなく、多くの難民の命を救いました。

アフガニスタンの問題

アフガニスタンは、百年に一度と言われる大干ばつに襲われ、農作物が育たず多くの人々が難民化するという深刻な事態に陥りました。難民化しただけでなく、水が足りず皮膚を清潔に保てないため、皮膚病が蔓延しました。
食料も仕事も失った地域の人々は、生まれ故郷を離れるしか生きる術はありません。なかには、生きるために強盗や殺人を行う人々も現れ、平和とは程遠い状況でした。
中村さんはこれを難民化の悪循環と呼んでいました。

100人の医者より1つの用水路

前述でも述べた通り、中村さんは白衣を脱ぎ、用水路を作ることに専念します。
アフガニスタンの難民化は干ばつが原因であり、「水さえあれば、医者何百人分もの働きになる。」と中村さんは考えたからです。
しかし、その地域に近くの川から水を呼ぶことはほぼ不可能だと言われており、用水路を作ることは簡単な話ではありませんでした。数々の障害が中村さんの前に立ちはだかります。

中村さんの柔軟な発想

障害の一つとその解決方法の例をあげると、中村さんは川の水を用水路に呼び込むために、用水路の直線上に堰(水を塞きとめる構造物)を作る必要がありました。しかし川の水流によって800キロもある石ですら流されてしまうという大自然の洗礼を受けます。そこで流されないように参考にしたのは、筑後川にある堰の構造でした。この堰は重機などない江戸時代に作られたもので、今でも崩れることなく水を呼び込む役割を果たしています。
筑後川の堰が崩れない理由は、川の流れに対して、少し斜めに構造物を設置することで、水流による水圧を分散させたことにありました。そして、その方法でアフガニスタンの水流が激しいなかでも堰を作り上げることに成功しました。
さらには、現地の人々の作業効率を良くするために、現地の伝統の技法を使った建築方を取り入れたりと、柔軟に自然や地域に適応しました。
そうして、不可能とも言われていた用水路を完成させることができたのです。

中村さんの偉業のなかで、一番凄いと思ったところ

僕が中村さんが成し遂げた偉業のなかで一番感銘を受けたのは、そんなひどい状況のアフガニスタンをみて、救う決断をされたことです。
中村さんは、自分ごととしてこの現状を受け止めたのです。

「放っておける人はどうかしてる」

VTRの中で、中村さんは、「この状況を見て、放っておける人はどうかしている」とおっしゃっていました。
僕は、その言葉に対して疑問を持ちました。

僕が現地に行ったら中村さんのように自分ごととして捉えれるの?

答えはNOです。
テロが多発し、いつ誰に殺されるかもわからない。自分が救おうとしたところで、救えるかもどうかもわからない。これを解決するだなんてとんでもない!
そんな心境の中で、僕の取るであろう行動は帰国一択だと思います。
これは、「中村さんは医者だから」で済む話じゃないと思っていて、
医師免許を持ってなくたって、ボランティアで地雷除去などの活動を行う日本人だってたくさんいます。
そんな人たちを本当に凄いと思っています。


課題設定力なんて二の次

上記で結局何が言いたいかというと、課題設定力なんて二の次だということです。
いくら頭が切れたって、自分ごととして捉えることができなければ、問題解決なんて夢のまた夢です。
そもそも、課題設定力があるかないかなんて結果論であって、問題解決に一番重要なことは自分ごととして捉えることであり、自分ごと化は問題解決の第一関門なんだな。と今日のVTRを見て感じました。
そして実際に、中村さんはいきなり用水路を作って、多くの人々の命を救えたわけではありません。
最初は、何度も何度も水がでることのない井戸を掘り、失敗を繰り返したそうです。

ソーシャルイノベーションは”どろくさい”


自分が持っていたソーシャルイノベーションのイメージ

僕は、ソーシャルイノベーションという講義を受けながら、ある勘違いをしていました。
ソーシャルイノベーションって、スマートでかっこいいものと思っていました。
ドヤ顔でアイデア出して、実際にそのアイデアで問題を解決する。
実際の成功者のプレゼン(TED)を視聴して、そんなイメージを持っていたんです。
ゴールデンサークルやら、ミッションビジョンやらデザイン思考やらアート型思考やら、かっこいいワードだけに魅せられて、ソーシャルイノベーションについて知った気になっていました。
当然、それらを揶揄するわけではなく、フレームワークだけを知って満足し、実際の現場のことを知ろうともしていなかった自分が、とんでもなく的外れで、愚かだったと気づいたのです。

現場はスマートでもスムーズでもない

きっと現場では、うまくいかなかったりとか、投げ出したくなったりとか、たくさんの辛いことがあるんだと思います。
そもそも、僕自身いろんなプロジェクトを通して感じていたはずです。
ファッションなんてどうでもよくなり、さらには2日間寝ることができなかったり(僕の効率が悪いだけ)、当時の僕はスマートでもスムーズでもありませんでした。
本当に泥臭かったと今振り返って思います。

今日見たVTRでも、中村さんは実際に泥だらけになりながら現場と向き合っていました。
そして中村さんのように、自分ごととして諦めず、努力した先によりよい社会があるのかなと思います。

終わりに

久々に長い文章を書きました。読みづらいとこや言葉の使い方が間違っている点があると思うので優しく、フィードバックをください。

また、まだ未熟者なので、中村さんに対して失礼であったり、不謹慎な言葉を使っている可能性がございます。ご指摘受ければすぐさま修正しますので、よろしくお願いします。

中村さんは、干ばつ地域に水を呼び、多くの難民を救ったものの、それでもわずか全体の5%にも満たないと言われています。
今でもほとんどの地域は干ばつに襲われ、難民が増え、病にかかってしまう人々が大勢いるはずです。
それでも、中村さんが築いた礎を基に、元の生活ができる人々が徐々に増えるといいなと願っています。


最後になりましたが、ご冥福をお祈りいたします。



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