空間の幾何学 解法まとめ

こんにちは。

今回は数検1級(1次)で頻出である「空間の幾何学・空間ベクトル」について簡単にまとめてみたいと思います。

・(空間の)直線の方程式

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高校生までは平面上の直線の方程式しか扱いませんが、1級では空間の直線の方程式を考える問題が出題されます。結局、直線というのは方向ベクトルの実数倍になる点の集合を考えているだけなんですよね。平面も空間も同じです。

・平面の方程式

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ある平面πおよびその法線ベクトル(平面πと垂直なベクトル)の内積は0になりますよね。そのような平面π上の点Pの集合が平面の方程式です。方程式の形を覚えていなくても、「平面と法線の内積0」を意識しておけばベクトルとして扱えますね。

・ヘッセの公式

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高校生の時、「点と直線の距離」を公式として覚えましたよね。その感覚で、点と平面の(最短)距離に関する公式もあり、知っていると便利です。これらの公式を合わせて「ヘッセの公式」といいます。

・外積

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高校では習わない概念として「外積」というものがあります。2本のベクトルの外積を計算すると、どちらのベクトルにも垂直な3本目のベクトルが得られます。例えば、平面上の2本のベクトルがあれば、外積を求めることでその平面の法線ベクトルがすぐに求められます。ということは、平面の方程式も「内積ゼロ」を用いて簡単に求まりますね。

また、外積の大きさ(絶対値)は2本のベクトルがなす平行四辺形の面積になります。半分にすれば三角形の面積です。

・平行六面体・四面体の体積

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3つのベクトルa,b,c,からなる平行六面体の体積は (a×b)・c の大きさで求められます。これを知らないとかなり計算量が多くなり、ケアレスミスにもつながります。さらに計算ミスを防ぐ方法があります。それはa,b,c,を並べた行列の行列式の大きさが(a×b)・c の大きさに一致する、ということを利用する方法です。こうすることで機械的に六面体の体積を出すことができます。

また、六面体の体積を6で割ると、a,b,c,からなる四面体の体積になります。四面体は六面体と比較したときに、底面が1/2、錐になることで体積が1/3、になるので結果1/6倍になっている、というイメージですね。


以上で空間の幾何学で出題される範囲のまとめは終わりです。どの項目も頻出ですので、1級受験の際は必ず覚えておきましょう。

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