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第36回全⽇本⾃転⾞競技選⼿権⼤会マウンテンバイク(XCO/XCC/EDR) 2023 観戦記 その4

Day 2 のその2です。

普段のCoupe du Japon MTBだと大きく四つの時間帯で開催されますが、全日本は五つの時間帯に区切られます。U23がEliteから分かれることで、Elite + JuniorがElite + U23になってJuniorがはじき出され、だったらMaters + Youth + Juniorにすればいいともならず、MastersとJunior+Youthになってごにょごにょという感じになるのかなと思います。

UCI観点からするとElite, U23, Juniorが対象。MastersとYouthは国内のみの白赤ジャージ。そして、Advance,Challengeはそもそも全日本ではない。
昨年はAdvance, Challengeを前日超早朝、Women YouthとMastersを前日開催にするという対応になりましたが、このあたりもう少し落ち着かせて欲しいですね。
個人的には、Advance, Challengeは前日。全日本を冠さないのだからここは冷徹に切り分けさせてもらって、Eliteの価値を引きあげてしまう。Elite+U23, Junior+Youthではなく、EliteとU23+Junior+Youthが良いかなと。U23を分けるのであれば、U23のトップはそのレースの総合トップとしてレースを観たい。ま、EDRが始まったり、XCCを持ってきたりして前日がお腹いっぱいになったので、それも難しくなってしまいましたが……。あくまでも観客としての思いです(笑)。

第四レース XCO Women Elite / U23 / Junior / Youth / Masters

Women Elite 1位 小林あか里 2位 川口うらら 3位 橋口陽子
Women U23 1位 石田唯 2位 浜下玲音
Women Junior 1位 北都留千羽 2位 日吉愛華 
Women Youth 1位 日吉彩華 2位 石川七海 3位 綱島凛々音
Women Masters 1位 片岡幸 2位 小林真清 3位 中川左裕里

石田唯のU23からの挑戦は、減少の一方のMTB女子競技人口を増加に転じさせるヒントになるのだろうか。XCOは数々のマイナースポーツの中でも五輪で世界一を目指すルートがあって、生涯スポーツとしても長く第一線を続けられる個人競技。機材も日常使いも可能なの範疇って、実はそんなに多くない。
この界隈を「ホーム」と思ってもらえるようにする、競いたいと思ったらまずXCO、身体を動かそうと思ったらXCで走ろうと思ってもらう仕掛けってどんなものがあるのでしょう。なんて考えて彼女を撮ってました。

Start

31人のスタート。年に1度の日本一を決める大会という事もあり、マスターズが8人というのも全体を押し上げています。

Loop 

スタートループ半周でトップは小林あか里。一里野で勝利をあげた小田恵利花が続き、その後に前日のXCCを獲った川口うらら。更には日吉彩華、綱島凛々音、北都留千羽、石田唯、日吉愛華、浜下玲音、石川七海、森悠貴、竹村舞葉……。エリート、U23、ジュニア、ユースがごっちゃごちゃ。

周回数がスタートループ+2周回と少ないクラスもあるし、果敢に攻めるうららと彩華が越えてくるであろう大岩はプランに入れたいという事で、下の森には入らず1周目から大岩へ。が、

Lap  1 千羽 Junior

トップあか里、15秒離れて、2人パックうらら、彩華までの計3人は大岩に行かないという選択。リスクを負わずともテクニックがあればエスケープの方が速く走れるラインがあったのでしょう。   と思いたい。   せっかくここまでハイペースで(走ってはいない)上がってきたのにマジかぁ……というのは勝手な言い分だと分かっています。(笑)

ここを果敢に攻めてくれた第1号は北都留千羽。トップからは30秒差。ジュニアとしては先頭です。

Lap 1 七海 Youth

ユース2位で大岩を越えていったのは前年勝者の石川七海。ユーストップとの彩華は30秒前。2周回と短いのでここから追いつくのはちと厳しそう。

Lap 1 玲音(れの) U23

U23浜下玲音。所属する黄色BG8はスキー滑降(冬)とMTB(夏)のチームというイメージなので、こういうところは安心して見ていられます。

Lap 1 幸(ゆき) Masters

Mastersは前年覇者の小林真清が来るかと思いきや、轍屋からの刺客片岡幸が女子エリートの元所属の橋口陽子の前で大岩越え。そのまま力強くゴール。マスターズ女王に強い選手がまた1人。
轍屋さんというと、所属していた某選手が私のFBアルバムにひたすらタグ付しまくってくれたことで、レース後にFBにあげて彼にタグ付してもらい選手とFB友達になるという一連の流れが出来たんだよなぁと十年前を思い返しますww。

Lap 1 陽子

スロースターターの橋口陽子は、前方で展開したオダエリ、マイハ、森悠貴を料理して、エリート3位の位置を確保。さすがです。

Lap 2 彩華

うららをぴったりマークしていた彩華はユースラスト周回でうららの前に出てペースアップ。中学生にしてアジアチャンプ経験者を置き去りにするスピード。ロスの次のブリスベンがターゲットになるだろうけど、怪我せず、パフォーマンスを上げていって欲しい。

