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第36回全⽇本⾃転⾞競技選⼿権⼤会マウンテンバイク(XCO/XCC/EDR) 2023 観戦記 その3

Day 2 のその1です。

オレオレ詐欺ならぬフルフル詐欺に裏をかかれた一日となりました。予報ではとりあえず1度はさっと雨が降ると言われていたのに、最後まで一滴も降らなかったではないものの、、、な天気でした。正直なところ雨対策の必要は無かったというのが振り返っての結論です。

今、私はCanon 7Dmk2 + Sigmaの17-50 f2.8とSony α7 IV + Sigma 70-200 f2.8を組み合わせて近距離用と中長距離用の2本で撮っています。あ、非常用にSony Xperia 5 IIIもポケットの中に入れてます(笑)

ただ、防水防塵を謳う7Dmk2ももう六年。豪雨下の撮影を繰り返す内に水の通り道が出来てしまったようで、湿度の高い環境下でファインダのインジケータがすぐに死んでしまいます(この症状になると撮影設定が分からなくなるので致命的。フィルムカメラ以下(笑)となります)。

また7Dmk2に組み合わせている17-50 f2.8は筐体が伸縮するズームなので、伸縮部分から水を吸いやすく、さらに筐体体積が変わることで結露がしやすく1レースも撮れば曇り始めます。雨に弱い組合せなのです。

また、2本を抱えて撮ることで、撮影していない方の雨対策が疎かになることもあり、一里野で1本で行くテストを敢行し、その結果も踏まえて事前に雨だったら7Dmk2は諦めてSony α7 IV+70-2001本でいくと決めていました。ま、それが今回は裏目に出たという訳ですね。

1本にすることの弊害は近距離、長距離のいずれかが撮れなくなること。そして、機材スポーツ?なだけにその1本が何らかのトラブルで撮れなくなったらそれで駐車場に戻らなきゃならんということ。富士見は駐車場までそこそこあるし、確率的にはフラットタイヤと同程度のリスクイメージになります。実は1本アウトになって残り1本でエリート撮ったというレースはそこそこあります。

でも、そのフルフル詐欺により短距離を封じたおかげでいつもと違う自分らしくない絵が撮れたので、これはこれでありだったかなと思っています。

第一レース XCO Men Advance / Challenge / Open

Men Advance 1位 永野昇海 2位 牧野崇 3位 山田憲司
Men Challenge 1位 元島慶貴 2位 川端誠司 3位 中曽佑一

年一回の全日本選手権に出られない人達のための併催Coupe du Japon MTBとして開催されるMen AdvanceとMen Challenge。そして、久々の外国籍のCJライダー登場で日本国籍がないと全日本に出られない問題もクローズアップされましたね。この辺りは今後柔軟に対応して欲しいなと思ったりします。

Lap 1 昇海 既に独走

Men Advanceはスタート三列目最上段からスタートの明大永野昇海。イナーメジャージから明大ジャージに変わって身体もごつくなり、三列目からスタートなのに50mもしないところで既にトップに立ち、あとは後方を周一分以上のペースで突き放して勝利。来期のエリート出走権を奪取しました。

全てのレースで最前列の人が斜面を下にさがっていく傾向があったので、二列目三列目から前を狙うのは斜面上方の方が比較的良さそうなイメージですね。

Lap 3 牧野崇

もう一人のエリート昇格の切符を手に入れたのはCOGS牧野崇。こちらも最初のシングルセクションで2位の座を確保するとそのままゴール。

Lap 2 山田憲司

表彰されるが昇格できずの残念賞はスワコ山田憲司。は次戦に続く(これを書いているのは岩岳レース後です(笑))

Men Challenge

Lap 3 元島慶貴

チャレンジは川端誠司、高橋寿樹、中曽佑一、金井悠二がスタートから前方で展開。AFの敵である黒一色に身を包む元島慶貴は後方から1人1人料理して2周目の後半に川端を交わしてトップ。アドバンス昇格権を手に入れました。チーム名の−・−はたぶんモールス信号、って『ワ』とはなんじゃ?と思ったらたぶん『K』ですね。名前がケーキだからですかね。

