BTS 釜山コンに行ってきました

2022年10月15日に韓国、釜山のアジアド競技場で開催されたBTS(防弾少年団、バンタン)ライブ「Yet To Come in Busan」
記念すべきBTSのライブ初参戦で自分が見たことや感じたことを残しておけば、この先の自分の励みになるかな、おばあちゃんになった時にあの頃は…と懐かしめるかなと思って、思いつくまま書き綴ったものです。
会場入場から終演までの記録。

入場〜オープニング

17:00頃競技場へ。
チケット確認のためか、リストバンドした手にチケットを持ち、その手を高く掲げて競技場に入っていく。試合に臨む選手みたい。
アジアド競技場に入った第一印象は「思ったより小さい」。想像よりもこじんまりしていて3階席からでも肉眼で十分確認できそう。
舞台のセットが花様年華の世界でYet To ComeのMVを再現している。バス、電車、メリーゴーランド、胸像…今日一日のためのセットだなんて豪華だ。
席の両隣の方々はシンガポールとインドネシアから。そのまた両隣は韓国。世界各地にARMY(アミ)がいることを初めて実感する。
隣のアミが推しは誰?好きな曲は?どうやって来たの?写真撮ってくれない?etc.話しかけてくれてこっちも必死に英語で会話を続けているうちに時間があっと言う間に経っていた。
アミボムにスイッチを入れると技術さんがテストしているのか、会場の音楽に合わせて光り出した。初めてアミボムが会場で作動したことでライブに来たことを実感した。
もうすぐ開演時間という頃、正面の大型スクリーンに「Yet To Come」のMVが流れて、それに合わせてみんながコールしだした。初めて聞くコールのなんと迫力があって美しいことか!大きな声で地鳴りがするようだった。そしてこれを今、バンタンがバックステージで聞いてるのかと思うと、なぜか自分とバンタンが出会った頃のことやこれまでのバンタンの活躍などを思い出してしまい、グッと込み上げるものがあった。まだライブは始まってもいないのに。それほど感動的なコールだった。
「Yet To Come」のMVが終わり静寂の後でドラムとギターの音が鳴り花火がバンバン上がり始めた。え?!生バンドでライブするの?凄すぎるよ!信じられない!と思っているとカウントダウンが始まった。いよいよ始まる!バンタンに会える!そう思ったら心臓がドキドキし出した。

MIC Drop〜Save Me

ドラム、ギター、ベースの音が鳴り響き、7人のシルエットが現れた。誰が誰なのかすぐわかった。
私はこの時まで彼らの姿を見た瞬間、絶対に泣くと思っていた。なのに全く泣かなかった。
今まで画面でしか見たことがなく、実際に会いたくて仕方がなかったバンタン。彼らを今、自分の目で見ている。その事実が信じられなかったのか、私自身がフリーズしてしまったようだった。
ホビが「Make Some Noise!!」と叫んでる。いつも聞いてるホビの声が自分の耳に直接届いてる。
「キムナムジュン、キムソクジン…」と会場全体からコールが聞こえて来てハッと我に帰った。周りもアミボムを振りながら大声でコールしてる。
一曲目はMIC Drop。コールの自主練めっちゃ頑張った曲だよ!この波に乗らないと!!
そこからは無我夢中でコールをし、アミボムを振り、肉眼と双眼鏡とステージ横のスクリーンを駆使して彼らを見るのに忙しい。スマホで撮影する余裕なんてない。だからこの目と耳にできるだけ彼らの姿と声を焼き付けようと思った。
みんなで合わせてコールしているとバンタンと一緒にパフォーマンスしてるような気持ちになって会場が一つになっていくのが肌で感じられて鳥肌が立った。
テテの「Did you see my bag?」の後に「BAG!」ってコールする時の壮快感と言ったら何物にも変え難いものだった。私の最推しのテテ。彼の煽るような、がなり気味の声に痺れる。
7人が舞台に立ち、歌って踊ってる。歌声も、今、まさに彼らの口から発せられているものでこの耳で確かに聞いている。一方で、彼らは実在しているの?これは現実なのかな?もしかして夢なんじゃないかな?自問自答しながらパフォーマンスを見ている自分がいた。
二曲目、ユンギの第一声でRun BTSと分かり会場が大歓声に包まれる。初めて見るパフォーマンス。7人揃ったダンスはなんてかっこいいんだろう。最近の楽曲でここまでダンスを見せるものってなかったからこれぞバンタン!でめちゃくちゃ嬉しくなった。ちょっと抜いたところとビシッと揃えるところの緩急が良くて、がむしゃらに整然と踊るのも好きだけどこんな踊り方もオトナの男性ならではのパフォーマンスだと思った。振付の中でセクシーな時があってそんな時はみんなで「フォーッ」って叫んでて、リアクションはどこの国でも一緒なのね!って笑ってしまった。上から見下ろすような席だからダンスフォーメーションの変化がはっきり見えてこれは3階席の醍醐味だった。
続いてRun、Save Me。Runではみんなが舞台のあちこちを走り回ってアミに顔を見せてくれてるようだったし、Save MeはPTDコンではメンバーがジミンの振付のマネをしてちょっと笑わせる場面があったけど今回は曲をじっくり聞かせてくれてラップとボーカルの混ざり合いが素敵だった。
ここまで見て7人とも個性が強いのにパフォーマンスになるとそれぞれの主張が強すぎず、でも個性はチラチラ見えるというそのバランス加減がなんとも不思議に感じた。どうしてそんなパフォーマンスができるのか今でもわからないままだ。

