見出し画像

Smileの人々

第6話 「とても素敵な笑顔」


負のループは、一切の手を緩める事なく、僕の身体に居座っていた。

身体が、とにかく重たい。

練習中のスパーリングで、大阪のジムの先生に集中力が切れていて危ないから、リングから少し出ようと言われた。

重たい身体は、心を弱くしてしまっていた。

パンチやキックを必要以上に避けてしまったりしていたし、自分の攻撃は、とても消極的なものになっていた。

このままでは、ダメだ。

何かを変えなくちゃ。

ここから先は

1,179字

¥ 100