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「阿部チェリーに神様がいた話」

とうとう、間近にグローブ島が見えたよ。


ルートは、ふたつしか無ぇんだ。ひとつは、ノースサイレント号からだけどよ、だいたいの奴は辿り着かねぇんだ。

ひとつ前の駅でよ、人々は必ず降りてしまうんだ。どれだけグローブ島に大切な要件を抱えていてもよ、降りちまう。


ネッシー、知ってるか?


そうだ、あの大きな首の長い。


ああ、あれは恐竜だ。

そうだ。

伝統的なやつだ。


どうしても、それを見たくなるんだ。

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