MTBでケーキ=Cakeと聞くとGary Fisherに頭が飛ぶのは古っかな(笑)。

Lap 1 川端誠司

2位。3クラス混走の中できっちりレースメイクをした川端誠司が昇格権獲得。

Lap 3 中曽佑一

3位はAX中曽佑一。そろそろ昇格しても言い頃合いですね。

と、いつもなら取り上げないOpen。

Lap 2  William

Open参加で昇海に続く全体2位で走ったこの人、八幡浜でアドバンス2位になったウイリアム・ターナーです。つまり、昇格して現時点CJではMen Eliteの人。速くて当然ですね。が、全日本のエリートは日本国籍の人しか走れません。うへっなユースケースです。アドバンスは全日本ではなくCJなので外国籍でも4周走れるのに、昇格してEliteだとOpenにしか出られずレースはたったの2周です。ま、これはルールを決める側の人に任せるしかないけれど、いい落とし所を見つけて欲しいです。

第二レース XCO Men Masters

総合 1位 白石真悟 2位 岡本紘幸 3位 品川真寛
30 1位 岡本紘幸 2位 皿谷宏人 3位 福王寺一樹
40 1位 白石真悟 2位 品川真寛 3位 小林義典
50 1位 植川英治 2位 澤田雄一 3位 酒居良和
60 1位 有持真人 2位 増田謙一 3位 佐宗広明

このクラスのおかげで手が止まったと言えなくもないのですが、結局、総合を記録として残すことに変更したのか、それとも総合はあくまでも見かけ上の順位で、30,40,50,60のそれぞれの戦いなのか。

2019年に年代別で表彰するようになってから醸成されてきた空気感は後者。それが、その場では総合のみ表彰されたよう(表彰式よりレースを優先するので撮れていません)で、記録としても今年は総合しか残っていません。JCFとしては未来に向けて延々と繋がっていく全日本の記録という財産をどうしたいの?というもやもやはまだ続いています。

全日本マウンテンバイク選手権大会のWikiが更新されないのは、ひとえにこの所為です(笑)。誰か主催者の真意を教えてください。

Start Loop

いつもの様子見感はなく、緊張感のあるスタート。スタートループ半分時点で、既に岡本紘幸30が先頭を引く形になり渋滞感もなくなっています。片岡誉30、品川真寛40、白石真悟40、石川正道40、小林義典40、澤田雄一50、古郡今日史40、酒居良和50……普段よりも40代の圧を感じます。

Lap 1

シン・おかしな戦い勃発。XCCでは中間点でトップに躍り出た白石真悟は、XCOスタートループ後の1周目から積極的に前に出て展開。岡本は泳がせてプレッシャーを掛けるというより、遅れずついていくイメージ。その2人かに続くメリダ品川真寛は集団からは抜け出ているものの前とはかなり離れ1人旅確定。

Lap 2 白石

2周目。同じ絵に白石と岡本が収まることはなく、そのままトラブル無くゴール。白石真悟の全日本選手権マスターズ総合初制覇となりました。昔エリートでブイブイ言わせていた人が復帰して本気になると半端ないって事ですね。

Lap 3 岡本

昨シーズン全勝。常に勝つことが普通になっていた岡本が今シーズン2敗目。観客目線で言えばレースが面白くなったと言えますね。総合2位でも30代では1位、三連覇。岡本の全日本マスターズ連覇記録はまだまだ続きます。

Lap 3 品川

品川は淡々と走って総合3位、40代2位。やっぱ強いです。

Lap 1 植川

40の地球外生命体に押されて、CJとは違って総合上位に食い込めなかったMasters50。CJシリーズ戦50トップの酒居良和、最近再び上位に顔を出すようになった澤田雄一、チームメイト大橋尚哉らを押さえて年代別を制したのは、初代CJ Masters覇者植川英治。当時は年代別ではなく総合のみでしたね。 