ボーカルラインステージ

00:00よりもButterflyの方が喉も慣れてきたのか4人とも音程が安定していた。機械や録音じゃないんだからその方が生のステージ感があった。00:00は4人ともとても温かい声で、ずっとこの声を聴いていたかった。4人とも声質が違うのがはっきり聞き取れたけどお互いの声がケンカしないというかちょうどいい具合に混ざり合っていて、自分の心に楽曲の良さがスッと染み渡るようだった。
Butterflyの時にヒラヒラと青いものが飛んでることに気付いてよく見たら蝶々だった。そこに4人の声が合わさり幻想的な世界観が作り出され、私はただ立ってアミボムを握りしめて聞いていた。途中でグクが「ヨロブン チンチャ ポゴシッポソヨ」と言ったのが「みんな本当に会いたかったよ」という意味だと瞬時に分かった嬉しさと曲間で不意に発せられたグクのちょっと低めの話し声のサプライズ感で一瞬でグクに恋に落ちた。

ラップラインステージ

今回、自分が一番弾けたステージだった。
今までUGH!もCypher Pt.3:Killerもライブ映像や楽曲で見聞きしてたし、ラップミュージックにはそんなに詳しくないので、今日もまあ、普通に見るのかな?と思っていたけど見事に裏切られた。気付いたら自分でもびっくりするぐらい激しく頭をバウンスさせて叫んでた。
以前からラプラはステージ運びが上手いというか観客をのせる、引き寄せる力があると思っていたけど、今回、自分自身がまさに引き寄せられて体感してしまった。
このステージだけ見た人はラプラのことをK POPアイドルだとは絶対に思わないだろう。それぐらい激しくて燃えるようなステージだった。

Dynamite〜Butter

PTDコンの中でDynamiteからButterの流れが大好きで何回も見ていて、あれを上回る流れはないだろうと思っていたが釜山コンの今回のパフォーマンスでそれはあっけなく更新された。いや、依然としてあのパフォーマンスも好きだから同順位かな?
今回は生バンド演奏の力がすごく大きかった。〇〇remix、と言いたくなるぐらいの見事なアレンジで伴奏だけ聴きたいと思ったぐらいだった。Dynamite、Boy with Luv、Butterいずれもバンタンは生バンドと一緒に自由な雰囲気でパフォーマンスしてて、観客もその自由さにつられて踊って楽しめた。この三曲はコールするというより一緒に歌うといった感じでとくに欧米系アミの歓びようはすごかった。

