20--020-_薗頭の節分

「節分?」

シャラナ様は豆の入った升を渡されながら首を傾げました。
古くより伝えられる季節の分かれ目、すなわちその季節の最後の日のことであり。
これまた古くより、特に立春の前である本日のことを指す言葉として定着しました。

そんな季節の変わり目には邪鬼が生じるとされております。
邪鬼に居つかれては大変だと、生じた鬼を家から追い出すための儀式として
掛け声とともに豆をまいて魔を滅する。
というのが本日の一般的なイベント。

というような内容をくれない様がふわっとシャラナ様にお教えしたのがつい先刻。
あまりピンときていらっしゃらないようですが、そこは仕方のないことです。
重要なのはここから先。

「うちにはばさらのお友達がたくさん住み着いてるのは知ってるよね?」
「うん、たまに遊んでもらう子もいるよ」

由緒正しい裏御三家の一角である薗頭家。
その由来は、古くより住み着いた我らマナマナの一種族の恩恵と言われています。
今日ではその総数など、私ですら把握できぬくらいに多くなっているのですが。
薗頭家に日々ご奉仕する者たちは実はごく一部で、
多くは屋敷の一角に用意された一族のための空間でわいわい暮らしているのです。

マナマナとチュッピ、互いに多く干渉しないようにしているのですが、
せっかくだからと年に数回イベントなどで一緒に盛り上がろうという日を設けております。
その一つが、何を隠そう本日なのです。

「普通の豆まきでは、鬼役の人を決めてこんな鬼の面をつけてもらって、その人に豆を当てて追い出すんだけど」

くれない様は升に注いだ豆の袋にくっついている鬼の面をひらひらさせます。
ですがそちらはそのまま袋ごと置き、代わりにポケットから小さな鬼の面を取り出してシャラナ様に見せました。

「うちで使うのはこっち」
「ちっちゃいね。ばさら用?」
「半分正解」
「もう半分は?」
「ばさらのお友達みんなも使うの」

ちょうどそこへ、暴れ盛りのちびっこマナマナたちが鬼の面をつけて飛んできました。

「あ、ばさらねーちゃん!」
「とその親分!」
「とその妹分!」
「こら! ちゃんとくれない様シャラナ様とお呼びしなさい!!」
「ひゃー、鬼じゃ鬼じゃー」
「まだお面つけてないのに鬼じゃー」

三馬鹿マナマナは適当に騒いでそそくさと逃げていきました。

「あんな感じに、今日はマナマナのみんなが鬼役になってくれます」
「なるほど」
「わたしたちは、それをこの豆で撃ち落とすのです!」
「撃ち落とす…!」

一応補足しますと、実際に撃ち落とすまで投げつけるわけではありません。
当たったマナマナは自己申告で誰の豆にぶつかったか宣言して退場します。

「制限時間は日が沈んでから夕飯まで」
「その間に、みんな撃ち落とせばいいんだね!」
「そういうこと」
「でも、人数が違いすぎない?」
「そのために!」

ばんっ!と、お部屋の襖が力強く開きました。
その向こうには紫が差した黒髪を力強くなびかせる強気な顔が。

「私がきたのよ!!」
「むらさきおかえりー」
「おかえりー」
「あんたまで家の人みたいな顔してるわね、シャラナ」

少なくとも、今年の一ヶ月ちょっとの間ではシャラナ様のほうが家にいらっしゃいますね。

「まぁいいわ。くれない、今年こそ勝つ! 最優秀恵方巻きはわたしのものだからね!」
「最優秀恵方巻き……?」

最優秀恵方巻き。
それはその年で一番鬼もといマナマナを撃墜した英雄に与えられる、七宝のネタが巻かれた恵方巻きです。
具体的にいうと他の恵方巻きの二倍の長さがあります。中身は実は同じです。
たしか十年ほど前に縁慈様が急に作り始め、くれない様とむらさき様の競争心を煽るように仕向けた代物です。
なにせ二人ともあまり真面目に豆まきをしませんでしたので……。
負けず嫌いなむらさき様に火が付けば、一緒に遊びたいくれない様は自然と釣れるのでした。

