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Coupe du Japon MTB 2023 一里野 観戦記 その4

さて番外編を先出ししてしまいましたが、第3レースです。

第三レース 女子エリート / 女子ジュニア / 女子マスターズ 男子マスターズ

女子エリート、男子マスターズ5周、女子ジュニア4周、女子マスターズ3周、それに男子マスターズは五分後出発。隊列は早くから延び延びになるのが決定しているのと、うららとかあか里とか優夏とか、男子マスターズ相手に軸足になる選手が定めにくいのもあり、第1レースの3周パターンに最後の下りとゴール撮りを加えるプランでゆるく行くことにします。

女子エリート

1位 小田恵利花
2位 平田千枝
3位 北島湊

女子ジュニア
1位 北都留千羽

女子マスターズ
1位 小林真清
2位 中村園子
3位 綾野桂子

Women Ready

左からM綾野桂子、M佐復亜都奈、E北島湊、M中村園子、E平田千枝、E小田恵利花、M北島優子、M小林真清、J北都留千羽

女子エリートはエントリーが3人。出た時点で完走すれば表彰台決定。平田千枝なら二度目のCJ-1優勝、小田恵利花、北島湊であれば初優勝。というレースでした。この日の注目ポイントは、朽木で一瞬勝ちが見えたオダエリが再び訪れたこのチャンスをものにするか否か。千枝がここのところ調子を落としているので可能性は大でした。

マスターズは怪我で離脱していた中村園子の復帰、小林真清と綾野桂子の位置関係。ジュニアは北都留千羽はこの中でトップになるのは前提として、五分後から追いかけてくる岡本紘幸からどれだけ逃げ切れるのか。うーむ。千羽視点で考えればユースも一緒に走らせたいですね。後半戦のオーガナイザーさん、杓子定規でなく一考くださいな。

最初の激坂

ホールショットはマスターズGRM桂子。やっとジャージが見慣れてきました^^。千羽が斜めの侵入を活かして若干前、オダエリが外回りでするするっと3番手。

Lap 1 千羽

1周目の戻りですでに千羽が1人旅状態。マスターズと5分差走だったのでフィードの登りを前面から取るところまで移動出来ず、男子ユースよりは時間が掛かると思っていたのですが、このプランは駄目でした。
雨が上がっているので、アップにしてみるとフレームに付く泥はシャバシャバ感が無くなり、フロントフォークは乾いています。

Lap 1 オダエリと桂子と 10秒差で真清

今年から本格参戦のオダエリ。昨年の朽木でのおっかなびっくりだらけの走りからすると急成長。半周してフィードゾーンまで来るとさくっとマスターズトップの桂子を交わして踏み込んでいきます。

一方のマスターズは、全日本に向けての前哨戦とばかりにGRM桂子とソレイユ真清がばっちばち。前半から仕掛けていく桂子と追いすがる真清の構図です。

Lap 1 

マスターズの争いは園子を挟んで北島優子、佐復亜都奈の順。この2人の絡みもなかなか面白いのですが、今回は優子の方がこの後残念ながらトラブルでリタイヤしてしまいます。

Lap 2 Masters 真清

2周目は移動しながらトラバースで1往復した後の折り返しの登りでお出迎え。ですが、70mm以上の中長距離砲だと煽りで撮れないので顔の表情を捕らえるのが難しいですね。この先が長い坂でもないので頂上や前の選手を確かめるべくの視線も上がってこないというのもあります。かと言ってトラバースを正面から撮るのもなにか芸がないような気がしてしまいます。ここは長距離砲なのですから迷わず正面撮りの方が前後関係も掴めて良かったかなと後悔です。

ジュニア千羽が余裕のトップ。ですが、2周目にして五分後発の岡本に捕らえられそうな流れでした。晴れていればあと1周は持ちこたえられたかもですが、雨が上がってまとわりつく上にヌルヌルつるつるになった泥の状況では経験豊富なおじさまの方がタイムの落ちが少なかったということですね。

つづいて、オダエリ、の後にマスターズ桂子が来るはずでしたが、真清がマスターズでは独走状態。マスターズの2人でバチバチな流れで最後まで行って欲しかったのですが、、、