Ma City〜IDOL

Ma City。ジミンとグクの故郷の釜山のコンサートでやらないわけがないよねと思っていたのに歌詞の予習を忘れ、韓国語が分かれば歌詞の意味と共にもっと楽しめたのに!と思ったけど、みんなわちゃわちゃしててとても楽しそうでそれを見てるだけでも満足だった。
DOPE 、FIRE、IDOLの三曲はこれまでリクエスト番組やライブ映像で何回聴いただろう?
でもバンドアレンジのおかげで新鮮に聞こえたし、前からある曲だからARMYのコールもベテランの雰囲気で、バンタン、バンド、コールの三位一体となったステージは圧巻だった。その渦の中に自分もいられたことが本当に幸せだった。IDOLでテテが「Running man〜」の後の「ブラァッ」って巻き舌で言うところを生で聞けて、嬉しさのあまり思わず「キャーッ」って叫んでた。

Epilogue:Young Forever
For Youth

Young Forever。こんなに胸を打つ曲だったんだ。テテの「Forever we are young」と歌う声がとっても深くてテテと自分の間は距離は物理的には離れているのに近くで聞いてるような包まれるような声だった。
そしてFor Youth。Young Foreverの最後のコーラスから始まる曲だけど、今回はYoung Foreverのパフォーマンスに引き続いて途切れることなく歌い始めて、For Youthの完成形を聴いたような気がした。
この歌は6月のカムバやTMAでもパフォーマンスを何回も見てるのに今回は全く別物のように感じた。それはこのパフォーマンスが、バンタンが自分たちへ向けて応援歌を歌っているように私には聞こえたからだと思う。
最後にテテが「rest of my life」と歌うところで、リハでオペラ歌手のように歌い上げてる映像を見ていたから本番ではどう歌うのかとドキドキしながら聞いていたんだけど、いつも通りに歌った。でも却ってそれが余韻が残る歌い方で素晴らしかった。「my」の部分で少しビブラートが効いてたのがはっきり聞こえて、聴衆への聴かせ方が本当に上手いと思った。
聞き終わったらすごく大きなため息が出て、そこで自分は呼吸することを忘れて息を止めて聞いていたことに気づいた。

Spring Day

まさか電車の中にいると思わなかったからスクリーンに映し出された時はびっくりしたけど、
ユンギやジミンが窓枠のところにいるのが見えた。とても素敵な演出だった。
この歌は会場もコールするというよりも合唱しているようだった。それが、自分もみんなもそしてバンタンも、これまでもそしてこれからも大事にしたい曲のように聞こえて、私はみんなで歌ったSpring Dayは生涯、忘れないだろう。
ジンくんの声がとても澄んでいたこと、グクがコーラスパートを歌っている声が絶妙だったことが印象的だった。

Yet To Come

最後の曲で別れ難くて泣いてしまうかな?と思ったけど、メンバーみんなニコニコしてとても楽しそうに歌っていたし、ここでもバンドアレンジが素敵で妙に湿っぽくない演奏なのが良くて、2時間、思いっきり楽しんだぞ!っていう達成感のようなものの方が大きかった。
テテがスローガンを持っててそういえばチケットブースでもらったなと思い出したけど、周りで掲げてる人はいなかった。
メンバーが舞台からバックステージへ帰っていっても寂しいという気持ちはあまりなくて、また彼らにライブで会えるよね?!っていう、なんでそんな気持ちになったのか分からないけど、次へのエネルギーでいっぱいになった自分がいた。

