見出し画像

カフェにて。

第7話「恋しなくちゃ」

いつか、好きな人と鎌倉周遊とかしてさ、まだ人の少ない茅ヶ崎の浜辺で、夕陽を浴びて抱き合ったりとかさ。

そんな夢みたいな事を考えて、自暴自棄だよ。


いつ、恋をするんだろうか。

いや、出来るんだろうかってね、不安だよ。



昔みたいにさ、許嫁や、親の政略で結婚していた時代は、俺は良かったって思うね。



こんな自由な時代は、俺には向いてないのかも知れないとつくづく思うよ。



でも、これが平和なんだな。



幕末の混乱や、戊辰戦争。



大人達は、いつも争っていて、不思議だった。



でも、分かったんだ。



あれは、彼等が、ただ主義をぶつけ合って、壮大な暇つぶしをしていたんだ。



本当は、話せばわかる事なのに。

ここから先は

633字

¥ 100