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1/13 Syrup16g 【SCAM:SPAM:SCUM:SLUM】所感

2021/1/13
Syrup16g 【SCAM:SPAM:SCUM:SLUM】
@USEN STUDIO COAST

シロップのワンマンに行ってきたので感想を書いてみる。

まず今回のライブが開催されるまでの経緯について。
本来だと今回のライブは、2019年の秋から始まったツアーの最終2Days公演として、2020年2月に開催される予定だった。
それが未曾有のアレによって無観客ライブとなって開催され、有観客ライブ自体は6月へ開催延期となり一応の希望は繋がれたものの、案の定それも再延期。
そして2021年1月の開催へと相成ったものの、世間的にはその日程すらも難しくなった末、今回のこんな形へとなった。

1月13日、1月14日の新木場STUDIO COAST公演は2日間で、4000名以上の方がチケットをお持ちです。
大変残念ですが、只今のコロナ禍のガイドラインの下、新木場STUDIO COASTは1日600名前後の収容人数となっていて、チケットをお持ちの全ての方をお迎えすることができません。

(中略)

時間をかけて話し合った結論として、1月13日、1月14日 新木場STUDIO COAST【SCAM:SPAM:SCUM】のチケットは全て払い戻しさせていただきます。
また、払い戻しされた方を対象に、ガイドラインに沿った形で新たに開催する【SCAM:SPAM:SCUM:SLUM】4公演のチケットを発売させていただきます。
当初2月に開催される予定だった2デイズが無観客ライブとなり、6月に振替になり、さらに1月に再振替となってしまいました。

(中略)

そして、この状況の下でも、なんとかsyrup16gの音楽をお届けしたいと思いました。
改めて各日600人収容のライブを4回開催させていただきます。

http://ukproject.com/column/2020/12/20207/ より引用

もうね、頭が下がる想いですよね。
自分自身、昨年の夏以降それなりに色々なライブを観てきたけど、ここまで誠意を持って最後まで対応してくれた運営もなかなか居ないと思うし、本当に英断だったと思う。

そんなこんなで万感の想いで当日を迎えた。
そういえば、スタジオコーストがネーミングライツを実施してUSEN STUDIO COASTと改名することが直前に発表されていて、その改名後初のライブがこの日っていう。持ってるバンドだ、、

まずは今回のセトリ。

実弾 (Nothing's gonna syrup us now)
メビウスゲート
イカれたHOLIDAYS
生きたいよ
-中畑MC-
I・N・M
ラファータ
向日葵
理想的なスピードで
メリモ
Everseen
To be honor
旅立ちの歌

〜En1〜
バナナの皮
Sonic Disorder
天才
coup d'État〜空をなくす

〜En2〜
-五十嵐MC-
汚れたいだけ

1曲目は「実弾」から。アルバム(『Mouth to Mouse』)の1曲目を飾る曲だけあって、否応無しにテンションが上がってしまうね。マキリンの太いベースラインがどっしりと響いていた。

「メビウスゲート」「イカれたHOLIDAYS」と再結成後の曲を続けた後に『coup d'État』「生きたいよ」が始まる。
意図的なのか偶然なのかはわからないけど、ここまでで披露した曲は全てベースラインが印象的な物が多く、マキリン氏の安定感が際立つなぁと観てて感じた。そもそもこのバンド自体、やりたい放題な五十嵐隆の圧倒的な表現力を盤石のリズム隊が支えることで成り立っているからね、もはやこんなことを言及するのも愚問ですよね。

と、ここで中畑氏のMCが始まる。延期続きの不運について「がっちゃんと『ツイてないね』って話してた」という話に対してがっちゃんが「あ!気付いた!」と傍から突っ込みを入れて思わずフロアにも笑いが起こる。

続けて今回来てくれた人、来られなかった人、スタッフにも感謝の気持ちを述べ、リムショットによるカウントから「I・N・M」が始まった。
ずしりと重いリズムからポップなサビへ雪崩れ込むこの曲、高校時代を思い出すなァ、、

次の曲は「ラファータ」。がっちゃんがこの曲で唯一エレアコの12弦ギターを弾いていたのが印象的。
「向日葵」「理想的なスピードで」と新旧のメロウな曲が続き、続いて始まった「メリモ」でフロアの熱気が一気に高まる。
道中のお馴染みのセリフに付け加えられたアドリブが笑えた。

「絶対コレは買いの絶対って何?…全集中って何?」

その勢いのまま「Everseen」へと続き、「To be honor」、「旅立ちの歌」で本編を締める。

そしてアンコールは「バナナの皮」から。
セルフタイトルの『Syrup16g』収録曲はバンドの崩壊寸前の作品ということもあり五十嵐1人の私世界といった趣が強く、あまり評価はされていない作品だけど、こうやってライブで聴くと美メロな佳曲が多いな。

続いて定番曲の「Sonic Disorder」
今回のライブは声出し禁止ということもあって観客のリアクションは手拍子に限られていたので、この曲のイントロのバスドラ四つ打ちに合わせて手拍子が沸き起こる。初めて見たかも。
但し五十嵐のアドリブと思しきギターソロが延々続くのに面倒臭くなったのか、途中から手拍子がだんだんと跡切れていった、、笑

続けて聴き慣れたコーラスのトーンが一瞬鳴ったと思ったら「天才」が始まった。
がっちゃんの「オイ!!!!!!!!!」には思わず拳が出てしまう。

その勢いを残したまま「coup d'État〜空をなくす」が始まる。再度言うけどシロップのリズム隊は本当に素晴らしい。この曲が今回のベストアクトじゃないかな。
中畑の細かいハイハットの刻み、マキリンのメロディアスかつ安定したベースラインに五十嵐の吐き捨てるような歌声がマッチして、まさにスリーピースの妙だった。

ダブルアンコールが始まり、五十嵐がMCで自らのデザインしている今回のグッズについて語る。

真ん中のデザインのTシャツについては、「今まであまり音楽理論とかを勉強してこなかったので、この自粛期間を機に勉強しようと思って描いた」らしい(要約)。
もはや毎回の恒例となった漢字Tシャツについては、「常に一発勝負で無心で描いている」と語っていた。だから迷惑Tシャツの時も間違ったまま出したんだね、、笑

といったところで「汚れたいだけ」で締め。流石にトリプルアンコールは無かった。

終わってから気付いたんだけど、今回のセトリは1年前に無観客で行われた2daysライブの再現だったんですね(初日は仕事の都合で観てなくて気付いてなかった、、笑)。1年越しにこんなことしてくれるシロップさん、マジでエモいぜ…。
ちなみにこの翌日のライブも締めが「Reborn」→「翌日」へ代わったぐらいで、1年前のライブのほぼ再現だったらしい。実は未だにライブで「Reborn」を聴けていないので、もし演ってたらちょっと悔しかったので良かった。笑

と、新旧をバランス良く織り交ぜた2時間弱の良いセトリだった。
そもそも1年前も今回も、セトリにはかなり気合を入れているようなニュアンスのアナウンスがあったし、期待通りといったところだったね。
次回行くのは来月のツアーファイナル。マジで期待してます!

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