「わたしも、がんばる!」
「頑張ってね、シャラナちゃん」
「くれないも手を抜いちゃだめだからね!」
「もちろん!」

三人ともやる気十分のご様子。それぞれの升を乾杯のようにして打ちつけ、視線を交わします。
こうあると、撃たれる方も気合が入るというもの。

「では私はそろそろ、向こうの決起集会に向かいますね」
「ばさら、またあとでね!」
「お手柔らかに」
「ほら、ぱたひらも行った行った」
「えー、あたし投げる方がいいーむらさき一緒にいようよー」
「だーめ、ルールなんだから守った守った」

どの口がいいますか。という視線を向けたのは私だけではないでしょう。

それでもぐずるぱたひらの口に豆をふた粒押し込んで黙らせると、
もぐもぐに夢中の内に集会所へと連れて行くのでした。

………………
…………
……

集会で配られた小さな、いえ私たちには十分な大きさの面を着けました。
そして与えられた持ち場で待機しています。
周囲には同胞が四人。内一人は先ほどの三馬鹿でした。
一人になると静かなようで、そわそわと落ち着かない様子。
手に人と書いて食べる仕草は、鬼の姿でやるとやや物騒だと思いました。

そして傾いた日が廊下を赤く照らす中。
四時の鐘が、つまり戦闘開始のゴングが鳴りました。

豆まきのルールでは、普通鬼に反撃することは許されていません。
しかし薗頭家の豆まきのルールでは、鬼には勝利条件があるのです。
その条件とは、豆をぶつけられずに決められたゴールに到達すること。
ちなみにそのゴールとは台所です。

ゴングと同時に、スタート地点に一緒に潜んでいたマナマナの一人が飛び出しました。
彼は一族の中でも勇敢な戦士で、特に夏場などは
敷地内の飛び込んでくるセミを見つけては追い出すことに精を出しています。
その俊敏さを活かして、最速でゴールに向かう算段なのでしょうか。

しかし、普段生活区域に入り浸っている彼はここがどこなのかあまり知らなかったのでしょう。
その作戦は命とりです。

「ぐはぁっ!!」

西日差す廊下を渡りきる前に、彼は空中で撃ち落とされました。
粉々になった豆が煙のように散り、香ばしい香りを残します。

「ど、どこから豆が……?」
「あなたも知らないのですね。ここは群盛様の書斎の近くなのですよ」

薗頭群盛。
薗頭家に婿養子として入ってきた、くれない様たちの御父上。
非常に寡黙でダンディな方で、お仕事はプリマジシステムにも関わるエンジニアです。

「ぐ、群盛様って、足が悪いんじゃ……」
「おやそれくらいは知っていましたか。そうですね。ですが、群盛様には頼れる相棒がいるのです」

言っている間に、西日の向こうに影が差しました。
私は傍らの三馬鹿の口をふさぎ、そっとその向こうを見るよう促しました。

ゆっくりと、すぅっと伸びていく影に遅れて、群盛様の姿が廊下に出てきました。
左手で松葉杖を持ち、右手に筒のようなものを握りしめて。

「あ、あれは……?」
「あれは群盛様が豆まきの為に作成した、文字通りの豆鉄砲です」
「ま、豆鉄砲!?」

手先の器用な群盛様は、今は遠隔操作システムなどを操り在宅にて業務をこなされています。
そんな群盛様が、この豆まきに本気を出した娘たちに負けじと本気を出して作ったのがあの豆鉄砲です。
詳細は企業秘密とのこと。

