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無交換オイルエレメント、ペックスについて

私は今までやってきた仕事の関係もあって、オイルにこだわっています。ただしこだわる方向性は普通のクルマ好きとは違うと思います。

その変なこだわりで使ってきたものの一つが無交換オイルエレメントのPECS(ペックス)であり、写真はフィアットムルティプラとスズキラパンに使っていたものです。今回備忘録として記事にします。

このペックスという変わったオイルエレメント(オイルフィルター)は通常の濾紙の代わりに磁石が使われており、基本的に無交換で使い続けることが出来るというものです。知り合いから話を聞いて、実験的に使ってみることにしました。

オイル劣化の進行を遅くし燃費向上の効果が期待されるそうですが、基本的に半信半疑のスタンスであり、オイル交換ごとのオイル分析を依頼することと併せて検証してきました。

そのデータは蓄積されてあるのですが、今までの仕事の忙しさからデータを積んどくだけになってしまい整理・解析ができていません。そのため今回は使用状況の基本的情報と使い終わったときの見た目の考察を書きたいと思います。

左の銀色の方はフィアットムルティプラに使用していました。
2010年8月25日に取り付け、2021年10月6日に取り外しました。
走行距離数は、取付時48,313km、取外時109,554kmなので61,241km走行したことになります。

右の青色の方はスズキラパンに使用していました。
2011年6月15日に取り付け、2021年7月19日に取り外しました。
走行距離数は、取付時12,021km、取外時71,897kmなので59,876km走行したことになります。

どちらも10年以上使用しており、約6万キロ走行なのですがラパンの方がスラッジ(汚れオイル)がべったり付いているように見えます。このオイルエレメントはパッキン径による形状の違いのみで能力に差はありません。エンジンオイルはどちらも合成油の5W-40、同じものをだいたい同じ距離数で交換しています。

このことから軽自動車の方がエンジン回転数が高いことによるオイル劣化、スラッジ発生で不利になると思われます。

オイル分析ではラパンのオイルも継続使用不可にはなっておらず、また燃費の顕著な悪化も見られなかったので、油断していました。

今回のオイルエレメント分解は大変勉強になりました。
今後、蓄積したデータを集計してまた考察をしたいと思います。


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