Lap 2 桂子 バンク〜

パンクです。フィードで空気を入れても駄目、サイドカットと言っていたので新設ガレ下りの餌食になったということでしょう。なんとこのまま最後まで走り続けました。ホイールは大丈夫だったのだろうか……。

Lap 2 園子

トラバースの撮りはフラストレーションがたまってしまったので早々に後半の森の中へ。隊列が長くなっているので、撮り逃しを少なくするために定点撮りはせずに逆行出会い頭撮りにします。本来は短距離砲でいなすところですが、耳を澄ませながら長距離砲で狙える場所を確認しながら「来た来た戻れ」を繰り返す撮影です。離合できない酷道で離合できるポイントを確認しながら走るのと同じ対処方法ですね(笑)。雨で鳥のさえずりもなく森の中が静かなことと、ちょこちょこギアチェンジをするので、そこそこ捕まえやすいです(男子マスターズのあの人は別、巡り合わせもありますがいつの間にか射程距離に迫ってますww)。

マスターズに復帰の園子。安曇野ジャージのイメージが強いので、記憶のリプレースがなかなか進みませんでした。(あれ、誰だ、あ、あの人だ症候群です)。難しい状況の中無事2位完走でした。

Lap 2 亜都奈

ここは第1レースでも訪れて居た場所。定点ならここで撮ろうと決めていたポイントです。70-200mmで奥から手前でちょうど良い距離です。と、ここは右と左の二つのコブ越えライン。亜都奈は二つの選択肢のうち少数派のラインを選択。こういうのもほおって思う所ですね。

Lap 3 千羽

千羽は進行方向左側のライン。これ以上近くになると70mmでピントが捕まらなくなります。安定した1人旅。17の歳なので全日本は獲れば一年白赤着れます。Qmaxの白赤ジャージは初なのかな?

Lap 3 湊

DEFの女子MTBの象徴と言える早瀨久美の後継者?北島湊はエリートの洗礼を浴びて-1 Lap。今回の路面状況はきびしかったか。

Lap 4 オダエリ

4周目は後半の森のエンドまで行ってからのちょい登り平坦路を逆行撮影。この森は奥まで行くと2周回分の時間を要します。でも、数少ない一里野らしい絵が撮れる場所でもあります。雨の日、実は森の中の方が雨の直撃を避けられるので、暗いのに耐えられれば環境的にはグッドなのです。ゲレンデトラバースでの撮影を諦めた分をこちらに振り分けたイメージですね。

オダエリは順調に周回。残り1.2周くらいでしたが、フラグを立てたくないので勝ちを意識するような応援は出来ません^^;;。ガンバ、と言うだけに留めます。楽勝ムードの時ほど声が掛けづらいです。

Lap 4 千枝

予想外に大きく遅れた千枝。本来の走りであればオダエリの前でもおかしくないのですが、今年はなかなか調子が上がらないようです。それでも、しっかり走りきって2位表彰台。

Goal オダエリ

エリートの女子のゴールを撮ります。ゲートとチェッカーフラッグを入れるべきか、それとも喜びの顔にフォーカスするか。いつもなら他のカメラマンに後者を任せて、前者で撮ると決めているのですが、今回は私の他に誰も居ないので、どっちで撮ろうか迷いました。……が、そう言う時はいつもの撮り方のほうが公開は少ないと学習しているので、シチュエーション優先で取ります。

ということで、マスターズは桂子のパンクで勝負することなく真清の勝利。ジュニアは千羽の1人旅。そして、エリートはえりかとなりました。

番外編で語りましたが、小田恵利花は第二十六代の最高クラスのレースウイナーとなりました。史上では34年目となるシーズンで26人目の覇者が誕生した訳です。HONDAの赤いジャージを着ている時代に名前を覚えたTYPE-Rを乗り回すお嬢様。おめでとうございます。

男子マスターズ

総合 1位 岡本紘幸 2位 大橋尚哉 3位 小林義典

マスターズって長年レースをやっていて、泥レースの経験もあってトラブル回避能力も高いというイメージだと思うのですが、いやあ、それは勝手な妄想だったようです(笑)。特にオレンジな人達がことごとく……

