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入院生活1日目〜3日目半 ※閲覧注意


5月25日昼頃に腹痛の為某病院に緊急外来で診てもらう。
その2日前の夜から腹痛は始まっていた。
お医者さんは俺の腹痛をなかなか信じてくれず帰らそうとしてくる。(早くお昼ご飯が食べたいのだろうか)
「どうする?何も無いとは思うけどCTスキャナーとか撮ってみる?」
と思い出スキャンを提案される。
俺も
「何も無いと分かった方が安心出来るので思い出スキャンさせてください」
思い出スキャン合意。
採血もする。
1時間以上結果待ち。
その後診察室に呼ばれる。
血液の数値的にもスキャナーにも炎症している箇所がある事が判明する。

憩室炎と呼ぶらしい。
とりあえず抗生物質を1週間分貰って翌週再検査との事。状態が悪化してるようだと即入院だという事を告げられる。

6月1日
再検査の朝。
正直この1週間の最初の3日間は食事も固形物を摂らないでゼリーとかにしてたり薬飲んだりしていたが腹痛は何も治まってはいなかった。
でも流石に入院は無いだろうと余裕のガーシーTシャツを着て来院。
先週と同じ採血とCTスキャナーを行い結果待ち。
結果待ちまでの時間が長い。その時に携帯をいじって時間を潰していたのだが、Twitterで「何故警察官と看護士は簡単にタメ口を利いてくるのか」と呟こうとしたがそれは思い留まる。

しばらくして診察室に呼ばれると結構早めに
「入院だね」
これまでの人生で入院って経験した事無くて未知の道だった。
とにかくこの瞬間から一切の固形物を口にしてはいけない事を告げられる。
さらにはこのまま入院だとお医者さんが言う。
俺は入院なんてすると思ってなかったから荷物も何も無いから取りに帰りたいとゴネる。
こんな事言う人多いでしょと思うのだが意外にお医者さんも看護士さんも困ってる。
なんとか帰る事の許可を得た。
色々入院検査等を済ませ帰ろうとすると看護士さんに
「このまま入院なら駐車場代は病院持ちだけど一旦帰るとなると今度はその次からの駐車場代は自費になるけど大丈夫?」
と聞かれる。
なんじゃそりゃ、と綺麗に口にしてしまったがそれは仕方ない。
荷物を取りに帰る途中、最後のラーメンでも食べてやろうかなと考えたが早く治った方が先の出演キャンセルになるであろうイベント等に出れる確率も上がるかもという熱い想いで留まった。

家に帰り荷造り。
お嫁さんも手伝ってくれたが病院に帰るまで全くといって時間が無く慌てて家を出る形になった。
お嫁さんは号泣していた。
まるで俺は死に向かうのかと少し戸惑い俺も泣きそうになった。

病院に帰って来た、一般病棟は満室らしく俺は救急病棟という緊急で運ばれて来た人達が一時的に待機する部屋からスタート。
一般病棟が空き次第そっちに移動していくようだ。

ベッドに横になっているだけなのだが、1時間のうちに数回様子を観に来てくれる。
俺はお腹がちょっと痛いだけだからそんなにお構いなくーとは思っているが相手もプロだ。
病院なのでもちろん働いてる方々はシフト制だと思うが日勤の看護士の方は物凄い親切だったが夕方過ぎのシフト交代のタイミングからの夜勤の方はちょっと当たりが基本的に怖い。
一回検温の時に看護士さんが2人で来てくれた時があったが終わった後に俺のカーテンを閉めた後にすぐに2人でクスクス笑いながら話していた。

もしかしたらこれが原因で看護士さん笑っていたのかもT

検温の直前に汗だくのTシャツを着替えたいと訴え(点滴があるので自分で簡単に着替えられず色々と処置してもらう)着替えたTシャツの胸元から可愛い花が咲いていたからだろうか。


YouTubeでセガサミーフェニックスの代表決定戦をフルで観てとりあえず今日は終わりそうだ。

6月2日
入院2日目、6時に採血と共に起こされる。
とはいえ夜中に点滴を換えたり血圧を測ったりとあったので寝続けてたわけではない。

推測だが、もしかしたら看護士さんがイビキをかく俺に周りの患者さん達からヘイトが向くのを避ける為にイビキをかき始めたら点滴の交換だったりなんだりで様子見をするフリをしてイビキを止めに来てくれていたのかもしれない。

