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第36回全⽇本⾃転⾞競技選⼿権⼤会マウンテンバイク(XCO/XCC/EDR) 2023 観戦記 その2

Day 1 のその2です。

XCC クロスカントリーショートトラック。

前Noteからダイブ間が空いてしまいました。この三行目にして100,000字くらいが推敲で全消し処分(笑)。。。。。。。小中学生全国大会や世界選手権に逃げてやっと戻ってきました。

それと、世界選手権での突然のルール変更についてニノやマキシム、ヨランダがSNS等に選手達の怒りの声をまとめて発信しているのを見て、不可解なルール適用に対して声を上げることに対する鬱屈した思いが多少晴れましたね^^。

さて、前回はDay 1 AMに行われたEnduro。そして、午後はXCC4レースです。
13:20- Men Junior / Youth / Open
13:40- Men Masters
14:00- Women Elite / Youth
14:20- Men Elite

Men / Women Elite に対して10位まで50,45,35,30,25,20,15,10,5,2のUCIポイントが入ります。 また、白赤ジャージはElite / Junior / Masters に与えられます。と言っても、JuniorとMastersは国内でXCCのレースが行われていないので着て走る機会は無いのです。なので、お披露目できるレースが有ると良いですね。

って事を踏まえて第1レース

XCC Men Junior / Youth / Open

クラスは三つですが、白赤ジャージが贈呈されるのはJuniorだけです。Youth / Openは普通の表彰となります。 

Men Junior 1位 内野友太 2位 楠本颯太
Men Youth 1位 松山海司 2位 垣原弘明 3位 中仙道侑毅

Start

さて、今回の富士見の一番印象的な変更点。スタートの位置です。平坦な砂利のジープ道からゲレンデ側に移されました。背景の建物を見ても分かるとおりカメラはほぼ水平です。カメラを意識的に傾けている訳ではありません(笑)。斜めなのが選手の加速にどう影響するのか分かりませんが、最終的な位置エナジー考えると上側の方が有利なのでしょうか???
変更のおかげか以前に比べてごちゃっとした感じはなくなって、観客に突っ込むような危険な感じは減ったと思います。その点は観客視点でGOOD。

Lap 2 弘明

Youth / Junior / Open のレースを積極的に引っ張ったのはユース垣原弘明。今までこれほどに積極的に前に押し出てくるイメージがなかったので意外な展開でした。

Lap 1から弘明は飛び出しているのですが、Lap 2の写真なのは露出がおかしかったことによります。いわゆるミラーレスではない一眼レフあるあるの事象で、撮ったでモニタで確認するまで何らかの設定がずれていても分からないのです。(設定は移動中に何かがボタンに触れて変わってしまいます。)

フィルムカメラが現像して初めて設定のズレに気づくのに対して、背面モニタ付きの一眼は撮った後に『モニタで確認して』初めてずれているのが分かる点で劇的な進化をしているのですが、それでも撮った後。ミラーレスはファインダに見えている画像がそのまま残ります。撮る時に設定がずれているのが分かるということになります。いちいち確認していたら撮り逃すスポーツ写真。少なくとも私はこの点においてミラーレス推し。自分の失敗は棚上げするに限ります(笑)。

弘明(Youth)に続くは、前年XCOユースチャンプの松山海司(Y)。中仙道侑毅(Y)、内野友太(Junior)、楠本颯太(J)、山田駿太郎(Y)がパックになり前の二人との差は開く傾向。レースとユースの争いは弘明、海司の一騎打ち。ジュニアは九州・友太に今年から本格参戦の四国・颯太が挑む流れとなります。

Lap 5 海司前、弘明後

スタート後、全6周に設定されたレースの4周目海司が弘明を交わして前に出ます。弘明がすぐに離されることはなく、最終周までバチバチは続きました……が、海司はそのまま前を引き続けて勝利。おめでとう。

Lap 4 友太

白赤ジャージを手に入れることが第一のミッションとなる友太は、今年から本格参戦松山学院の颯太を振り切りジュニアクラス優勝。

XCC Men Masters

1位 白石真悟
2位 岡本紘幸
3位 伊藤尚紀

Start
Lap 1 古郡、岡本、白石

最近のお決まりでマスターズは赤黒ジャージの古郡今日史が飛び出します。昨年の全日本XCC/XCE双方準優勝の実力者です。かまし屋ではありません。

Lap 2 岡本

そして、毎度の事ながら地球外生命体岡本紘幸が2周目にはするっと古郡を交わして独走……となるかと思いきや、もう一人宇宙空間から来た人が出ていました。

ピンクのS-WORKS白石真悟。数年前に全日本だけ出ていて、昨年からXCO参戦数を増やし、今年は菖蒲谷で2位、八幡浜で岡本に土を付けてのマスターズ総合初勝利。八幡浜では岡本自滅の展開でもあり、果たして全日本ではどうなるのかが見ものでしたが、1周目から二人パックでバチバチやり合い、残り2周となった4周目、後ろについていた白石が仕掛けてあっという間に10秒以上の差が出来、そのまま差が縮まることはなくチャンプとなりました。

