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Coupe du Japon MTB 2023 一里野 観戦記 その3

写真使って良いですか? と今回はたくさん聞かれました。

巡り合わせもあって、他の全員撮りカメラ持ちが私以外にいなかったためですね。

はいはい、どんどんつかっちゃってー と思っていますし、聞かれればそう答えています。と言ってもまあ初めてだったりしたら聞きに来るよね、ということで、私のFB疾うにアップした写真に対してのスタンスを改めてしたためておこうと思います。

私の撮影のモチベーションのベースは、『MTBで里山を気軽に走りたい』から始まっています。ハイカーさんやトレイル近隣住民などとのトラブルを減らしたい → MTBの認知度を上げたい(直接的な相関は薄いですが(笑)) → インフルエンサーに拡散するネタを提供したい、という考えが根本になります。ふと、自分は何をしているのだろう……???、と悩む時に戻ってくる思考の原点ですね。XC > EDR > DH > CX > BMX > ロードとの距離感もここから来ています。

インフルエンサーに拡散するネタを提供したい、という思いで撮っているのです。だから選手のみなさんが1枚でも多くウェブの海にMTBの写真を投げ込んでくれるのは願ったり叶ったりナノです。

ということで、
『本人の紹介に紐付く使用で、本人の提供であれば無償』
という線引きをして問い合わせに答えています。

ま、この線引きであればほとんどのケースが無償提供に当たると思います。敢えて言えば、雑誌に掲載される場合、雑誌側に請われて直接提供する場合は有償、当人が雑誌側に提供する場合は無償というところでしょうか。綾野さんが使う場合、幸平の写真くれは有償、ヒロの写真くれは無償、ということです(笑)。

本人に紐付く使用というのも微妙な言い回しに思う人がいると思います。微妙だなと思ったら相談してください。企業のサイトでサポート選手紹介に使われるのであれば私個人の線引きでホワイトです。ただ、その先で挿絵のように使われる可能性もありそうなら相談してくださいね。

本人使用なら無償提供だと勝手に持っていくというのはどうか。でいうと、正直気持ちはグレーです(笑)。私に対してはそれでいいですが、写真に対して間違った認識を持たれるのが困ります。中には、オフィシャルが撮った(参加費に対価は含まれている)んだろうって勘違いしている人もいるし、もっとちゃんと公平に撮れよという声をかすかに聞くこともあります。こういう空気が他のカメラマンさんにも浴びせかけられるのは心外なのです。

一応、私の中でのホワイトの線引きを一方的に言わせていただくと
・FBの友達、FB,Insta,Twitterのフォロー、もしくは持っていく際にいいね!が付いた上でSNSに拡散している。←どんどん使って
・SNS以外のメディアに掲載される ← 掲載情報を投げて欲しい。その情報をシェアするとか。
・本人に紐付く使用用途以外が考えられるケースは要相談。
ま、『こちらから探しに行く道があればホワイト』です。^^

あと、クレジット……©xxxx……とかxxxx提供とかいうやつは、使う側にとってクールだと思える方法でお願いします。拡散された側視点で考えてください。入れないほうがカッコ良いと思うのであれば入れない方を望みます。

入れるのであれば、私の本名か Sumpu_Photo (FB Page)、sumpu_taizo (Insta)を使ってください。ただの文字にするかリンクにするかも一番クールだと思うやつでお願いします。

この界隈を盛り上げていきましょう。

第二レース 男子ユース / 男子アドバンス 10:05- / 10:07-

第二レースは双方4周。こういうのは撮る方にとってうれしい。どうしても気持ち的に周回数の少ない方に引っ張られてしまい、周回数の多い方の充実感が目減りするからです。

1周目は第一レースと同じで激坂ともどりのフィード登り、2周目は逆回りで前半側をまわりゴールに戻る流れで考えていました。

が、5分差走の弊害を把握して居らず、アドバンスが坂を登り終わった時には、ユーストップがフィード坂を通り過ぎているという失態をする機会をかまします。トラブルの多い泥レース。早いうちに全員撮りノルマ達成するプランだったのでちょっと焦ります。更に1周目から長蛇の列化しているので定点撮りは出来ず、出会い頭撮りに移行します。ただ、長距離砲1本は出会い頭撮りに向かないので、絵作りは難しくなってしまいました。

