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Outer Wilds感想(DLC要素含む)

Outer WildsをDLC含めて遊びました、去年の夏ごろです。
そしてOuter Wildsロスとなり、他の人の記事や動画を漁ったものですが、そういえば自分自身でそういうのは出してなかったなと今更気が付いたので書きます。

人によって認識が結構違うようになる要素もあると思うので、あくまで僕の個人的なイメージを含めた感想を書いていきます。

ネタバレは全開ですので未プレイの人は前回の記事(https://note.com/sunfishkumano/n/n50060185fc37?sub_rt=share_h)を参考にプレイできそうなぜひ自分でプレイしてください。

DLCであるEchoes of the Eyeの要素も含めますので、本編は遊んだけどDLCやってないって人は、本編やったんだからDLCもできないはずないので急いでDLCをやってから戻ってきてください。


以下ネタバレ回避スペース
















ストーリー(時系列)の認識

多少主観的な想像を含みます。

①前の宇宙で何らかの知性体が宇宙の眼(に準ずる存在)に到着し、量子の渦の中で無限の可能性を固定してビッグバンを起こし、現在の宇宙を作った。(もしくは全く別の方法で何らかの存在がビッグバンを起こし、宇宙の眼となった。)

②Nomai誕生、切り株の上でみんなで肩車して星空を目指したりしているうちに宇宙船に乗って宇宙での事象を探求する種族へとなった。
ケツに間欠泉浴びて宇宙に飛び立ったHearthianとどっこいじゃないか。

③鹿鳥族が宇宙の眼を観測して歓喜。宇宙の眼到達の為に故郷の星の資源を全投入して流れ者を建造、宇宙の眼へ飛び立った。

④流れ者は宇宙の眼に到達して調査するも、宇宙の眼の発する信号は宇宙の滅びを伝えるもの、もしくは誘発するものと結論付けた。
恐怖と怒りから宇宙の眼に対する信仰を破棄。流れ者から装置を射出してバリアで宇宙の眼が発する信号を遮断した。

⑤流れ者建造のために失った故郷の星の景色をシアタールームで上映会していたらみんな泣いちゃったので、バーチャル空間を作って故郷を再現した。魂ごとログインするための装置や設備も開発し、隠し部屋に集まってみんなでひっそりと夢の世界で暮らすことにした。
流れ者はステルス機能を作動させて外部からは観測できない状態に隠蔽された。(遠くから見たら普通に太陽の影になって見えた)

⑥一族が恐怖に支配されていることを憂いた一人がこっそり夢の世界から抜け出して宇宙の眼のバリアを解除した。すぐに他の住民に拘束されて一人だけ保管庫に厳重に拘束された。バリアはすぐさま復元された。
その後、彼らは夢の世界で長い期間を過ごし続けたために現実空間の肉体はミイラ化し、バーチャル空間から生きてログアウトすることはできなくなった。

⑦一瞬だけ解除されたバリアから漏れ出た宇宙の眼の信号がNomai族のEscallが指揮する船に観測される。信号の形から発信源を宇宙の眼と名付け、宇宙が誕生する前から存在するなんかからの信号であることを超速理解。その重要性から他の仲間への報告をする前にワープコアを作動させて信号の発信源へ向けてワープした。

⑧宇宙の眼へ直接到達することは出来ずに闇のイバラの中の謎空間に座礁する。信号が再度途切れてしまったことからの不完全性故か、闇のイバラの特異性故かは不明。船のワープコアは破損し、船体も大きくダメージを受けたので脱出することになる。

⑨三機の脱出ポッドのうち一機は脱出がかなわず全滅。二機は太陽系内の惑星に到達し、シェルターを作って生き延びた。

⑩Nomai達は脆い空洞と燃え盛る双子星に居住地を作り、星系内の調査と宇宙の眼の探査を開始した。定住開始から滅亡までに少なくとも1代以上の世代交代が行われている。

⑪Nomaiの知識がどれだけ宇宙の広範囲を網羅していたかは不明だが、さまよう月や量子のかけらが発見され、量子もつれの法則などをはじめとした、宇宙の眼の直近の位置にあると予想される星系特有の現象が観測される。それらと関連付けられて宇宙の眼は他の天体と同じような通常の手段で位置を特定することは出来ない事を理解する。
量子の月が宇宙の眼に最も近い位置にいる可能性がある状態に巡礼する儀式が定着する。

