見出し画像

ガラスの仮面から考える演技術

漫画ガラスの仮面の中にこんな場面を見つけてしまいました。

「知ってる?河本先輩恋人がいるんですよ」というセリフを、
「面白そうに」「がっかりしたように」「怒ったように」「いじわるく」言ってみて、
という課題を見事に演じ分けるマヤ。

ガラスの仮面という漫画を読んで女優になったと言っても過言ではないくらい影響を受けているからこそ、
気をつけないといけないな、と思うのですが、

「怒る」「面白がる」「がっかりする」「意地悪く」など、
これらはぜーんぶ状態を指した言葉。

これらの状態を再現しようとしたら、
それはそんなに難しいことじゃない。

でも、

全てのコミュニケーションは相手を変化させたいという欲望のもと行われる

という考えを基に演技をするなら、

状態の再現は決して相手を変化させない。
感情の表現も相手を変化させない。

では、「怒って」「面白がって」「悲しそうに」
など演出家からオーダーがあった場合は、
俳優はそれをアクションに変換して演じる必要がある。

面白そうにをアクションに変換するとしたら・・・

おどける
明るくする
からかう
遊ぶ
くすぐる


怒ってをアクションに変換するとしたら・・・
この場合、置かれたシチュエーションにもよるのだけれど、

衝撃を与える
刺激する
抗議する
はっきりさせる
はねつける


がっかりしたようにをアクションに変換すると・・・

気を引く
引き込む
ほのめかす
泣き言を言う
せがむ

可哀そうなわたしを誰か慰めて・・・なアクション笑

いじわるくをアクションに変換すると・・・

毒す
けんかを売る
馬鹿にする
あざける
冷笑する

「怒って」だったり「悲しそうに」だとどう演じたらいいかが曖昧になったり、相手に影響を与えることが難しくなるけれど、
アクションに変換することで、より具体的に演じ方を考えることができるのです。

俳優の仕事は感情を表現する、状態を再現することではなく、
行動すること

その行動をするということをより具体的に考えていくために、
アクショニング理論を広めていきたいのです!!!

アクショニング理論に興味ある方はぜひこちらのレッスンをおススメします。

なんとなく演じるのではなくもっと明確に具体的に演技についてこれからも考えていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?