男子ユース

1位 野嵜然新
2位 垣原弘明
3位 松山海司

注目の男子ユース。展望では然新優位としていましたが、雨を見て修善寺を思い出します。それまで上位にいたものの突き抜けることのなかった海司が一躍トップに躍り出た大会。泥レースだと海司にも芽が有るか?と思ってしまいます。

Start

ホールショットは垣原弘明。物静かな好青年、積極的にレースを進めてきます。

Lap 1 坂の後

最初の激坂は踏み踏みすればすぐに順位の入れ替わる幅があります。登り終えた時には、然新と海司が抜け出て、中仙道侑毅が続き、その後を弘明が追います。おいおい展望通りではないか、このまま終わるんじゃないぞ、逆に思ってシャッターを押しています。

その後ろには工藤遙真、山田駿太郎、佐藤悠陽、古郡駈、石川太郎、北都留新羽、伊藤隆盛、田中遼介、鈴木名人が続きます。然新や海司達が進化しすぎた世界でバチバチやっているので目立たないモノの、エリート上位とためで走れる然新達に対して+4〜7%程度のペースで走っているのですよ。レベル高い奴らなのです。

Lap 2 然新

2周目。ホントはもう一つ先の森の中の登りで捕まえたかったのですが、20秒ほど間に合わずでガレゲレンデトラバースでお出迎え。然新が最初から積極的にペースを上げて単独走に持ち込んでいます。彼のお得意な勝ちパターン。雨は予報通りこの時間帯は強く降り続いていて、身体の前面はしゃばしゃばな泥にまみれていますが、メカもそこそこクリアで泥起因のトラブルはなさそうだなと思ってみていました。

20秒差で音速海司、さらに10秒差でトルク弘明、さらに30秒で侑毅。

Lap 2 Pos.4 侑毅

が、侑毅はこの後リアタイヤのパンクにより戦線離脱。チャリを扱うテクニックでは抜きんでている彼だけに、この泥環境を味方にすると思っていたのですが残念。

Lap 3 Pos 2 海司

白赤ジャージはこれで見納めか、の海司は更に20秒離されて然新と40秒差。そして、3秒後、右の木の陰には弘明の姿があります。泥の修善寺を制した海司も一里野の泥は味方に付けられなかったようです。

Last Lap Pos 3→2 弘明

ラスト4周目。前周と変わらずの僅差で海司を追う弘明。いつの間にやら背も伸びて、アスリートらしい体つきに変わってきています。怪我せず、持病抱えずにこのまま身体を作っていったら化けんじゃね、って思わせてくれます。この後、奥のシングルか何処かで海司を抜いて2位にポジションアップ。そのままゴール。トップ争いの話題が然新と海司だけになってしまいそうなシーズンにくさびを打ち込みました。次は元チームメイトの然新攻略じゃ。

Last Lap Pos 4 遙真

4位は北海道BG8の遙真。前とは3分差。梅雨明け前の富士見全日本を前に何を思う。深坂の快走の再現請う。

今回新設のガレ下り。修善寺の浄蓮、枯山水を見た後ではロックセクションと言いづらいですねww。大枠では1本しかないライン。その中ライン中にサイドカットを目論む岩が何個か潜んでいるのを確認できました。事前に通っちゃいけない石を見極めた上でそれをコントロールするか、それともコントロールを最初から諦めて運を天に任せるか。私はエスケープ一択。トップ選手は前者であると信じたい。。。

Lap 4 Pos 5 & 6 悠陽と太郎

遙真のさら1分後方でラストラップに競り合うのはソレイユ悠陽とせいぼう太郎。ラストの一番つらい時にこうなっちゃうとお互い大変だろうなと思うのですが、観客視点だと盛り上がりますね。全員撮り公平公正のカメラマンは必然的に固有名詞無しの応援になります。半周後の先着はオレンジヘルメットの太郎。こういう時お疲れ様って強く思います。
レース後半は雨が上がって、身体側面の泥は乾いているのが分かると思います。泥の質もすこし粘りが出ているように見えますよね。

ちょっともどって Lap 2 俊太郎

春先に栃木マウンテンバイク協会主催のろまんちっくセルフエンデュランスを制した山田駿太郎。序盤にトラブって1分ほどロスったようで10位までポジション落としていました。その後、ペースを取り戻して7位まで巻き返しました。富士見はGRMのホームとも言えるコース。全日本で噛み合うことに期待ですね。