⑫船のワープコアの開発者はすでに亡くなっていたため、弟子が何とか心労を重ねて再現に成功する。宇宙の眼への到達および何かと普段使いできるような技術だが、ワープの際に時間を遡行できる可能性が発見され、実験の末に立証される。

⑬宇宙の眼を直接目視観測する探査機とワープコアによる時間遡行と記憶を管理する石像を準備、太陽爆破のエネルギーを利用して探査機の観測情報を過去に送ることで宇宙の眼を発見するまで無限に試行すればいつか宇宙の眼を直接観測したデータだけ取得できるという狂気のエネルギー源で狂気の無限トライを敢行する灰の双子星プロジェクトが発案される。
原生生物が将来使うであろう資材を残しておくなど、流れ者住民とやや対比されている。(なお、太陽は何度も爆破する)
必要な22分の時間遡行に必要なエネルギーを得るための太陽爆破ステーションが正常に動作しなかったので計画は頓挫する。

⑭太陽爆破をエネルギー源としては灰の双子星プロジェクトを実行できなかったのでNomaiはがっかりしたが、謎のエネルギーを放つ彗星がやってきたので調査に向かう。ケースのような岩に封じられていた幽霊物質が解放され、Nomaiは全滅する。
ちょうどこの時期に量子の月への巡礼儀式に挑戦していたSolanumも量子の月の地表にいるときに幽霊物質の影響で死亡するが、宇宙の眼の間近である第六の場所では死亡しなかった可能性だけが存在し続けることになる。

⑮28万年位後にHearthianが木の炉辺で繁栄し、Nomaiの残したテクノロジーなどの助けも借りて宇宙進出を果たす。
FeldsparがNomaiの居住地の遺跡から宇宙の眼のシンボルが書かれた壁を持ち帰る。

⑯博物館でHornfelsに連れられた幼少期の主人公がFeldsparが持ち帰ったNomaiの遺産を見て宇宙飛行士を志す。

⑰本編開始。
22分後に発生する超新星爆発のエネルギーをトリガーに灰の双子星プロジェクトが起動し、探査機は無事宇宙の眼の座標を発見。プロジェクトの停止要請処理のために停止要員とペアになる石像がアクティブ状態になり、主人公が出発前に寄った博物館でGabbroが持ち帰ったNomai像に主人公が登録されてしまう。
探査を終えた探査機(正確には探査機の観測結果を記録する海底の探査機追跡モジュール)と一緒にループに付き合う羽目になる。Gabbroもループを開始する。流れ者は太陽の超新星化を察知し、外装を展開して退避を開始するも、老朽化もあり気張り過ぎてダムが決壊する。

⑱探査機は宇宙の眼の座標を発見しているが、宇宙の眼が発見されたときにループを停止させる担当のNomaiは当然もういないので無限にループする。
ループの過程で主人公は事の全容を把握し、第六の場所でSolanumに会ったり、流れ者で囚人に会ったりして最終的に宇宙の眼に到達した。

⑲宇宙の眼で量子の渦に吸い込まれた後は主人公もおそらく量子化し、宇宙の眼が観測している宇宙そのものと自身の主観が曖昧な状態になった。
居るかな~と思っていたら出てきた先輩飛行士達やSolanum、囚人と共に焚火でセッションしたりマシュマロを燃やしたりしたときに出てきた煙の塊の中に無限の可能性を見出し、それを観測することで収束させてビッグバンを起こした。

⑳14.3 Billion Years Later……

よかったところ(本編)

・壮大さとコンパクトさのバランスがすごく良い。

・SFチックなワードが多い上に基本的にテキストを読むゲームなのだけど、Nomaiは口語でなんでも記録するのでやわらかくて読みやすい。

・BGMが良い。最初の村のBGMが無限に聴ける。あとはいろんな施設(南部観測所とか)に到着した時に流れるなんかちょっと悲しいアンビエントなやつ。

・宇宙船の操作に癖があるのは事実だが、慣れるとガンガン荒く乗り回せるのが良い。

・航行記録がすごく便利。これをうまく使うかどうかで難易度が変わるのだが……。

・地平線が丸いのが良い。地平線が丸いゲームはよい。かわいいので。

・Solanumの杖から出る音が良い。それシンセ的な奴だったんだ……


よかったところ(Echoes of the Eye)

・鳥っぽいエイリアンがお辞儀をするシーンがあるタイプのゲームである。加点要素

・ホラー要素は怖いし暗くてやりにくいが、ホラー要素の正体をここまでくっきりと看破させてくれてしまうゲームはそうそうない。もう許せる。(遺物を放置してバーチャル空間の描画を露にしてしまうシーン)
正体見たりで怖くなくなるというのもあるが、単純にプレイがしやすくなるシーンもあるのでうまいやり方だなぁ。

