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続・長い正月のお話

「長い正月」が終わって10日以上経つ。
櫻井さんもポストしてたけど、
長い正月メンバーはみんななんとなく年を越し損ねてしまった、、、という感覚で、
未だに2023年と2024年の狭間でうろうろしているのではなかろうか。

まだ、終われてない感覚なのは、
配信があるからで、
購入期限が1/21(日)まで。
つまり、今日の22時までだからっていうのもあるのかもしれない。

配信を観た両親はいたく喜んでくれた。
ま、家族で地獄の正月体験したことあるし、色々と思うことがあったんだと思う。

あとは、佐賀のじいちゃん家を想って演じていたので、
佐賀の親戚の方に観ていただけたのも嬉しかった。

終演してしばらく経つのに、未だにたくさん感想を呟いてくださる方々がいらっしゃって嬉しい限り。
素敵な感想をWEBに挙げてくださる方々も!
ありがとうございます!

あとは、いつもナショナルシアターライブをはじめ、様々な海外の舞台の情報を投稿してくださる方も素敵すぎる感想を。
わたしもこの方のポストを参考に海外作品の配信観たりするので、めちゃくちゃ嬉しかった。

ほんとに正直言うと、今回あまり深く考えずにお稽古してたので笑
こんな風に作品を受け取ってもらえるなんて、とてもとても新鮮。
ラストシーンのおばあちゃんとのセリフも、
一個全く分かってなくて、
千秋楽直前に、あー!そういうこと!ってなったくらい笑笑

というのも、昨年出演したエミリア・ガロッティ。

エミリア・ガロッティの座組も最高でした。大好き。

ほんとーーーに難解な戯曲で、たーくさん頭使ったりディスカッションしたり、
目的はなんだ、これはどう言う意図で、
レッシングは書いたのだあああ!!
と考えすぎて、
演出の木内さんに「解釈をお客さんは観ても楽しくないと思う」とコメントいただいた時、
あーわたしって戯曲を忠実に演じたいって想いが強すぎて、お客さんに対して押し付けがましい演技してたんだな、、、
と反省したから。

でも、あまりにも考えなさすぎて、
衣装をみんなで持ち寄ろうーって時に、
「え、この芝居って季節いつ?」と質問してしまって、みんなに総ツッコミされたのはここだけのお話。
長い「正月」のお話でしたね。はい。 

私の衣装だけが小屋入り直前まで決まらなくて焦った

シンプルに「お正月をとにかく平和に笑顔で過ごしたい!」という目的と、
それに対する障害「お正月にそぐわないネガティブな話題や雰囲気」をはっきりさせて、
時にはその障害が軽くなりすぎたり、
目的を見失ったり、することで、
明るすぎたり、暗すぎたりしながら、
その都度みんなで調整して
作品において、いい塩梅のバランスを見つけていけたのが良かったな。

通し後は必ずみんなでミーティング

何が素晴らしかったって、
みんな最後までニコニコご機嫌で過ごせたこと。なんの愚痴も悪口も一切耳にしなかったこと。
みんなで天才だ!あそこ良かったー!と言い合って、本番前は、ウォームアップがてらみんなで体を叩き合って。
(エミリア・ガロッティの時に平原慎太郎さんから教わったやつ)

作品のためにみんなが全力で貢献したから、
そのいいエネルギーがお客さんに伝わったんだなぁと思う。

ちょっと前にX(旧Twitter)で、
とある劇団の主宰の方が、

「どんな犠牲を払ってでも、なにがなんでも面白い作品をつくりたい!」って気持ちと、「絶対に誰も傷つけない、傷つかない現場でありたい」って気持ちは、当然だけど、矛盾するんだよ。

って呟いてたけれど、
作品を創る前提条件として
「どんな犠牲を払ってでも、なにがなんでも面白い作品をつくりたい!」ってとこからそもそも間違えてるんじゃないかなってわたしは思う。

今回、舞台掛け持ちしてた人たちもいたので、
全員揃ってお稽古したの10回くらいじゃないかな。
わたしもNG出してプライベート優先させてもらった日があったくらい。

わたしに限って言えば、何かを犠牲にした!
とは思ってない。
そしてこれは多分としか言えないけど、
誰も傷ついてないし、傷つけてない。

死ぬものぐるいで努力して、
血反吐吐くほど追い詰められないと、
いい作品が生まれないという古い時代の幻想が一刻も早く演劇界からなくなればいいと、
強く思う。

とても平和な創作環境で出来た作品が本当にたくさんの人たちに愛されたことが、
わたしは本当に本当に幸せです。

20歳の国は、
足を踏み入れた人たちみんなの頭上に王冠が輝き、
その輝きをみんなで讃えあうことのできる、
素敵な理想郷の王国でしたとさ!

おしまい。


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