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Coupe du Japon MTB 2023 岩岳 観戦記 その2

Day 2 XCO

第1レース Men Challenge / Open / Women Youth / Open

Men Challenge 1位 大塚将吾 2位 金井悠二 3位 小林千元
Women Youth 1位 神武奏帆 2位 原つばさ 3位 原みらい

22年前の岩岳男子エントリー総数400 E120 / X120 / S160を思うに、E80 / J10 / Y40 / M120 / A80 / C80 位のボリューム感になると良いなぁなんて思ったり……

Start

四クラス一斉スタート。抜けたのは加藤昂也。気分転換にレースを走る。XCOに対してがむしゃらにトップ目指して夢潰えて去るという付き合い方もあるけど、生活環境が変わりながらも今の自分の精一杯を出し切るという彼のレースとの付き合い方もいいなぁと。

Lap 2 大塚

レースは久々のCUOREジャージ大塚将吾。22年前にエキパに名を連ねていたんですね。もっと若いと思ってました(笑)。貫禄?の優勝ですな。

Lap 2 金井

全日本XCCの失礼?な記事がきっかけでこのジャージの人達と笑いから始まる情報交換。トライアスロンのロード、エクステラのXC。エクステラの上位にXC選手が多くて、ウエイト比率の高いXCのトレーニング?がてらエクステラ系の方々が流れ込んできている現象があるようです。この金井悠二もその1人。2位に入り、アドバンスへ昇格です。申請昇格なので申請忘れずによろしくお願いします。

Lap 2 多田尚史

Challengeの一番のトピックは多田尚史のXCO復活。六年前に頸椎を損傷してアスリート生命は絶たれたと思われた彼がこのきつい登が待ち受ける岩岳でXCOのレースシーンに戻ってきました。序盤のメカトラで完走はならなかったものの、歩いて登るのも難儀な坂を淡々と登っていく姿にはじーんと来てしまいました。
絶対安全とは言えないXCという競技。新谷さんなど怪我をきっかけとして競技の場に戻れない方々もたくさん居ます。そんな方々と競技会場で笑顔を交わせることも大切な瞬間ですが、努力を重ねて競技に復帰される選手を見るのもまた感激です。

Lap 2 神武(こうたけ)奏帆

字より音が先だったので読み間違えることはないのですが、改めて漢字だけ見ると「じんむ」ですねww。ダウンヒルとエンデューロの(実質)全日本チャンプである原つばさの追撃を振り切って優勝。おめでとう。

第二レース Men Youth / Men Masters / Women Masters

Men Youth 1位 野嵜然新 2位 松山海司 3位 垣原弘明
Men Masters  総合1位 岡本紘幸 2位 吉元健太郎 3位 小林義典
    30 1位 岡本 2位 福王寺一樹 
    40 1位 吉元 2位 小林義 3位 石川正道
    50 1位 酒居良和 2位 赤坂佳紀 3位 大橋尚哉
    60 1位 増田謙一 2位 有持真人 3位 佐宗広明
Women Masters 1位 三山由紀 2位 中村園子 3位 松田珠実

毎回クラスの組合せが変わるのだけど、今回の岩岳は第一第二第三に女子を振り分けてきましたね。それぞれのオーガナイザの考え方もあるのでしょうが、シーズンとしてみるとちぐはぐ感が否めないです。その見せ方に対しての、ライダーの感想、観客の感想などはフィードバックされているのでしょうか。走って良い悪い、見て良い悪いを持ち寄れるくらいの規模のコミュニティの大きさだと思うのですが。

Men Youth

Start

ホールショットは垣原弘明。音速の赤松山海司、弱ペダ野嵜然新とスタートして既に三つ巴状態。

ちなみにスタートして200m位走ってからの下りでの撮影。振り返って折り返しが撮れたりするなど別の利点もあるのですが、ここで待ち受けるとしゃがまずとも「立ったまま」地面前ボケショットが撮れるというメリットがあります。1日撮っていると地味に体力を削る中腰、しゃがみ姿勢での撮影。ここでスタートを撮ったのは、その絵が好きだからと言う理由の他に、体力温存という意味もあったりします。(笑)

Lap 2 然新 + 英樹

2周目にして既にぐいぐい後続を離していく勝ちパターン。2年連続全日本でボロ負けして開き直った然新はやはり強い走りでした。彼に残る大きな課題は節目となる大会にピークを合わせてその力を100%発揮することなのでしょうね。誰にとっても難しいことですが。。。

