プライムニュース⑨

8.指定感染症の分類

新型コロナと向き合いの中でよく議論になるのは、指定感染症の分類の話なんですけれども、今指定感染症については危険度が上から下までの1類から5類まである中で、新型コロナ用は2類相当という2類にほぼ相当するというレベルに分類されています。一方よく議論になっているのはインフルエンザと同じような5類にその格下げというか危険度を低く評価するようなところを分類し直したらどうだろうかって話なんですけど。古川さん、これに2類と5類の違い、医療の面から言うとどこがどうか…

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(FNNプライムオンライン https://www.fnn.jp/articles/-/218822 より)

(古川)これが2類になりますと、やっぱり入院の監視しなきゃね。やっぱりある程度リスクが高いということですから、その他の人たちに感染しちゃうと大変なんで、入院していただくというのが基本になってくる。5類の場合はその入院の必要がないということになってくると、そこが一番違いますね。

長尾さん。2類と5類、今2類相当ですけれども、この件についてどう感じられ…

(長尾)2類相当というよりも、実は全然別のカテゴリになったんですよ。新型インフルエンザ等感染症というカテゴリーに、2月今年の2月3日に入れられたんですよ。それは実質1類以上なんですよ。もう感染したら、もう、もう刑務所じゃないですけども隔離され、人権を奪われてその代わり無料になるけどもということで、それでみんな困ってるわけです。そして、開業医があるいは民間病院がなぜ診ないのか、それはそういったまた報道とかですね、クラスターだったら悪いことしたみたいに報道されるわけですね。だからもう全然違うわけです。もう実際今1類以上です。ですからエボラ出血熱やペストと同じ扱いにされてるんです、現在においても。これいつまでなのか、無期限なんですよ。何時頃に下げるんですかっていう話なんですけど、去年安倍総理が辞める前に、もうそのうち下げるみたいなこと言われて、菅総理も言われたんですけどもね。いまだに1類以上で扱う、実はこれが実は医療崩壊の原因になってる。あるいは保健所が崩壊したわけですけど、保健所が全部管理しようとするんだけど、全然管理できないし、そして医療に預かれなく自宅で放置されて亡くなる方が生まれるわけ。だから、僕らみたいな町医者が診断したり、その治療することを妨げたのがこの法律なんですよ。

長尾さん、これ5類にすればいいと思う?

(長尾)もう、もちろん。

インフルエンザと同じ扱いで。インフルエンザと同じ扱いっていうとインフルエンザ年間1000万人に関して死者がだいたい1万人ですよ。死亡率・致死率が0.1%と言われています。今のコロナっていうのは0.1%よりもちょっと多いんですけれども、その致死率で考えるものでもないんですか?

(長尾)だからやっぱりそれは致死率が人口に対してどうなのかということで、今日1日でも日本全体で4000人近く亡くなってるんですよ。そのうちコロナで亡くなった方が何人か知りませんけど、5人とか10人とかっていうことですね。死亡順位からいっても10位以下ですよね、癌とかとかに…。ですからインフルエンザと同じ扱い、あるいはもしくはもうそれ以下でもいい、5類を外してもいい。

この5類ないしは5類以下に指定感染のレベルを下げることによって、例えば今、ベッドが日本90万床ある。コロナなんてのは3万床、3万ちょっとぐらい3万6000かな、そんくらいしかない。これもこれが始まったときは2万7000しかない。今はこれを増やして増やして3万5、6千。これは何とかなるのかっていう問題は…

(長尾)なんとかなりますね。だってインフルエンザで流行っても別に医療崩壊しませんから。同じことで、むしろ早期診断早期治療が進んでみんなが普通に診て、施設でも診る、家でも診るっていうことができるような。だからこの法律が全ての元凶なんですよ。

そうなると在宅で往診なさるお医者さんっていうのは増えないともちろんいけないですよね。

(長尾)そうです、やっぱり往診やっぱり嫌がるお医者さん、今でもいらっしゃいますよね。でもインフルエンザのときは往診してますよね。さっき言ったようにラピアクタっていう点滴をやってる同じようにやったらいいんですね。抗体カクテルが適応じゃなければ、そういうイベルメクチンとかですね、ステロイドを使えるようにすればいいし、インフルエンザだっていろんな治療薬、タミフルとかいろいろリレンザとかね、イナビルとかあるんですけど。それと同じようにしてあげれば、もうこれは怖いとか怖くないじゃなくて、あんまり怖くないことわかってるんですよ。だからもう普通に通常医療ができるようにして、そして今病院に行くのに保健所を介さないと病院に絶対連絡できないんです。だから、保健所が目詰まりしてますね。だから普通に病診連携というか、診療所と病院が普通連携して、こんなねインフルエンザ重症の人があるからちょっと頼むわって言えるように、コロナも同じようにすれば助かる命も助かる、死者はゼロにできる。

