オープンサイズとレンジの変化を分析する

前回に引き続き、今回の記事もrange conveterを活用したプリフロップ分析です。

さて、皆さんは普段ポーカーをプレイする際、オープンサイズはどのようにされていますでしょうか?

ポーカーをはじめて最初のころは、3BBオープンが標準と習うことも多く、とりあえずそのサイズに則ってプレイする人も多いでしょう。
オンラインをプレイするようになってくると、大体皆さん2.5BBオープンが標準になってくるし、多くのソリューションでは2.5BBopenを標準にレンジが構築されているので、そういった形に倣う人が増えてくるでしょうか。


どうすれば良いか困りますよね?

ここで問題なのは、オープンサイズは何を使おうが割とどうでもよく、きちんとサイズに応じたレンジを構築するということです。

とはいえ、基本的にサイズに応じたレンジの違いをしっかりと意識できている人は少なく、僕自身もなんとなくは考えるものの正確性にはかけていると自覚しています。

そこで今回は、GTOwizardとRange converterを活用し、オンラインのフィールドでよく用いられるサイズをいくつか取り上げながら、オープンレンジ・ディフェンスレンジの変化を検証していきましょう。


▼検証の前提


今回の検証では、6max 100BB cashgameにおける、
①UTG open range
②UTG open → BB deffence range
について、オープンサイズによってどのような変化が生じるかを検証していきます。

検証に使用する題材は、
(1)GTO wizard General(2BB open)
(2)Range converter x2.2(2.2BB open)
(3)GTO wizard x2.5(2.5BB open)
とし、レーキ設定は全て500NLとします。

(※本当は50NLレーキもみて見たかったですが、Range conveterの2.2BBopenのソリューションが500NLレーキのものしかなく、今回は500NLのみで検証します。)

では、さっそくそれぞれのレンジを見比べてみましょう。


▼検証

①UTG open range
(1)GTO wizard General(2BB open)

(2)Range converter x2.2(2.2BB open)


(3)GTO wizard x2.5(2.5BB open)


②UTG open → BB defence Range
(1)GTO wizard General(2BB open)

(2)Range converter x2.2(2.2BB open)



(3)GTO wizard x2.5(2.5BB open)



さて、上記の画像の頻度をまとめてみましょう。
-UTG open-
x2BB open…17.6%
x2.2BB open…18.49%
x2.5BB open…18%

-UTG open→BBfold%-
x2BB open…59.1%
x2.2BB open…66.28%
x2.5BB open…74%

こう見ると、意外にもオープン頻度自体にはほぼほぼ違いがなく、
BBdeffence頻度のみ大きく影響を与えていることが見て取れる。

第一感としては、オープンサイズを下げる以上オープンレンジも広げられそうなものですが、実際にはそんなことはないというのが意外ですね。
おそらくですが、サイズを下げると結局IP含めコールされる頻度が高くなるため、弱いハンドで入れるわけではなくなる。
ただ、単純にBPにおいては、コールオッズがよくなる分レンジは多少広げていかないといけないというシンプルな理屈ということでしょうか。

▼本日のまとめ
・オープンサイズが下がっても、オープンレンジ自体は広がるわけではない
・ただし、BPにおけるディフェンス頻度は高まる

(終)

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