20221119_番外編_れっつぷれい!

エレメンツ関連のいざこざが一段落した今日この頃。
いろいろあったがとりあえず慰労会ということで
いっとの家に招かれた一同であった。

「なんていうか、普通だね」
「いやいや、むらさきちゃん家と比べないでくださいよ」

になといいむらさきといい、結構な家ばかりで感覚がマヒしていたが
普通の一軒家ってこれくらいだよね、うん。なんか落ち着く。

「私の家はあのでかいのじゃないですーあさぎの家ですー」

結局むらさきはまだ実家に帰っていなさそうだが、
まぁお家のことには首をつっこみすぎないほうがいいだろう。
いざとなればくれないがなんとかしてくれる、ちょっと頼りないけど。

「お邪魔しますのにな~」
「どうぞー、今日は両親とも遅いから気兼ねなくー」

通されたリビングもこう、特筆するのが難しいシンプルな雰囲気。

「相変わらず生活感ないわね」

ずばっというなぁこの子は。

「むらさきちゃん家がありすぎるんだよ、おじさんの服とか畳んであげたら?」
「テキトーに干しとけばいいじゃない、どうせすぐ着るんだし」
「お嫁さん力が足りないのにな~」
「うっさい!」

わらわらとしながら適当にソファに座ると、ぺったが飲み物とお菓子を持ってきた。

「粗茶でございます」
「ありがとなのにな~」
「おぉ、急に高級感」
「やっぱ執事がいるといいわね」
「あ、あたしもお手伝いします~」
「いえいえ、お客様はどうぞごゆっくり」
「そうそう、ぱたひらは大人しくしてなさいな」

言外に余計な手間を増やすなという圧を感じるのは私だけだろうか。

「しかし慰労会などと。これからプリマジがどうなるかも分からぬ時期に」

それは、確かにそうだ。
オメガコーポレーションのイベント?でいろいろシステムを酷使したようで、
一時的にプリマジが行えなかったのがちょっと前。
今はプリマジ自体はできるが、まだメンテナンスが続いているようで
今後のイベントなどがどうなるかが白紙になっているとかなんとか。

「そうは言っても、誰も何も知らないから仕方ないのにな~」

膝の上のぷにゃをぷにぷにいじるにな。
になの人脈を使っても詳しいことは分からない、とのことだが。
ぷにゃがそれで納得している辺り、きっと本当はいろいろ知ってるんだろうなって。
その上でどうにもならないから、ぷにゃは不機嫌なのだ。

「まぁさ、ここ最近ずっとプリマジ漬けだったわけだし
たまにはこういう期間も必要だよ」
「さすがサニさん、リフレッシュ期間ってやつですね!」
「冬休みまでには落ち着いて欲しいわね。
がっつりイベントできる時期なんてそれくらいだし」
「年末年始イベントくらいはやって欲しいのにな~」

それからしばらくは、各々プリマジについてのここ一年について語っていた。
時々いっとが曇っている気もするが、まぁ仕方ない。
ぱっと現れてエレメンツコーデかっさらった天才ムーブなんて許されないのだ、
いつまでもつついてやろう。

「そ、そうだみなさん!
たまにはプリマジと関係ない遊びもしてみませんか?」
「と、いうと?」

ちょっと待ってて、と部屋に行ってはすぐ戻ってきたいっと。
その手には巷で人気のゲーム機が握られていた。

「Pritch?」
「いえす、たまにはゲームでもしましょう!」
「んー、私あんまやったことないんだよね」
「あんまってことは持ってるんですね、むらさきちゃんよりは上ですよ」
「べ、別に欲しくないだけだし」
「あのおじさんならねだれば買ってくれると思うのにねー」
「プリマジやらせてもらってるだけで十分ですー」

プリマジも真面目にやろうとするとお金かかるからなぁ。

「でさ、なにするの?」
「先に言ってくれれば本体もってきたのにな~」
「思いつきでしたので。それに、ひとつだけでもパーティ系ならみんなで遊べますよ」

取り出したるは、有名な髭おじさんの友情破壊パーティゲーム。
満面の笑顔のいっとだが、その裏には黒いものが隠れている。きっとそうだ。

コントローラーは人数分あるということで
各々パートナーとタッグでキャラ1人、計4組による
楽しい楽しい友情破壊パーティゲームでしばし熱狂したわけだが
それはまた別のお話。
結果について私に聞かないでほしい。

気付けば外は真っ暗になっていて、
むらさきを迎えにきた朝義おじさんの車でになとそれぞれ
家まで送ってもらって今に至る訳だ。

ぽぽふはゲーム中にちょっと起こしたけど、今はまた眠っている。
結局記憶はあまり戻ってないみたい。
ぽぽふが望まなかったから、なんだろうけど。
嬉しいような、申し訳ないような、そんな気持ちがずっとある。
早くプリマジが戻って、それからまた願いを叶えてくれるなら。
今度こそ、願うことができるだろうか。
それとも、また違う願いができてしまうのだろうか。

……ま、それはそれとして。
ゲームでめちゃくちゃに負けたのは相応に悔しいわけで。
ちょっと昔に遊んだきりで眠らせていたそれをひっぱり出してきたのだった。
プリマジが戻ってくるまで、たまに遊ぶのもいいかもしれない。
みんなを楽しませるプリマジスタになるためにも
いろんなエンターテイメントを知るのはきっといいことだ、うん。
そういえば、話題のシリーズの新作が出るんだっけ。
久しぶりに、やってみよう。

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