母との幸せな32年間



32年間の人生の中で
今が1番

寂しくて

悲しくて

愛おしさを感じています。

こんなにも
自分が泣くなんて

こんなにも心が辛いなんて
思ってもいませんでした

何が辛いって
今は会えないのが1番辛い

『人はいつか必ず死を迎える』

そんなことはわかっています

でも
生きてるのに会えないこの状況が

何より本当に、寂しです。

今のご時世
入院したら面会が一切できません

声が聞きたくて

抱きしめたくて

手を握りたくて

でも
それができない今が

1番、悔しい

この悔しさは
自分に対してです

正直病院に行ったら
治ると思っていた自分がいました

本当はもっと前からサインはでていました

もっと前から
ちゃんと見れていたら

もっと前から
この気持ちに気づけていたら
もしかしたら選択が違ったかもしれない

そんな事も頭をよぎります。

でも
時間は巻き戻せない。

だからこそ最期まで一緒にいたい

だから最期は家に連れて帰りたい

最期は家で看取ることを決めました。

でも、
いろんな検査があるため
結果が出るまでの約数日間は病院からは出せないと。

わかります。

初めは先生に反対されました

大変だよって

でも一緒にいたい

その思いは届き
結果と母の状態次第では一緒に帰る

でも
母がそこまで頑張れるか

先生は私の目を見て
事実をちゃんと伝えてくれました。

目を見たらわかります。

先生が何を言いたいのか。

そんな事は
わかっています。

分かってるよ先生
と思いながらうなずく私を見て

先生もうなずいてくれました。

そして母が何を求めてるかはわかりません

きっと迷惑かけたくない
最期まで『母』として生きてくれているからこそ
本当に母がどうしたいかは分からない

でも『子』として私は
何があっても一緒にいたい

ただそれだけなんです。

母はこれまで
弱音を吐いたことはありませんでした

私がやりたいこと

私の大切にしていること

どんな時も味方でいてくれて

どんな時もそばにいてくれて

どんな時も背中を押してくれました

愛されること
愛すること

これをずっと生きて見せてくれていた母

25年前に亡くなった父の事も
今だにずっと話してくれています

どんなお父さんだったかはもちろん

私はあの人に会えて幸せだって
今だにずっと話してくれていました

私が何か選択を迷ったとき

母は常に自分の意見と共に
お父さんも一緒だと思うと

必ず話してくれていたんです。

だから父はそばにはいなかったけど
ずっと
ずっと
2人に育ててもらったと
強く思っています。

この世を旅立ったら
愛する父、お姉ちゃん、じーちゃん、他にもたくさんの人に会えるから寂しくないのはわかっています

死の世界がどんな世界かはわかりませんが
きっと母は66年間の人生
胸を張って良く頑張ったって言うでしょう

愛する人の元へ旅立つでしょう

そして
会えなくても
守ってくれること
いろんな形で導いてくれること

愛し続けてくれる事は分かっています

私は32年間の人生
母の元に生まれて来れた事は
本当に幸せでした

そしてこの今感じている
悲しみや寂しさ

これを感じたら感じるだけ

『生きたい』

という思いがどんどん強くなります

体のほとんどの水分が涙に変わっていますが

どんどん自分の覚悟が決まっていく事がよくわかります

正直私は

寂しさとか
悲しさとか
良くわかりませんでした

死に対しても
母と同じく自然に任せよう
そぉ
思っていました

後悔なく今を生きる事

ずっと言われ続けてきたので
今というところに拘ってきました

でも、今こうして母の死を目の前にした時に

これなんだって

生きたいと思うこの気持ち

生きることの素晴らしさを
改めて教えてもらっています。

そしてこの大切な人との別れを
何度も体験している母だからこそ

あんなにも強く
人を思う気持ちに1ミリの迷いもないのだと
初めて知りました。

そして生きる事への拘りも。

愛することの素晴らしさ
愛されることの素晴らしさ


生きることの意味


家族を持つことの豊かさ

母の思いを
今まで教えてくれた全てを

今は届けて行きたい

そぉ思っています

どんな形になるかは分からないけど

必ず立ち上がって
届けていく
そお決めました

〜私はあなたの子供で本当に幸せです〜
              2021年7月28日

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