Last Lap Pos 8 & 9 隆盛とネオバ

俊太郎を挟んで、8位争い。この二人は序盤からずっと絡んでいましたね。パックという意味ではお互いを励まし合う走り、そして、最終周は先に心が折れてくれと祈り合う走り。隆盛が前のままのゴールしたようです。

Last Lap Pos 10 遼介

同レース五分後スタートのオヤジに対して更に6分差を付けた遼介。ぶっ飛んだトップとの距離はまだ遠いけど差は確実に縮まっているし、会場で見せる目力も強くなっています。

Last Lap 駈

こちらもマスターズを走るオヤジ古郡今日史と一緒に走る機会があり得る古郡駈。11位フィニッシュ。以前からすると見違えるほど身体が大きくなって安定感が増してきてます。こちらは、ちょうどこれからオヤジを抜き去る関係ですかね。

Jast Lap Pos 12 名人

80%で切られずに4周回走りきった鈴木名人。最終回でも力強く踏み込む姿が印象に残りました。

レースは、然新が弘明を1分。海司を1分半引き離しての勝利。出場レース3戦3勝。昨年、全日本を撮れなかったことが良い意味で開き直りに繋がって、勝つべきレースで勝つ空気を作れています。さあて、次は全日本。どうなるのでしょうね。

男子アドバンス

1位 黒田拓杜
2位 山崎雅典
3位 山田憲司

全日本前ラストの昇格切符を獲る1戦。此処で切符獲らなきゃ全日本と銘打った大会の併催大会で走ることになります。

Start 然新が来る〜早く登ってきて〜と思って撮ってました

最初の坂をトップで登ってきたのは何度も私の展望の昇格予想を外していただいた山崎雅典(笑)。気合い入ってます。続くはラシスタ川崎温規、シマノ黒田拓杜、ヴェンド小笠原大輔、シマノ佐々木文吾、短足犬田中義晃(遼介とーちゃん)。

Lap 1 黒田

戻りのトップはシマノ黒田。山崎は2位に。3位ラシスタ川崎、4位ヴェンド小笠原の順。草地の緩い登りを踏んでいくセクション、空気感的に黒田が行くなぁて思いました。

Lap 2 山田憲

体幹で登る森の中のガレ坂。サクッと黒田がトップで駆け抜けた後、スワコ山田憲司が前周6番手から2番手までポジションアップ。泥が得意なのでしょうね。
ということは、山崎がポジションダウンの3番手。うわー、また予想外された〜って思ってしまいます。

Lap 3 小笠原

3周目はガレと階段落ちが撮れるところで陣構え。雨でなければ、短距離砲で空多めに煽りで顔にピント合わせて撮るところですが、長距離砲&雨だと煽る事が出来ず、背景処理が難しいです。やっぱこの構図だと背景うるさいですよね〜。

シマノ黒田、スワコ山田、野毛坂山崎は変わらないものの、4位小笠原とは距離が開き、3人で表彰台はほぼ確定の流れ。川崎の後ろにはストラーダ織田善照が上がってきて、田中、佐々木はトラブったのか後方へ。

Last Lap Pos 1 黒田

勝利を確信した黒田がゴールを撮れない位置で撮っている私に喜びのポーズ。余裕です。こういう時はパンクして盛り上げてくれと思ってしまいます(笑)。
それが原因では無いと思うのですが……

Last Lap 山田憲 変な音させてます。

黒田、山田で昇格切符確定かと思いきや、残り半周を切ったところで私の目の前を通り過ぎる山田のバイクから聞き慣れた異音。ここに来て、パンクでした。走れてはいるものの明らかにペースが落ちています。

こういう時、私、黙ってしまいます。勝負に対する公平さ公正さが頭をよぎるからです。山崎が40秒後に私の前に来たのですが「山田さんパンクしてるぞ〜」とは言えません。

Goal 山崎と山田憲

結果、森の中から出てきた時は既にポジションを入れ替えていました。山田憲の3位ゴールを出迎える2位山崎。いや〜、最後の最後にドラマでした。

1位黒田と一旦は諦めたはずの山崎が昇格切符をゲット。ちゃんとエントリーしたかな。

つづく。

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