「あ、あんな豆が粉々になるような鉄砲、反則だ……」
「いえいえ、あれは見た目ほど痛くはないんですよ」

当たっても痛くないよう、打ち出される豆には予めヒビを入れてあり、
ぶつかるとあのように粉々になる細工をしているという気配りがされているのです。
実際痛くありません。えぇ、私も過去二回ほど撃たれましたのでよく知っています。

「……鉄砲は、反則じゃないの?」
「ルールに、書いてありませんから」

百年以上続くこの豆まきのルールブックには、十を超える豆を一度に投げることの禁止は書かれていても、
あのように鋭い一発を放つ道具の使用の禁止は書かれていないのです。
薗頭当主の縁慈様も、我らが族長うすば様も、面白がって追記してくれないのです。

さて、しかし困ったものです。
ゴングすぐに飛び出して撃たれたあの元英雄のせいで、この辺りがスタート地点ということはばれているはず。
まだ隠れている鬼がいる、と考えてもおかしくはない。
幸い群盛様であれば、手当たり次第に隠れられそうな場所を暴いていくことはしないでしょう。
何をやるのもダンディな方です。
今は松葉杖にやや寄りかかりながら、鋭い視線と銃口を周囲に向けています。

私たちは廊下に飾られた壺の裏に隠れている訳ですが、
目指すべき台所へ向かうには、群盛様の来られた方から階段に向かうか、一度廊下の後ろに引いて別の階段を使うかです。
どちらにしても、あの銃口の前に身をさらす必要は出てしまうでしょう。

「……ばさら、その馬鹿を任せてもいいかい?」

ずっと黙っていた、割と幼馴染のめきらが小声で問いかけてきました。

「な、なんですか急に?」
「なに、ちびっこをこんなところに押し込めておくのは気の毒に思ってね」

確かにこの三馬鹿は、今回が初の豆まき参戦ということで楽しみにしていた、という話はさっき聞きましたけど。

「もしかして、めきら……」
「ねーちゃん……?」
「そんな顔すんなよ。あたしの分まで、祭りを楽しみな」

静かに私たちの頭に手を添えてから、めきらはすっと消えました。
瞬間、豆が砕ける香りが広がりました。ですが、めきらの緑の羽根の軌跡は止まりません。
廊下をぐるんぐるんと旋回しながら群盛様のもとへ、そして追い越して、左へ曲がりました。
群盛様はその場にしゃがみ、右足の力で廊下の曲がり角へ上体を押し込みました。
そのまま倒れこんだような体勢で、豆を撃ち続けています。

「さ、行きましょう」
「ねーちゃん……死ぬなよ……!」

私は三馬鹿の一人。もう一馬鹿でいいか。をつれて、廊下を群盛様と逆方向へ翔けました。
祭りは、まだ始まったばかりです。

………………
…………
……

それから、いろんなことがありました。
目の前で仲間がやられていく恐怖。
仲間だったはずが敵に買収され私たちをおびき寄せる罠となっていた裏切り。
そして、最愛の人との対峙。

全てを乗り越えて、私たちは台所へ向かう最後の廊下へと差し迫っていました。
くれない様には申し訳ありませんでしたが、これも戦いなのです。
心までも鬼にして、私は隠し持つむらさき様のブロマイドを餌に逃げおおせたのでした。

さて。
あの裏切り者の言動で読めてはいましたが、やはりむらさき様本体はここで陣取っていましたか。
台所と直近の廊下は不可戦領域ですので、最後の砦となるのがそのもう一つ前の廊下なのですが。
むらさき様はそこで待ち伏せ、買収したマナマナを使って無防備に連れてこさせる作戦をとっていました。
ですが作戦がばれている以上、こちらとしては好都合。

群盛様が今どこにいるか分かりませんが、あの方は後ろから撃ち抜くようなノットダンディなことはしないでしょう。
シャラナ様は、きっとまだ遠くで三馬鹿の生き残り二人と戯れている事でしょう。
スタートから連れていた一馬鹿は、途中合流した二馬鹿と抱き合ったのもつかの間、
偶然居合わせたシャラナ様に撃たれてしまい、その弔い合戦が今も続いて、いるはずです、シャラナ様のコントロールならきっと。

