英語の発音について思うこと

ネイティブの英語が全く聞き取れないという方は、結構多いのではないでしょうか。特に私のような中年の場合、インターネットすら大人になって普及してきました。意識して情報を撮りに行かない限り、本物の英語を聞けるのは、せいぜい洋楽くらいでした。

頼れるのは、学校の英語の先生のみ。でも大人になるとわかりますが、学校の先生というのは神様ではありません。我々と同じように、一人の人間なのです。何が言いたいかというと先生を責めるつもりは全くないのですが、英語の発音というカテゴリーにおいて、すごく精通していた方は多くなかったというのが率直な感想になります。

そうなると何が起きるか。発音に関しては完全にスルーされた教育になってしまうのです。これは由々しき事態。実際、私は発音悪すぎるなんて言われたこともないですし、そもそも評価されることもありませんでした。リスニングやスピーキングの肝となるのは、まさに発音であるにも関わらず。その結果として、メールでは華麗な英語のやりとりが出来るスーパーエリートが、実際現場に行くと恥ずかしい思いをすることになるのです。そこから発音も習得し、いわゆるペラペラになった人も多いとは思いますが、とても非効率だと思います。

発音はスポーツに近いもので、とても長い期間正しい練習をしてフォームを身につける必要があります。頭で理解することはほとんどなく、ほぼ口の練習です。自転車に乗ることを覚えるには、小さいうちの方が有利でしょう。それと同じで、吸収力の高い幼少期に、正しい発音を覚えることがどれほど効果的か。一方で、大人になってから発音の重要さに気がつき、必死に身につけようと足掻いている私のような人たちに何が起こるか。長年中途半端な学習で身についてしまった悪い癖がとても大きな障害になります。単語を勉強すればするほど、間違った発音を覚えていってしまうのです。これを最初に気がつくのは、リスニングテストの時です。知っている単語すら聞こえてこないという事実に驚愕します。今は、新しい単語を学ぶとき、読み方にも気をつけるようにしましたが、それでも本当の意味で母音や子音の発音を練習していない私にとっては、癖つよ英語になっていることでしょう。

そんな中、一番最初に載せた動画を見て、最初声だして笑っていたものの、自分の英語ってこんな感じに聞こえているのかな、ということが一瞬頭をよぎってからは全く笑えなくなっていました。ドライバーの握り方、打ち方を知らないのに、遠くまで飛ばそうと練習し続けている人と何も変わりません。それで遠くまで飛ばせるならいいじゃんという方もいるでしょう。でもゴルフという競技の最高峰の舞台にいるプロゴルファーを見る限り、みなさん綺麗なフォームです。ある程度の範囲で、正しいフォームというのがある良い例だと思います。シャドーイングは人真似なので、自己流よりははるかにいいでしょう。しかし、最初はもっと根本的な基礎練習が大事だと思い始めています。

近年、英語学習を早くから始める風潮があることを何かで見ました。それがどういう背景、プロセスで進められているのか全く知りませんので、この件に関しては何ともいえません。しかし、私のお節介な願いとして、子供達に英語教育が始まる時、単語とか文法とかはどうでもいいので、まずは本物の発音教育から入ってくれているといいな、と思っています。

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