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「コード編曲法~藤巻メソッド~」レビュー

先週から始まったDTM本レビューのコーナー(毎週金曜日)。

今回は藤巻浩著「コード編曲法~藤巻メソッド~」を紹介します。

対象:中級

目次

序章 イントロダクション
白鍵上7つの音から成るメロディをさまざまなコードでリハーモナイズ

第1章 ボサノバ
ジャンルに即したコードワークを考えてみよう

第2章 トランス
ジャンルに即したグルーヴを組み立ててみよう

第3章 ロック
コードが変化してもゴリ押しできるリフの作り方

第4章 ファンク
黒鍵を使ってフレーズの幅を広げよう

第5章 ソウル
積極的に四度堆積や五音音階を使ってみよう

第6章 ディスコ
ひとつのフレーズからバリエーションを生み出す発想

第7章 テクノ
フレーズをトランポーズした曲作り

第8章 レゲエ
ローファイサウンドとダブの手法

第9章 サルサ
モントゥーノとアッパーストラクチャー

第10章 ハウス
サンプリングを駆使した曲作り

第11章 アンビエント
フィールド・レコーディングについて

第12章 ジャズ
ピアノトリオからビッグバンドへのメロディーのハーモナイズ


藤巻メソッドシリーズは現在
・コード作曲法
・コード編曲法
・聴くだけ楽典入門
・聴くだけ音感入門

の4冊があり、この本は2冊目となります。

この本の特徴は、冒頭で紹介されるたったひとつのメロディー(=弦楽セレナーデ冒頭7小節)を全12種類のジャンルの曲に編曲していくことだと思います。

一般的なアレンジ本は、理論あるいは実践のどちらかのみに的を絞っているものが多いのですが、この本は、そのどちらにも偏りなく各ジャンルを丁寧に解説していると感じました。


各章では、そのジャンルの歴史的背景や音楽的特徴を簡単に説明した後、ドラム、ベース、ギターなどのアレンジ方法を解説していきます。

また本著のタイトル通り、コードワークについての解説も多くを占めていますが、各章のジャンルを特徴づける楽器(例えばボサノヴァならギター)のアレンジ方法も同じように詳細に書かれています。

章によっては、おすすめ音源やプラグインの使い方まで載っています。

付属CDには、全ての章に対応する参考音源およびスコア(総譜)が収録されています。聞けばわかるのですが、あのクラシックのメロディーがロックになったりテクノになったりするのは本当に衝撃です。

DTM本で一番のオススメです!


文責:summertime loops
2014年12月26日22:10 最終更新

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