メンバー別感想

RM
リーダーだと思って見なくてもとても安定感のある存在だった。Run BTSの最後で高いところに立ってる姿はKINGだった。この人に付いていきたいと思わせる姿だった。
ジン
遠目でも手足が長くてスタイルがいいのが分かった。喉の調子が良くないと言っていたけどそんなことは気にならなかった。「伸びやかな声」という表現がぴったりで、あの高音をあの声量で競技場で聞かせるのはすごいと思った。あと、ダンスの時に一番移動してるのがジンのように見えて、ダンスの時の縁の下の力持ち的役割のようだった。ジンが話してる時、みんながとりわけ静かに聴き入っていたのが印象的だった。
SUGA
会場で一番声援が大きかった。歌ってない時のスンとしたところとパフォーマンスの時の熱い様子のギャップに私もやられた。それとこんなに色気たっぷりの方でしたか?と問いたくなるような雰囲気で、一回見てしまうと目が離せなくなるぐらいだった。ホビと共に会場をよく見て観客をのせてるのがよく分かった。
J-HOPE
ソロで活躍してる姿はもちろん見てたけど、それがバンタンのパフォーマンスに還元されてるのが明らかだった。舞台にただ立っているだけでサマになっていたし、ホビパートの時の見せ方は本当にうまかった。会場を盛り上げるためにいろんな掛け声を出してステージをコントロールして観客をのせてたのがホビだった。
そして!あの「J」「HOOOOO…P!」コールを一緒にできた嬉しさといったらなかった。
ジミン
この中で小柄なはずなのに全くそれは感じなくてダンスの時の動きはピカイチでとても大きく見えた。ジャンプした時に高い!って思った。声はもっと繊細なのかと思っていたけど全然そんなことはなくて、とても声量があって迫力さえ感じる声だった。
V
ひと目、本物のテテに会いたくて決めた釜山行き。小さくてもこの目でしっかり見て声を直接聞けたことは一生の思い出。双眼鏡で見たテテの顔や全身の姿は本当に美しかった。彼の特徴の低い声は聞いていると包まれるような気分で、これから歳を重ねたらもっと成熟した声になるだろうと想像するだけで幸せだ。テテが一番、舞台から観客の方をよく見てるように感じた。
ジョングク
黄金「マンネ」って言っちゃいけないぐらいのパフォーマンスの要で、特に歌はグクがチームをリードしているのが本当によく分かった。15、6歳からこのポジションを任されてたなんて信じられない。この日は髪型のせいか色気を放っているのが遠くのこの席にも伝わった。

その他雑感

✳︎終盤の1人ずつコメントを言う時にナムさんやジンが何か発表するのか、でも韓国語が分からないからどうしようもないと思っていたけど、彼らがコメントしても誰も泣いたり叫んだりしてなかったから一安心だった。逆に、ジンのコメントの時、みんなが喜んでて近くの韓国アミになんて言ったか教えてもらったら、曲をリリースするって聞いて本当に嬉しかった。
✳︎ライブに参加するまで、コールってそんなに大事なのかピンときてなかったけど、韓国アミのコールは素晴らしくて、コールが無いとライブが成り立たないんじゃないかと思えるぐらいだった。彼らが「声を出せるライブ」についてこだわっていてコメントしていたことが度々あったけど、彼らにとってもコールや声援は大事なものだと改めて感じた。
✳︎当初、ライブ時間は90分と聞いていたのでせいぜい10曲もすれば御の字かと予想していたけど気が付けば19曲もパフォーマンスしてくれた。今までのライブと違ったのは、トロッコが無かったことと途中のVCRがhyundaiとのコラボの短めのがあったことぐらい。着替えも少なめで短時間で行われていたから、2時間ちょっとのライブだったけど中身はこれまでのツアーライブとほとんど変わらないのではないだろうか。
✳︎曲間で彼らがバックステージに戻ってる間、自然発生的に2階、3階席でウェーブをしたり、ジミンのバースデーをお祝いするために「センイルチュッカハムニダー🎵」とみんなで歌ったりして、とてもほっこりしたしそれに参加している自分がすごく嬉しかった。
✳︎ライブ全体を通して、激しく魅せるところと息を整えながらゆったりとするところの配分が見事になされていた。若さと体力で突っ走るステージも好きだけど、今回のステージはライブを知り尽くしたオトナの男たちが作ったステージに見えて、バンタンがこの先、10年後も20年後もライブをし続ける未来が見えるようだった。

Boy with Luvからバンタンを知り、自由に海外を行き来できない世の中になってしまい、彼らに会うなんて夢のまた夢で、生きてるうちに一度はライブに行きたいと思っていた夢が、今回叶った。
ライブに行けることになった時、嬉しいのはもちろんだけど、これで夢が叶ってしまうわけだから、もしかしたらARMYはもういいや、バンタンとは距離を置こうと思ってしまうんじゃないかと自分の心境の変化がどうなるか怖いところもあった。
でもそれは杞憂に終わった。今ではこれからもARMYでいたいと思っているし、次のライブは日本以外で開催されたとしてもそこまで行ってコールしながらパフォーマンスを見たいと思っている。
彼らが私たちに約束してくれたように、この先、「少年団」と呼ぶのに苦笑いしちゃうような年齢になっても、ライブを続けてほしいし、私もずっとずっとバンタンと共に歩んでいきたい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?