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第8話 「参考書」

公文をクビになったので、自分で探した進学塾に通い始めた。

全然、知らない人ばかりで初日から、めちゃくちゃ楽しかった。クラスは、成績順に分かれていて入塾テストの結果、僕は真ん中のSクラスだった。

因みに1番上は、Tクラス。
そして1番下は、Aクラス。

Tは、天才。
Sは、秀才。
Aは、アホ。

とても分かりやすい名前に、少し引いた。

さすが、地域でも有名な進学塾だ。

席順も、後ろに行けば行くほど賢い。

僕は、Sクラスの真ん中辺りで、Tクラスまではほど遠い位置に座っていた。

とにかく、公文をクビになって以来、何か、別の勉強をする場所が欲しかった。

お母さんは、今度は絶対にクビになるなよ。

と言って、あっさり月謝を払ってくれた。

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