Lap 5 伊藤尚紀

3位には前戦CJ一里野でMen Challenge 2位だった伊藤尚紀。WEBを漁ってもそれ以前のチャリ界での戦歴がほとんど出てこない人。ロードでもCXでもDHでもない、、、どんな人なのでしょう(笑)

XCC Women Elite / Youth

Elite 1位 川口うらら 2位 小林あか里 3位 石田唯
Youth 1位 神武奏帆

今回の全日本で一番撮ってて盛り上がったシーンに出会い、写真という時間を切り取る伝達媒体の限界を感じる瞬間を味わうこととなりました。

石田唯

まずは、石田唯。ロード界ではとっても有名な選手です。まさか全日本に出てくるとは!!でしたね。(早稲田一年後輩の大蔵こころファンσ(^_^)なので名前は知っていました)

前半戦は石田唯の一人舞台。あか里もうららもロードで優勝した実力者。その二人を相手に一歩も引かないどころか、トップに立って二人を置き去りにするシーン↑↑もありました。

カメラ的には瞳AFが効かないアイウェア+黒一色のウエアは辛い。全然食いついてくれないのです。なので、ゼッケンか顔にピントが行くことを祈って、このレース後半はフォーカス領域を広めにセッティングしてます。結果としていつもよりフォーカスのポイントが手前に来ているのが多くなりましたね(笑) いえ、選手が何色のジャージを着ようがそれは自由です。はい。

Lap 4 あか里 右上うららと唯

5周回レースの4周目。あか里がさくっとトップに立って目の前に現れました。唯の落ちが激しいので前半セクションで何かやらかしたか、登りで足が回らなくなったのいずれかと思われます。この絵の後、唯はうららを再度抜き返し、登りで極端にペースを落としてうららに再度抜き返されたので後者が正解かも知れません。唯のセンセーショナルデビューとはならなかったかぁと思いつつ、うららとの距離は大きくあか里の勝利の流れと思いました。

Last Lap うらら

で、チョー盛り上がったシーン。ここは50mほどを4回折り返すつづらの登りなのですが、一番下のところでは折り返し分離れていた二人が、折り返す度にその差を縮め、私が待機していた四つ目の折り返しの手前でうららがあか里を抜き去ったのです。
この折り返しのあとはトラバースして下り、最終周回の最後、ここしかないという抜きどころにぎりぎり間に合ったという、あまりにもドラマチックな瞬間でした。うらら、久しぶりの対あか里の勝利おめでとう。

連写をGIF化

というこんなレース展開に出会えた感動と同時に、このドラマチックなシーンを写真で伝える限界も感じることになりました。伝えられないもの = 速度差。速度はシャッタースピードを落として流すことで疑似的に表現する事が出来るものの、2者を認知させた上でその速度差を伝えるのはもう物理的に無理なんだなぁと。

なので、写真では伝えられない感動が現場にはあります。みなさん、現地で観戦しましょう(笑)

Youth 奏帆

Youthは1人旅。神武奏帆。行動範囲が似通っていて良く出会う彼女もエキシビションを卒業してYouth参戦。楽しんでいきましょう。

XCC Men Elite

1位 北林力
2位 宮津旭
3位 竹内遼 

Start

前戦のWomen Eliteのレースでお腹いっぱい感がある中でのMen Elite。観客の立ち位置に半分足を突っ込んで撮れるのが野良カメラマンの特権ですねww。

Lap 1 トキ、一成、旭、たつーみ、安里

ホールショットは昨年XCC優勝者の沢田時。コースの性格上、抜くのが容易というのもあり、最初からあまりがつがつ前方のポジションを確保する流れではなく、松本一成、宮津旭、副島達海、平林安里、、、と続くものの、Top 5の残りの2人、竹内遼は11位、北林力にいたっては19位で前半部分を折り返してきます。

Lap 3 安里、トキ、リッキー、旭、お遼、一成、たつーみ

3周目。最初のふるいが終わり、Top 5 + 一成、たつーみの7人。一旦リセットで、さて次は誰が仕掛けるか。後方に見える森下尚仁はこのシーンで7人に名を連ねる流れにしたいところ。

Lap 4 旭、リッキー (周回遅れ酒井嶺を挟んで) お遼

仕切り直しから仕掛けたのは旭とリッキー。お遼が追いすがるもパックとは言えない距離を開けられ、トキとたつーみがその後ろでパック、安里と一成は後方集団に飲まれてしまいます。

Lap 6 リッキー

最初のふるいにしっかり残り、仕切り直しからの仕掛けで旭と2人でパックを組みトップを覗える位置をキープし、最終回に踏み込んで前に出たリッキー。いわゆるXCCの勝ちパターン。全日本XCC初タイトルゲットです。おめでとう。

Lap 6 お遼

お遼が3位登壇。一里野の噛み合わない走りが印象に残っていたので、1人旅になってからもペースを落とすことなくしっかり前を追えていてちょっと安心。彼はJシリーズを撮り始めた野良カメラマンの私に対して、エキパレース優勝後に感謝の声をかけてくれたヒーロー♥。今後も見ている人達に勇気を与え続けて欲しいと思うなり。

岩岳の後になってしまうかも知れませんが、引き続き全日本書きます。レースレポートではなく、野良カメラマンの観戦記ですのでm(_ _)m

つづく。

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