・囚人にビジョントーチで主人公が見てきたものを見せてあげるシーン。
泣くだろ!こんなもん!
って思ってたら囚人君も泣いちゃった。

・川下り要素があって楽しい。冒険感あるカントリーが流れるのも良し。

・囚人君の演奏シーンがすごく感情入ってていいよね……

かなしそうだね

・主人公は偶然ループに巻き込まれてNomaiの尻ぬぐいをしているようにもみえるが、実はFeldsparが持ち帰ったNomaiの書いた宇宙の眼のシンボルこそが宇宙飛行士を目指したきっかけであったことがわかる。
つまり成り行きではなく彼は自分の意志で宇宙の眼に到達したともいえる。
(なによりこのシーンのFeldsparの絵が妙にシュッとしててカッコいい。本編だとハーモニカ吹いてるだけだが、やはり主人公にとっては英雄的存在なのだ。)

妄想

・太陽系からすごく離れると先輩飛行士達の座標をシグナルスコープで一点に集めて全員の合奏を聴けるというのがありますが、よそ様の記事で得た情報では各地の量子のかけら由来の量子ゆらぎ信号も実は全部別々な音で一点で集めて聴くと合わさるらしい。やばい。
Nomaiが最初に受け取った信号は絶対それじゃん……。
次の宇宙の量子ゆらぎ信号にはバンジョーとかハーモニカの音が混ざっているのでしょう。

・Nomaiの筆記の謎ルール。どの順番で記述されたのか部分的にかなり曖昧になりがち、我々Hearthianにとって若干気持ち悪いが実はそんなに問題ではない。
具体的にどういう意味とかは何とも言えないが、おそらくあの形が彼らが思索に耽ったり、記録を残したりするのに都合がよかったのでしょう。
一人で考えるとき(Solanumの記述など)、複数人で議論するとき、業務的な連絡事項の申し送り等、すべてが同じスタイルで書かれている。
ゲーム的にいろんな書式で書かれても困るでしょうって言っちゃえばそうなんですが、その中でもいろいろ考えさせられるものがありますね。
燃え盛る双子星の脱出ポッドから続く避難路に残された殴り書き等は簡潔に分岐なく書かれていたりと、そういう形で書式が違うんでしょうね。
色々な設備、装置に併設されているドーナツ状のログ表示するやつはNomai特有の渦巻きスタイルじゃないので機械から出力される文書はあの形なんでしょうな。
Solanumが杖で実演してくれたみたいに彼らは自身の意図を伝えるときはあの杖を使った筆記を重視するのかもしれない。

ドーナツの方も筆記の渦巻きの方も、どっちも我々には時系列が一瞬混乱するスタイルなのですが、その方がなんかエイリアンに対峙してるっぽくて良いと思いませんか。

・エンディングでSolanumや囚人と出会った際に変化する次の宇宙の絵。

左下の光ってる点がNomaiのイメージから生まれたものなのだろう


「焚火でマシュマロを焼く虫っぽいエイリアン」「奥の方で巨大な設備に集まってなんかしている複数のエイリアン」「ランタンを持った長身のエイリアン」が登場し、それらがHearthianとNomaiと流れ者住民の残滓でもあるのだと思いますが、Nomaiを表す連中は何をもってあれがNomaiのなんかなのかはちょっとわかりにくいですよね。
でも個人的にはおそらくコレがNomaiの魂なんだと思います。

皆!合体だ!

彼らは複数の部族が集まって科学的な知見を交換する行事を「祝祭」と呼んでいたりもしますし、何より量子の月へ行くことも巡礼と呼んでいます。
彼らは科学的な知的好奇心の探求を重視しているというのはつまり、なんかみんなで集まって丸くなって目標を目指すという行為が源流として合ったのでしょう。
それこそが彼らにとっての宗教であり拠り所だったんでしょうね。
何より同シーンで囚人の楽器を回収しに行くパートで墓地の穴の中にあるそれぞれの種族のイメージ画像で使用されているのがこの画像のシーンですからね。この空間を作ったイメージ元が主人公のものなのか、囚人のものなのか宇宙の眼のものなのかは曖昧ですが、あの宇宙ではNomaiの本質はそういうものだということになって次の宇宙につながったのでしょう。

最後に

闇のイバラマジでなに。


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