なるほど、鳥集さんいかがですか。この2類5類の話どう感じてますか。

(鳥集)うん。やっぱり長尾先生がおっしゃったように、2類相当っていうか、新型インフルエンザ等感染症の位置づけになってることによって、ずっと保健所が間にかんでるわけですよね。長尾先生だけじゃなくて他の先生がたにもやっぱり聞きますけども、やっぱりその例えば入院先を探すのに保健所に届けた後にいろいろまた保健所が探して、その間のタイムラグが生まれるわけですよね。その間に何にも治療ができなかったりして、1人で心配されて療養されてる間に、その中にも悪化される方もいらっしゃるいる。そういうようなことがやっぱり非常に重症化の、ごめんなさい医療逼迫の原因になるわけですよね。重症の方も増えてしまう可能性があるわけですから。そもそもが私もいろんな医療現場の取材をしてきましたけれども、地域医療って何で成り立ってるかっていうと、例えば基幹病院とかその中核病院のお医者さんと、それから地域の、例えば開業医とか民間病院のお医者さんが、顔の見える関係で成り立ってるってよく聞くんですよ。やっぱりその例えばこの患者さんは重症化しそうで、あるいはその癌とかの高度な治療が必要だなっていうときに、自分が開業医の先生から自分が知ってる大学病院なり、基幹病院の先生に今こういう患者さんがいるんですけどどうですかっていうふうに言って、うちは今大丈夫だよ引き受けるよとか、あるいはちょっと今は大変だけど、あのB病院のあの先生んとこだったらいてるんじゃないって言ってですね、お互いにそういう情報共有をしながら、病床のやりくりをしてるっていうのが、これまでの地域医療だったのに、あえて保健所が入ることによってそれを壊してる可能性があるわけじゃないですか。だからやっぱそれをやっぱ元に戻さないと、そもそもこの患者さんを病院に入れるべきかどうかっていうのは、医療的な判断が必要なんじゃないですか。保険所の書院の方がですね、それができるのですかと。保険所の方を今責めてるわけじゃなくて、保健所は保健所でもっと別の役割があるはずで、そこで疲弊されてるってのは非常に残念ですよね。それともう一つ医療従事者の方もせっかく打ったじゃないですか。

それなんだよ。僕もそれを思っていて、希望した医療従事者ですよ、500万人を打ってるわけじゃないすか。

(鳥集)本当に効いてる、胸張って重症化防げてるって言うんであれば、もうその例えば開業医の先生がたもね、もう診ないっていうことは言えないはずだと思うんですよ。それなのになぜまだ変えないのかっていうことが非常に問題で、やっぱそこをマインドも変えていかないと駄目ですよね。

なるほど。古川さん、2類5類の話、党内でどういう議論が…

(古川)これもちろん5類にした方がいいんじゃないかと、これは最初からずいぶんありますし、初期からですねこの議論は。ただやっぱりまだインフルエンザと比較すると、先ほどおっしゃってたように、やっぱり死亡率がまだちょっと高いというのがありますし、それからもう一つとしてやっぱりこのパンデミック、新しい事態なんでやっぱりしっかり行政として把握をしてやってかなきゃいけないという。初期には医療機関もみんな嫌がったんですね、実は。そういう事情もあって手を挙げていただいてるところにちゃんと積み上げなきゃいけないと。そうすると数少ないところにうまく割り当てなきゃいけないんで、患者さんですね。ちょっとやっぱり保健所入らざるを得なかったっていう所がありますね。当初のことで言うとPCR検査もそんなにできなかった。そういう状況かなり変わってきてはいるんですが、やっぱり未だにそのやっぱりその、十分に検査そしてその医療機関の逼迫というのを総合的に勘案すると、行政がある程度かじ取りをしないと混乱するだろうという頭があると思う。

ワクチン等、ワクチンがもう8月末には4割とか9月末には5割とか6割とかって言われていて、治療薬も今日あると伺ってみたらこれいいとなってる中で、この類という指定感染症の類に関しても、これはもう引き上げるタイミング、引き下げるために…

(古川)というのは、やっぱりワクチンがこれからずっと普及していって、なるべく皆さんにとにかく打っていただいて、死亡率がインフルエンザ並みになってくれば、その時には5類できると。

はい。

はい。お知らせのあとはご提言をいただきます。

⑩へ つづく

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