海司、弘明の争いは久々に海司が前。菖蒲谷、八幡浜は海司前、からの、一里野、全日本で弘明前、で2勝2敗からの海司先勝。この二人は良い争いしています。

Lap 3 郷津輝

FBでも抜き取りシェアしましたがこのショット再抜き取り。
ドリームシーカー郷津輝。表情変えずにさくっと飛ぶスタイル。前田公平、江越柾也ことマチャの空気感持ちなので、彼が来るときっとなにかやるぞと構えます。
テーブルトップの頂点に来た時に、空入れて(ホントは青空にしたいけどそんな魔法持ってない)、森入れて、(高さ表現のために)地面入れて、(場所が分かるように)ゴンドラ入れて、となる場所で構えます。この前に然新や弘明が高く飛んでくれたおかげで構図の確認と練習が出来て、明るい場所でシャッタースピードをあげられたことも相まって、前方少しあけ気味で頭の上に少し空間確保して思い通りの絵が撮れました。
ただし、ほぼ振り切ったタイミングになったのは狙いではなく偶然。飛び出しから着地まで5ショット連写の1枚がタマタマあたっただけ。プロは狙って撮るのでしょうが、素人は数打ってあたればラッキーです(笑)

Men Masters

Masters Start

ホールショットは古郡今日史に譲らず岡本紘幸がゲット。左から澤田雄一、石川正道、小林義典、岡本紘幸、松尾芳秀、植川英治、古郡今日史、叶英樹、荒川大介と名前を挙げられるようになったら、XCO観戦三段くらいですかね。その右のガチャピンジャージは私も間違えました。ガチャピンジャージがもう一人いるとは……。
ちなみに今年からゼッケンは年齢別。こうみるとスタートは40代が強めですね。

Lap 2 岡本

もう一人の地球外生命体の登場でMasters総合としての連勝記録は途絶えたものの、Masters 35(30)としての連勝記録は連続出場含め続けている岡本紘幸。ここでもしっかりまとめて連続出場、連続完走、連続勝利を一つ積み上げました。

平坦からの角度の付いた下り始め、って、撮っていると地味に走りの差を感じます。スピードやライン取りも勿論違うのですが、これから下るぞっていう「タメ」の有無が顕著です。これが地味に被写体を狙った場所に置くのに影響します(こっちからだとライン取りの影響が大きいですが……)。特に集団で前の人とタイプが違うと外し気味になります。タメを感じない代表は平林安里。一つのコーナーをこなすように突っ込んできます。岡本もこっちの部類に入るのでイメージを決め込まないで待ち受けてます。

Lap 2 小林義典

総合2位争いは小林義典、石川正道、吉元健太郎の40代トリオで繰り広げられました。九月後半とは思えない暑い日差しの元で、日陰のない上に白い土の照り返しもきついゲレンデを一番下のフィードゾーンから一番上まで一気に登って一気に降りてくる後半コース。おじさんにはちときつくないかと思う環境下での戦い。

Lap 2 石川正道、後に吉元健太郎

序盤は小林、石川、吉元で進むものの、最初に石川が後退。吉元がじわっとあげ、

Lap 4 これから後半コースに臨む小林と吉元 いってらっしゃい

後半に掛けてペースを上げ続ける吉元が4周目には2位に上がります。写真だけ見ると試走のワンシーンに思えるのですけどね。ガチの競り合いしてました。
結果、吉元が後半の強さを見せて全体2位を獲得、小林、石川と合わせて40代で2-4位を占めました。

Lap 2 酒居良和

40代の勢いに押され気味だった50代は、シリーズ戦50代を牽引しながら一里野、全日本で空回りした酒居良和がいつもの様にスロースターターからスルスルと上がって全体5位50代優勝。

Lap 3 赤坂佳紀

いつもするっとエントリーしていて、見つけて取り上げるとそこそこ、今回は来ないかなと圏外予想するとおひおひ予想を覆してくれるのがこの人、赤坂佳紀。レース中も前半戦でだいたいの順位を掴んで撮っているので今回は下位に沈んだなぁ(イメージでは年代別5位くらい)と思っていたのですが、結果を見れば全体6位50代2位。まじかぁでした。3位はシリーズチャンプを競う大橋尚哉。

Lap 3  有持真人を追う増田謙一

60は有持真人が貫禄の走り……と思いきや、ライバル増田謙一が1周目からいつもより前で展開、その差はあまり開いていませんでした。周回を重ねる毎にその差が縮まり、もしや、と思っていたら3周目の最後の下りで前後関係。しっかり戦っての増田の勝利はCJ初かな。増田全体9位60代優勝。有持は更にタレて全体16位60代2位。

Women Masters

女子マスターズは三山由紀が勝利。まともに撮れたのはこれが1枚。というか撮れて良かった〜とほっとしました。

第三レース Women Elite / Men Advance

Women Elite 1位 川口うらら 2位 竹村舞葉 3位 川崎路子
Men Advance 1位 山田憲司 2位 元島慶貴 3位 守屋清国

Women Elite

うらら

エリートは川口うららがぶっちぎり優勝。今、うららとまともに競り合えるのは弱ペダ小林あか里と全日本でデビューの石田唯と矢吹優夏(昨シーズン受傷によりレースシーンから離脱中)の3人のみ。女子同時走で絡むJunior北都留千羽、日吉愛華、Youth日吉彩華、有松鈴々菜、石川七海、綱島凛々音がエリートに来るまでこの状況は変わらないでしょう。