Start

最初の坂は一番上から見下ろす感じで。って、5分前スタートの女子トップ(想定・千羽)をフィード登りで撮るのを逃さないために位置取りを変えました。中腹で撮るのとたかが20秒差、されど20秒差という奴です。ですが、良い感じに長距離砲で全体を撮る位置取りも確保できましたね。

岡本紘幸を先頭に、大橋尚哉!、小林義典、有持真人!、澤田雄一!!!、酒居良和、太田好政、古郡今日史、荒川大介、松尾芳秀、増田謙一!……が登っていきます。!はいつもよりおおっていう人達。60の2人がなんか気合い入っていると感じました。

Lap 1 澤田雄一

1周目の登りで岡本が既に独走態勢を構築。続いたのはソレイユ小林義とAX太田。その後ろに澤田雄一。名前も知っているし、速いのも知っていましたが、4番手で来るイメージがなくておおっでした。

Lap 4 酒居良和

雨は降り続くもののこの時間帯は上がり傾向のレースになったため、泥がシャバシャバからべとべとに変化し始めていました。その為メカトラ、そしてパンクで多くの選手が突然ポジションを落とすという事象が多発します。
酒居良和もその1人。そして、

Lap 4

調子の良かった澤田雄もパンクで後退となります。

Last Lap 大橋尚

表彰されない全体2位には大橋尚がにこにこ。50優勝はいつ以来か……時間短縮のためデータひっくり返すのは後日とさせてください。私の私的DBは総合レース結果しか管理していなくて、年代別は個々のレース結果をひっくり返さないとならないのです。年代別の列を追加せねば。。。

Last Lap 小林義

そして全体3位は小林義典。BBまわりは泥だまりが出来ています。フロント3枚時代だともうメカトラで大変になってくるレベルかなと思われます。時代進化を感じる部分ですね。

30 1位 岡本紘幸 2位 片岡誉 

Last Lap 岡本

岡本は2位以下を寄せ付けずの圧倒的な勝利。さあて、次戦は久々にチームジャージ、翌年までの白赤ジャージを更新ですね。

Lap 2 片岡

M35(30) 2位は片岡誉 総合10位。

40 1位 小林義典 2位 太田好政 3位 荒川大介

Lap 3 太田

M402位、総合6位のこの人もトラブルに泣かされた組。ずっと総合2位で単独で岡本を追いかけていたのですがパンク。交換機材無しだったので最後まで走る羽目となりましたとさ。タイヤがリムから外れてベロベロになら無いのは機材進化なんでしょうか。

Lap 4 荒川大介

M40 3位は荒川大介。総合7位。んん、荒れたレースで上位勢が脱落したとは言え、総合7位は自己ベストかな?

50 1位 大橋尚哉 2位 羽鳥和重 3位 倉淵隆司

酒居良和、松尾芳秀ら上位常連山ジャガ軍団が泥に食われたことで、大きなトラブルを回避した大橋尚がしっかり優勝。

Lap 4 羽鳥和重

いつもより前方でレースを展開していた羽鳥和重がレースをまとめて来ました。毎周順位を上げてくる感じでなんかとっても力強い走り。年代2位総合4位。昨年も総合6位(年代は4位)。一里野とは相性が良いのかも。

Lap 3 倉淵隆司

そして、3位倉淵隆司も荒れたレースをまとめて総合5位。CJマスターズ自己ベストかな。森の中でもライン変えて抜いたりと泥はお得意の様子。

60 1位 有持真人 2位 増田謙一 3位 佐宗広明

Last Lap 有持真人

泥の所為かいつもよりペースが上がらなかった有持。それでも大きなトラブルに見舞われることなく年代トップ、総合は12位。

Lap 2 増田謙一

白赤ジャージの増田謙一は有持+90秒で年代2位総合17位。60代の戦いはいつも熱いです。

Lap 3 佐宗広明

年代3位は久々の佐宗広明。この赤は還暦の赤ですかね。久々だった所為か表彰対象になっていることに気がつかなかったようです。必ずしも上位の争いにはならない60代に関してはレース中の年代別順位の声掛けが必要かもですね。

雨は、降るなら降り続いていて欲しい、シャバシャバの方が走りやすい、というのがひしひしと伝わるレースでした。撮る方はふらないで欲しい一択ですが(笑)

まだ、つづく。


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