【フロップ研究】ブロードウェイ三種ボードの研究(1)―全体概観

(導入)
今回より、フロップ研究の新シリーズとして、ブロードウェイ3種が落ちた際の戦略を研究していく。

ブロードウェイ3種が落ちたボードというのは、言うまでもなくオリジナル側有利のボードであるという認識は誰もがあり、あまり考えず1/3sizeをレンジで打つプレイヤーも多いが、実際GTO上正しいベットラインはどのようになるのであろうか。
ふと疑問に思ってWizardを見てみると、意外にもかなり複雑なベット戦略がとられることがわかったので、そのあたりを含め検証していく。

▼前提
・Effective 100BB
・BTN x2.5 raise → BB call後のシチュエーション
・6max レーキ5% 0.6BBキャップ

・ブロードウェイ(A~T)三種類が落ちたボード
・ペアボード・トリップスボード・モノトーンボードは除く

①BBのドンクレンジ

さて、まずは一応BBのドンクレンジを確認しておこう。
予想の通りであるが、ドンクのレンジはなく、ほぼ全レンジチェックはじまりとなる。

このボードに限らずBBが相応の頻度でドンクを打つためには、基本的にはナッツアドバンテージ・レンジアドバンテージがあったり、少なくともは拮抗している必要がある。
当然ながらこういったボードでは、圧倒的にすべてがディスアドバンテージのため、ドンクレンジは存在しないということになる。

厳密には、ボードによっては0.1%程度のドンク頻度があったりするが、人間的には無視して問題ない範疇であるし、実際EVも変わらないため、全レンジチェックでよいという結論としたい。

②BTNのCB頻度概観

さて、BBのほぼレンジチェックに対して、BTN側は大体どのボードでもおおよそ2/3程度のベット頻度でCBを打っていくことがわかる。
BTNvsBB SRPの全体的なCB頻度が50%少しということを考えると、やはりベット頻度自体は相応に高い傾向にある。


そしてここからがややこしいところであるが、ベットサイズは33%・50%・75%・125%に至るまで、かなり幅広にそこそこの頻度で用いられていることがわかる。

このベットサイズの部分については、人間的にはかなり再現が難しいところであることから、何らかの簡易戦略化が必要だろう。これを今回の一つの研究課題としたい。

もう一つ着目すべきは、ポットオーバーを用いるか否かという部分で、かなりの頻度でポットオーバーが用いられるボードと、ほぼ全く用いられないボードに分かれている。
これはどういったボードの特徴の違いで発生しているのだろうか。

上記はポットオーバーが用いられる頻度順に並び替えたものであるが、特徴としては以下の2つがあげられる。

・A+ブロードウェイ二種のレインボーボード
・AQJツートーン

これらのボードではポットオーバーの選択肢を10%程度有しているが、その他のブロードウェイ三種ボードではほとんどポットオーバーが使われないというこが見て取れる。

この理由としては見ていても読み取れないところであるが、
自分に無理やり納得させるものとして、結局ツートーンボードでフロップポットオーバーを打ったところで、ガットフラドロなどは容易にコンテニューできるし、あまり絡みのないハンドは素直に降りたらよい等、対応が簡単になりやすいからという理屈付けをしている。

でも、多分全然違うので、もうそういうものだと自身を納得させるようにしている。

次回以降は、具体的なベットレンジの構成と、ベットサイズの簡略化について、

(1)A+ブロードウェイ2種レインボーのボード(ポットオーバーが用いられるボード)
(2)それ以外のKハイ、Aハイツートーン等

それぞれについて検証していきたい。

▼本日のまとめ
・ブロードウェイ3種のボードでは、BB側にドンクのレンジはなく、100%レンジチェックとして問題がない
・BTN側は、平均よりも高い頻度でC-betを行うが、ベットサイズは33%-50%-75%-(ボードによっては)125%と幅広く一定頻度用いられる。
・A+ブロードウェイ2種のレインボーボード、AQJツートーンについては相応の頻度でポットオーバーが用いられるが、それ以外のブロードウェイ3種では33% or 50% or 75%のみで十分となる。


(続く)


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