アサガオのように

『アサガオのように』
一人用声劇台本(男1)
声劇台本置き場…https://taltal3014.lsv.jp/app/public/script/detail/2440

※アサガオの花言葉…あなたに私は絡みつく

《登場人物》
・僕…ほのか大好き。
※性別変更 OK(男性を想定して書いています。)


《本編》

君はいつでも僕に微笑みかけてくれる。

誕生日に送ったうさぎのぬいぐるみと、メッセージカード。

うさぎが好きだって前に言っていたけど、部屋に飾ってくれてないから好きじゃなくなっちゃったのかな。

最近忙しそうで心配だったから、内緒で隣の部屋に引っ越したんだよ。

これで24時間君を見守ることが出来るって嬉しかったんだ。

僕が引っ越しする数か月前から粘着質なファンからのストーカー行為が続いていたこともあって、万が一の時のために仕事で留守の間にカメラと盗聴器を部屋に設置した。

結局まだ犯人はわからないままだけど、毎日君の姿が見られるなんて幸せだった。

君にとっても僕は特別な存在なんだ。

SNS 上にあげられている朝ご飯や部屋着が撮影用なことも、君のファンは知り得ない僕だけが知っているんだという優越感に浸っていた。


そんなある日、家のチャイムが鳴った。

モニターには警察だと名乗る人たちがうつっていた。

「は?僕がほのかちゃんのストーカー?確かに僕はほのかちゃんのこと好きですけど、嫌がるようなことするわけないじゃないですか。」

話をろくに聞いてもらえず警察署に連れてこられた。

どうして僕はこんなところに連れてこられて、色々話を聞かれているんだろう?

こんなことしている間に、ストーカーが彼女の家に来たらどうするんだ。

お前たちが無能だから、僕が彼女を守ってるんだぞ?!

早く家に帰らせてくれ!彼女が僕を待ってるんだ。

帰らせてくれないならせめて荷物を返してくれ!スマホだけでも…。

彼女の無事を確認したいんだ。

僕の愛は歪んでなんていない!早く!!!僕を!帰らせろ!!!

結局、暫くの間は帰宅させてもらえそうに無い。

でも今回のことで、僕の愛は正しく彼女に届いていなかったんだとわかったから、違ったアプローチの仕方を考えることにしたんだ。

君に伝えられるように、早くここから出られるといいな。

END

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