Lap 1 有持真人

Masters60は昨年彼奴のせいでDNSになってしまった有持真人が、迫り来るライバル増田謙一を寄せ付けずタイトル奪取。60代3位争い佐宗広明vs.橋本寛二は、60代はゼッケン581〜を知っている一握りの観客の中で密かに?盛り上がりを見せ、総合53,54位でフィニッシュとなりました。

第三レース XCO Men Junior / Youth

Men Junior 1位 高橋翔 2位 嶋崎亮我 3位 古江昂太
Men Youth 1位 成田光志 2位 垣原弘明 3位 松山海司

Start

Junior 9人 Youth 20人 一学年当たりJは4.5人、Yは5人。とするとYはもう少し出て欲しいなと思うなり。学業(三学期制なら期末テスト)があって夏休み期間中の白馬ユースとの距離を考えると全日本は出にくいのかも知れませんね。

ここまで、アドバンスチャレンジは周回数が少ないこと、マスターズは濡れ気味の大岩を回避する人が多いだろうという事で、撮影プランに組み込まなかった大岩越えを撮りに行くと決めていました。枯山水とか浄蓮とかマチュードロップ(これは違うかwww)とかに倣って名前付けないのでしょうかね。大岩でも通じるから良いは良いのですが(笑)

が、問題はいつもなら近距離砲で下から煽って撮っていた大岩を、70 - 200mmの中長距離砲でどう攻略するか。

五年前の絵

たぶん17-50mmを持っていたら今年もこんな絵を撮っていたと思います。が、無理。で、こうなりました。

Lap 2 翔

f値を少し上げて、ISOを限界まであげて、シャッタースピードをあげて、の結果。近距離で撮る時よりも岩を降りる斜度が分かりやすいのと、F値を上げたおかげで少しくっきり感が出ました。SNSでの採用数も多く、普段見られないアングルを強調するよりも、困難な状況をきっちり収める方が映えるケースもあるというのを学べましたね^^。

アベマさんがアクセントという説もあります(笑)。

レースはJunior 翔がいつもの様に積極的な展開を見せて飛びだし、後方との間隔を保って勝利。今シーズ頭から続いた不調の波を一掃しました。

Lap 2 亮我

Junior 2位は嶋崎亮我。身体が万全ではないと言われながらもそれを気力で弾き飛ばす走りを見せてくれました。闘気溢れる走りは画像では伝えきれないのがもどかしい。

 Lap 3 古江昂太

Junior 3位古江昂太。発信力のある2人に押されている感のある昂太。力はあるだけにエリートになる前にファンを引き寄せる何か、も見つけて欲しい。

Lap 2 成田光志 アベマさんは翔を撮ってますねww

Junior Youth混走で、大岩にトップで現れたのは、翔ではなく、今シーズンユースを引っ張る野嵜然新でもなく、昨年ユースを制した松山海司でもなく、昨年ユース2位の成田光志(こうし)。さくっと赤白ジャージをゲットしました。
普段CJなどのMTBのレースに出ていなくてもMTBの身体を作ってピークを合わせ、目と身体をMTBコースに馴染ませられるのは、若さなのか、それとも天性なのか。体つきもまだまだ成年アスリートにはほど遠く見えるだけに、この後の伸びしろが計り知れないです。語学力と人たらし力も備わっていれば……。

Lap 2 垣原弘明

Youth2位は、弘明。表彰台常連はもう良い。勝って欲しい。いつものメンツではトップというのはあるものの、巡り合わせでも結果に繋がらなければ慰めにもならない。

Lap 3 海司

昨年の全日本が年末開催だった所為で赤白ジャージを着るレースが目減りしてしまった海司は3位。肩書きが取れたここからが再スタート。

つづく。

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