【短歌】筑波山|文語の定型短歌を詠む39
筑波山夜間ハイクの帰路に逢ふ十九の我は未来の夫と
イザナギとイザナミ祀る双峰に夫婦で帰る感傷旅行
名ばかりの学園都市は数十年経て都市となり隔世の感
来年は還暦となる夫なれど「中西君」と恩師は呼びぬ
山頂のホテルは展望素晴らしく遥か遠くに富士の嶺も見ゆ
2014年8月詠 『橄欖』2014年11月号 初出
夫との出会いは大学祭の企画のひとつだった筑波山夜間ハイクだった。
懐中電灯を持って大学の本部棟前から出発、古い集落をつなぐ旧道を歩き、山頂までは登らず、筑波山神社