「そろそろ突っ込んできてもいいんじゃないの、ばさら?」

急によばれてちょっとびくっとしましたが、むらさき様の視線はこちらを向いていません。あれはきっとブラフ。
じっと黙って忍んでいると、何事も無かったかのように升の豆をジャラジャラとかき混ぜました。
音の感じからして、豆はそんなに残っていなさそうですね。
何かあれば、一気に台所廊下まで飛び込むこともできそうですが。
その機会がやってくるか、または起こすか、どうしたものか。

と、そんな硬直が数分続いたところで、鐘の音が響きました。
これは夕食の準備がもうすぐ終わることを、つまり戦いの終了がもうすぐであることを告げるものです。
むらさき様たちは時間までに撃ち落とした鬼の数で勝敗が決まりますが、
私たちは時間内にゴールしなければ勝利になりません。
いえ、私たちの間でもゴールはあくまで副次的なもので時間内逃げ切るのが第一の目標ではあるのですが。
だって過去十年、時間内逃げ切れたものはいなかったわけですし。はい。
直観の優れたくれない様、罠を仕掛けるむらさき様、視界に入ればまず逃げられない群盛様。
それぞれの恐怖に撃ち落とされた後、身に染みるおいしい夕食で縁慈様の優しさに包まれた時が、このイベントの完成なのです。
薗頭家の偉大さを身をもって知るためのイベント。考えた方は相当人が悪いに違いありません。縁慈様やむらさき様のように。
っと、いけないいけない。私としたことがつい考え方まで鬼のように。平常心平常心。

鐘がなったことで、ややむらさき様の集中力が緩んだように見えます。
もうひとつ、何か起これば。
と思った矢先、むらさき様の目が鋭くなり、私がいる方とは反対側に豆を投げつけました。

「ひゃーっ! むらさきーいじめないでー」
「いじめじゃないわよぱたひら、ゲームゲーム!」

ぱたひら、ナイスアシスト。
完全に意識がそれたむらさき様の背中から、不可戦領域の廊下へと翔けぬけようとして。
その廊下から、白い何かが飛び出してきて衝突しました。
くらくらと廊下に落ちて、見上げて、目が合うと、彼女はにっこりと笑いました。
群盛様の豆鉄砲ではありませんでしたが、私は豆鉄砲をくらったような顔のまま撃たれてしまったのでした。

「決まったわね飛び出し作戦、いえーい!」
「いえーい!」

いたずらっ子な笑みでハイタッチしているのは、むらさき様とシャラナ様。
あの後早々に撃たれた三馬鹿を残して、シャラナ様は鬼が目指すゴールの台所に来ていたのでした。
最初はむらさき様に追い返されそうになったところ、誰もいないはずの場所に隠れて迎え撃つ作戦を提案し、
私はまんまとその標的になってしまったのでした。
なんでも、私のいたあたりからは見えない位置に鏡が置いてあって、
そこを通る影があればシャラナ様が飛び出して押しとどめ、そのまま撃つ、という。
確かに、体当たりもルールで禁止されていませんでしたね。そんなことする人いませんでしたもの。
でも物量が違うので大ダメージでしたよ。うぅ。

「ごめんねばさら、でも勝負だから!」
「いいのです、それでいいのです……」

撃たれた後も呆然としていた私を持ち上げて、シャラナ様はよしよししてくださいました。
優しいお方なのです。勝負に非情になれるだけで。

「それじゃ、次を迎え撃つためにまた隠れて」
「はーい」
「その必要はありませんよ、むらさき。シャラナさん」

声に振り向くと、台所とのしきりとなる暖簾から縁慈様が顔を出していました。

「お、ということは?」
「えぇ、お夕食の準備が整いましたよ」

戦いの終了を告げる鐘が、薗頭家に響きました。

………………
…………
……

「はいシャラナ、最優秀恵方巻きよ」
「ながーい!」

悔しそうなむらさき様の視線が飛んでくる中、シャラナ様に最優秀恵方巻きが運ばれました。
裏切り者で釣る待ち伏せ作戦は効率が悪かったようで、普通に走り回っていたシャラナ様が普通に数で勝ったようです。
世の中悪いことは実りませんね。