Lap 3 唯

雨降りレースではなかったとは言え、しっとりドロレース。そんな難しい状況でありながら、大きなトラブル無く走りきった石田唯。たんたんとした登りセクションのスピードはまわりより明らかに速く、ベストラップはうららと同等。下りもしっかり出来るようになり駆け引き出来るようになったら……でした。U23タイトル奪取おめでとう。

Lap 2 うらら

雨予想で短縮レースになったたことと大岩エスケープで、うらら撮れ高が少なかったのが心残り。このウエア評判いいね!! でも、17-50mmでなくてもここが撮れると分かったのは収穫。対あか里+30s/LapはXCOレースとしては完敗。インド開催のアジ選に向けてピーク合わせし直して欲しい。

Lap 3 あか里

ロードでも次世代エースとしてタイトルを獲り続けるあか里。圧倒的強さを見せて勝利。次のターゲットはアジ選じゃ。五輪枠ゲットしよう。

第五レース XCO Men Elite / U23

Men Elite 1位 北林力 2位 沢田時 3位 平林安里 
Men U23 1位 副島達海 2位 松本一成 3位 柚木伸元

Start

5レース全部のスタート見て居る人は分かること。エリートのスタートは半端なくかっこよい。レンズ越しに観ていても塊としての迫力が違うのです。毎回毎回ゾクゾクしながら撮ってます。

Lap 1 リッキー

世界を渡り歩いている覚悟は、リッキーの次元を一つあげたような気がします。全日本を連覇していた幸平のように勝つために自分と戦っているような空気感。スタートループ半分の地点では平林安里、小林勇輝、松田賢太郎、沢田時らを前に出したものの、ループ終了時点ではトップに立ち、1周目の大岩越えでは後方に20秒の間隔を作っていました。あとは後方を寄せ付けることなくそのままゴール。
アジアジャージ、もうちょっと派手でも良いよね(笑)。

Lap 1 Pos 4 お遼 たぶん誰かのフラッシュ浴びてる

Top 5の残りの沢田時、宮津旭、竹内遼、平林安里が文字通りTop 5を形成しており、ここ数年続く5強は変わらず。そして、このリッキーを除く4人の戦いが白熱したレースとなりました。

Lap 2 お遼 トキ 安里 旭

2周目にしてこの状態。この四人の戦いが順位を入れ替えつつ最終周まで続くのだから、見ている方は楽しい、走っている方は超辛い(Mなら楽しい?)展開でした。

Lap 3 お遼 トキ 旭 安里

3周目でもこの状態。勝負諦めて四人でツーリング!?に見えなくもない?ww

Lap 4 Pos 3 トキ 旭

4周目お遼がちょっと抜けて、安里がちょっと遅れる。

Lap 5 Pos 2 旭 トキ (お遼たぶんトキの後)

5周目旭がトキとお遼の前に出て2位に上がります。安里はちょっとではなく20秒差が開きます。←振りです。最終周のドラマへの振りです。

Lap 6 Pos 4→3 安里 右端タイヤは旭

最終周、ロードを走りゴールへの勝負勘を養っているトキが旭とお遼を置き去りにしてスパートを決めます。昨年の千葉のXCCもでしたが、集団コントロールにおいてはトキに一日の長を感じます。これで2位決定。
お遼は集中が切れて大きく遅れ、旭が3位かと思いきや、前日のあか里とうららのXCC最終周ドラマと同じ場所で、再びドラマが繰り広げられました。登り最終コーナー、私の目の前で登りに喘ぐ旭を、いったんは20秒以上の差を付けられても諦めなかった安里が抜き去ったのです。
この時、70mmのレンズで、最終周最後の登りコーナーで顔のアップを撮ろうなどと考えていた自分が悔しい。二人を収めるには5m程下がらなければならなかったからです。あああっ。
結果、リッキー、トキ、安里、旭、お遼。Top 5がTop 5となったレースでした。

Lap 1 村上功太郎

Top 5に続く6位は松山大村上功太郎。いったんXCOから離れるとのことで、今後の活躍に期待。はやく戻ってきてね〜。

Lap 1 松本一成

U23は松本一成が積極的に展開。それを副島達海と鈴木来人が追う展開、に、

Lap 1 伸元

ピンクの日大ジャージが絡む。青いプロライドジャージからの変身でなかなか意識に馴染まないけれど、柚木伸元が久々の登場。MTBに跨がる機会は少なくなってはいても、速い奴はやっぱり速いのですね。来人が食われて伸元が3位。

Lap 3 たつーみ

一成(現場ではいちどんと呼ばれているみたいなのだけど、まだ馴染めません。ごめんなさい)も粘るものの次第に遅れ、たつーみがTop 5の二分後方の位置でU23トップ1人旅状態へ。U23 2年目で二連覇。
安里がMAX四連覇、幸平とトキが三連覇。リッキーは二連覇。2002年初代が小笠原崇裕、2代目がマスターズ優勝の白石真悟、2010年には竹之内悠が覇者となったU23。次世代エースのたつーみは安里に並べるのでしょうかね。

あくまでも観客の立ち位置の私故に、利害関係が発生するルールに対する口出しは出来ないししない、というのが私の中の線引き。が故に、今回の全日本はモヤモヤがモヤモヤしました。それが遅筆の原因です。申し訳ないです。

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