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おいしいコーヒーの淹れ方

もしバリスタを目指していたり、コーヒーに特別なこだわりを持った人がこの文章に辿り着いてしまったのであれば、あまりお役に立てる内容ではないので、読まなくていいです。

すみません。

ハッシュタグ「苦水(にがみず)」にしたはずなんやけどなぁ…

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今回は実際にあったお客様からのこんな話がスタート。

「食後のコーヒーって何なん?」

そのお客様は、コーヒーが嫌いでお店ではいつも紅茶を飲む。

カフェオレなら飲むが、わざわざ食後にブラックコーヒーを選ぶ意味がわからないと言う。

コーヒーを提供している側からすると、複雑な気持ちである。

なぜなら私もそう思うからだ。

ということは今この瞬間、食後にコーヒーを出すことの価値が0となった。

もっと言ってしまうと、私もカフェオレの方が好きなのでコーヒーを提供していることの意味すら無くなったことになる。

でもコーヒーを提供している。

それはカフェ=コーヒーが置いてあると言う固定概念によるもの。

「コーヒー飲める?」と言ってお客様が来るから。

メニューに置く以上はそのコーヒーを美味しく飲んで頂きたい。

その結果おいしいコーヒーを淹れようと考える。

つまり私はおいしいコーヒーを淹れたいわけじゃないということだ。

そして間違いなく、自分が淹れたコーヒーは、20年以上コーヒーを淹れ続けている喫茶店のマスターと比べたらクソ不味い。

そんなコーヒーを美味しいと言って飲んでくれる人がいる。

なんという矛盾であろうか。

そんな思考を巡らせているとそのお客様から

「でも食後のコーヒーが、無い店はちょっとなー」

えぇぇぇーーーーーー?!

と思ったが、どうやらコーヒーというものにはいろんな役割があるようだ。

おいしいコーヒーと、食後のコーヒーは全く違う存在。

要は目的によってどんなコーヒーを淹れるかが決まるんじゃないかってこと。

食後のコーヒーに、渾身の一杯!みたいなのが出てきてもリアクションしにくいし、800円のコーヒーがただの苦い水だったらダメだと思う。

でも逆だったらどちらも成り立つかもしれない。

何が言いたいかと言うと、クオリティを上げることに躍起になり、本来のお客様の要望を勘違いしている人がいる。

これはコーヒーに限らず、料理・サービス・会話全てにおいて言えるんじゃないかと。

特にカフェや喫茶店の方、お客様が本当においしいコーヒーだけを飲みに来ていると思っているならそれは多分間違ってる。

一つの要因かもしれないが、あなたの思うおいしいコーヒーは世の中に山ほどある。

その山ほどある中から選んでいる理由はズバリあなたが淹れたコーヒーだから。

ただ単においしいコーヒーを入れたいなら、世界一のバリスタの選ぶ豆や入れ方を完コピすればいい。

ほぼ100%「前のコーヒーの方が美味しい」と言われるから。

結局はニーズに気付こう!ってこと。

思い当たる節があるならあなたがすべきは、おいしいコーヒーの淹れ方を極めるのではなく、どんなコーヒーがお客様に喜んでもらえるかを見極めること。

結論。いいお店にするには、おいしいコーヒーの淹れ方を探すより、お客様との会話、コミュニケーションをしっかり取るのが手っ取り早いって話でした。

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