「それじゃ、恵方巻きの食べ方教えるね」
「特別な食べ方があるの?」

くれない様がシャラナ様に、恵方巻きの食べ方について教えています。
はて、そういえば今年の恵方はどちらでしたっけ。

「えっと、食べてる間は無言で、願い事を唱えながら、一気に食べる!」
「そう、頑張ってね」
「……この長いのを、一気に?」
「……そ、その分、長いお願いができるから!」
「シャラナちゃんならできる、がんばれ」

ダンディに親指を立てる群盛様に親指を返すシャラナ様ですが、その手は軽く震えています。

「そーれ一気! 一気!」
「むらさき、はしたない真似はよしなさいな」
「でもぱたひらが頑張ってるし、応援してあげないと」

私たち用の小さい恵方巻きも器用にご用意されていますが、それでもチュッピの皆さまに比べるとサイズ比は大きいです。
ぱたひらがすごい顔で食べていますし、私も続かねばならないと思うとまた気が遠くなります。

「い、いただきます!」

シャラナ様の勇士を見届け、古きを重んじる薗頭家一同とその同胞たちも続きました。
しばしの静寂の中、胸元を叩くぱたひらの小さな音がそれはよく響きました。

………………
…………
……

「ふぅ……楽しかったけど、なんか大変だったね……」

寝間着のホワイトタイガーキグルミパジャマをかぶったシャラナ様は、くれない様の髪をいじりながらつぶやきました。

「お祭りってこういうものだよ」
「それは、ちょっと分かるけど。なんかいろいろ、決まりーとかルールーとか、大変」
「ルールぎりぎりのことしてよく言う」
「へへん、そういうものでしょ」

せっかくの恵方巻きをゆっくり食べたかったという気持ちもあったのでしょう。
薗頭家の面々は健啖家でもあるので、あれくらいはぺろりなのですが。
シャラナ様は普段のご様子からも、普通かどちらかと言えば食が細いように見えますから。
勢いとはいえ、よく平らげたものです。あの時の目はマジでした。

「でも、なんでこんな面倒なことするのかなぁ」
「それくらいしないと、悪いものをやっつけたり、願いを叶えたり、できないと思ったんじゃないかな」

シャラナ様がちょっときょとんとしました。
くれない様が続けます。

「自分だけじゃかなえられないことをお願いするために、どうしたらいいのかなって。
いろんな人が、いろんな理由をつけて考えたんだよ。それが神様だったり、お化けだったり、お星さまだったり」
「マナマナだったり?」
「……そうだね。信じてたら、どっちも同じかもね」
「そういうものかなー」

畳にぐでーっと前屈をして伸びるシャラナ様。その姿はホワイトタイガーの絨毯のよう。

「そうだ、シャラナは何をお願いしたの?」
「……ひみつ!」
「えー」
「叶ったら教えてあげる。くれないおねーちゃんは?」
「私はね、シャラナの初めてのお願いが叶いますように、だよ」
「ほんと!?」
「あと、むらさきが帰ってきて三人でいつもプリマジができるようにって」
「えっ、お願いって一つじゃなくてもいいの!?」
「一つだけなんて決まりはなかったと思うよ」
「それ先に言ってよー! だったら、新しい服とかもお願いできたのにー」
「あらあら、残念」
「むー!」

ふくれるシャラナ様のほっぺたを堪能した後、お二人は床に就かれました。
あわただしく過ぎた冬の季節に別れを告げて。
訪れる春が、お二人にとって良い季節になりますように。

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