CJとしてこの事態をどう改善していくのか。MTB業界、自転車業界としてどんな未来を描くのか。シクロやロードとのコラボ、マラソン、トライアスロン、エクステラなどの参加型生涯競技との協奏、棲み分けなど本気で考えないとXCOという五輪競技の健全な継続すら危ういです。運動神経の良い子が1度はMTBに触れられて、その中からMTBを好きになった子が熱意さえあれば競技を続けられる環境をどう整えるのか。みんなで考えましょう^^

2位ゲット 竹村舞葉

挑戦2年目にして2位表彰台に到達したのは竹村舞葉。トップと同一周回完走も危うかった昨シーズンから、MTBの空気感を身につけてNEXT Topの位置に踊り出てきましたね。次は真ん中に立ちましょう。

3位 川崎路子

全日本からの2戦連続出走の川崎路子。出れば同一周回完走を決める路子。3位表彰台を決めました。彼女が表彰台に乗るとめり様と一緒に乗っていた10年前の木島平を思い出します^^。

Men Advance

Start

来シーズンはエリートからどどっと降格してくるので、ライバル少なく昇格出来るラストチャンスとなる今シーズン残り8席の内二席を賭けた戦い。

山田憲司

エリート昇格一席目はスワコ山田憲司。予想が当たりましたパチパチ。

そして昇格二席目はツートンツーの元島慶貴。全日本Challenge優勝でアドバンス昇格して2戦でエリート。おめでとう。

昔はElite - Expert - Sportsというくくりしかなくて、Juniorの間はエキパが上限、Youthの間はスポーツのみ。Matsersはそれぞれのクラスに分散する形。そしてエキパからの特別昇格は1位だけで、しかもそこはJunior世代が埋めてしまうので一人も特別昇格出来ないシーズンもありました。誰も上に上がらないので、エキパでのシーズントップ争いが事実上発生してましたね。

一番の違いはエキパからスポーツへの降格が存在していたこと。なので、エキパで走り続けることにもそこそこのステータスがあった記憶があります。今、アドバンスがステータスかというと、いまいちかなと。

で、一考。ステータスを与えるとすればアドバンスを走っていれば全日本エリートに参加出来る、というのはどうでしょう。チャレンジとアドバンスの明確な区別になりますよね。エリートは世界に挑戦出来る人達、アドバンスは全日本を走れる人達となれば色が付くかなと。アドバンスは所詮CJの「シリーズ戦」に関係ないクラスですからね。チャレンジへの降格ラインは全日本 -4 Lapsくらいになるようにばしっと設定すると良いかなと。(そうするとエリートからの降格ラインは -2 Laps くらいかなぁ(笑))

第四レース Men Elite / Men Junior

Men Elite 1位 沢田時 2位 平林安里 3位 鈴木来人
Men Junior 1位 嶋崎亮我 2位 江越柾也 

Start

地元平林安里が前日のXCCに引き続きホールショット。左から鈴木来人、宮津旭、竹之内悠、山本幸平、沢田時、戸谷亮司、平林安里、小林勇輝、箭内秀平。言えれば観戦二段かな(笑)。

大外亮我

コーステープの外に立ってはいるものの、後方は土煙で視界不良な上の下り始め。誰かが絡んで飛び出してきたら巻き込まれるなぁと何時でも逃げられるような心構え。のところに、おおっ来るか?のラインに突っ込んできたのが同時走のJunior嶋崎亮我。一番後ろから大外ラインで掻き分ける走りは世界仕込みですw。

沢田時

2周目にはトップに躍り出た沢田時。アジア大会に繫げる貫禄の優勝。

平林安里

トキに前を許したもののトップ争いしながら空中散歩を忘れない安里は危なげなくポジションを守り2位。TARO看板を入れようかなと思ったのですが、太陽の方向が大きく変わっているのを失念してレンズに太陽光が当たる角度になって、くすんだ感じになって😭。

鈴木来人

Top 5からはトキ、安里、旭が出て、XCCではその3人が1-3となったものの、XCOはその一角を鈴木来人がつき崩しました。U23世代でこの壁を越えたのはやっと二人目。3位表彰台おめでとう。

嶋崎亮我

Junior 嶋崎亮我はElite同時走最後尾スタートからの4位宮津旭の後までポジションアップ。JuniorにしてEliteを掻き分けてTop 5の次のポジションに上がってきたということ。一皮剝けたねぇ。
輝の絵でいい気になったものの、安里の失敗で守りに入ってしまった悪循環。発色は良いけど、もっと空に入れないと。せっかくの青空なのに。

マチャ

Juniorのもう一人、江越柾也。エリート同一周回完走ライン前後で2位。比較対象が速すぎるだけなんです。
こちらは亮我の反省ですこし寄った絵を撮ったのですが、飛んでいる間はピントが外れ、飛び出しと着地前のみピントが来るという不可思議現象。これをカメラのマチャイップスと私は呼んでいます。公平時代から続く不可思議、はやく逃れたい。

白馬といえばスノーハープだった私からすると、高低差だけで全く違う世界。開催時期が一ヶ月違うはずなのに身体に酷な暑さだけは同じでした(笑)


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