書き忘れていたのだが昨日の入院前から固形物は一切口に出来ない。
常に点滴が刺さっている状態。
周りの患者さん達は食事時になるといい匂いのする食事を食べている。
俺はまだ何も口に出来ていない。

暇の潰し方も意外に難しく、
1.爆睡しようにも定期的に検診に来てくれるのでそこで起きないといけなくなるからあまり寝れない。
2.このタイミングでリリックを書きまくろうと考えたが周りの音が想像以上に大きいので集中出来ず書けない。
3.Netflixで映画を観ようと試みるがちょっと見ると眠気がやってきて寝落ちしてしまう。

そしてまた1.に戻る。

結局YouTubeの15分くらいの面白そうな動画を探して観るしかない。
2日目にして病室の移動を告げられた。
今までは救急病棟にいて患者さん同士の喧嘩等をカーテン越しに聞いたりしていたが次の部屋は個室を与えられた。
もしかして俺がKOK初代チャンピオンだというのを知ってる医者が居たのだろうか。
すぐさま荷物をまとめ一階から五階の一般病棟へ。

今まで居た救急病棟は騒がしかったりなんだりあったが温かさというか人の温もりがあった気がした。
五階に到着し自分の部屋に向かうまですれ違う看護士さん達に会釈をしながら進むが、この新しいフロアの五階は、空気感がエクアドルの刑務所に大麻などのションベン刑で入ってしまった新人囚人を品定めするベテラン犯罪者達の刺す様な視線と同じに感じた。

ただ、個室は良い。昨日居た救急病棟はなかなか過酷な場所だったというのがすぐにわかった。
個室にはトイレもシャワーも洗面台も付いている。
快適だ。
夕飯時になれば皆食事の準備になるが俺は絶食なので何も無い。
看護士さんが一回
「長谷川さんお食事でーっ...あっ、絶食か」
と言い部屋をピシャッと閉めていった。

この部屋は看護士さん達の事務所も近いのかやたらと会話が聞こえてきて看護士さん同士で喧嘩している会話も聞けた。
隣の個室の患者さんは1人の看護士さんとずっと話し続けている。
ナンパだろうか。

でも夜になり消灯時間になれば救急病棟とは違い一気に静かになる。
スムーズに寝れた。

6月3日
6時起床ですぐに検温と血圧を測る。
外は少し雲がかってるが晴れてる。
本来なら俺は今日は岩槻映画祭のリハーサルのはずだ。
過去にラッパーとして出演が決まってたイベントやメディア等で自身の体調不良等で出演キャンセルをした事は無かった。
去年一度パンフェチでのライブをキャンセルしたがそれはまた別の話で。
今回が初めてで、その時に年齢を少し感じた。
普通の仕事は別にいくらでも休んだりとか何とも思わないんだけど、ラッパーとしての仕事はやっぱり自分の名前にブッキングかけて貰うので嬉しいし責任も感じる。
好きでやってる事で楽しんでお金を貰えたりするんだからこりゃ休みたくないのが本音。

話は入院話に戻るが主治医の先生が来て問診。
お腹の痛みは少し和らいだ様な気もするが部位を押したりすれば全然痛む。
それを確認した先生から
「そろそろ点滴をやめてお粥くらいから食べてみましょうか。」
と告げられる。
そして他の患者さん達の朝食の時間になりまた看護士さんがやってきて
「長谷川さーん、朝食の時間でー...あっ、絶食か。」
と言いピシャッとカーテンを閉めていった。
これもうやめてほしい。

昼時間になり俺に約3日振りの口から食べる食事がやってきた。
お粥、謎の魚、キャベツを炒めたもの、謎のサラダ、とラインナップこそ普段だとテンションの上がるものでは無いがずっと点滴生活を送ってるとこれが凄い美味しい。
お粥は残念ながら食い切れなかったけど久しぶりの食事良かった。

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