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20240519ひまわり号で熊谷市大里地域へ

 FMクマガヤ87.6MHz「しゅっぱつ!すいっと探険隊」。今回は、熊谷市ゆうゆうバス「ひまわり号」に乗って、熊谷市大里地域を探検します。出演は、すいっとプロジェクト代表の樽見潔、ナビゲーターはFMクマガヤの蓮沼千尋さんです。

 熊谷市ゆうゆうバス「ひまわり号」は、熊谷駅南口と熊谷市小八林地区の長島記念館前バス停をおよそ45分で結んでいます。旧大里町の時代から運行されています。バスは小さめの青い車体で、側面には可愛らしいひまわりのイラストが描かれています。1日12往復とゆうゆうバスとしては便数は多めで、朝6時台から運行があるので通勤・通学で使われる方もいるようです。運賃は1回200円ですが、今回は何度も乗り降りするかもしれないので、500円の1日乗車券を利用しました。

熊谷市ゆうゆうバス「ひまわり号」
ゆうゆうバスの一日乗車券

 星川夜市が開催される5月11日土曜日、私は10:20熊谷駅南口発のひまわり号に乗り込みました。乗客は私を含めて6人です。熊谷市立文化センター、カフェ・ド・リッチなどを横目にバスは走ります。国道407号に入ると、坂を上り荒川大橋を渡っていきます。運転していないので、脇見し放題で、荒川の風景を満喫しました。荒川大橋を渡りきると、バスはみどりの道(大里比企広域農道)へ入っていきます。その後も、右へ曲がり左へ曲がりと地域をくまなく巡っていきます。

 まずはじめに下車したのは、10:32に到着した替津田バス停です。あたりを見ると、埼玉県立児童養護施設「おお里」、少し離れて熊谷市立市田小学校、そして荒川の堤防まで見渡せ、ところどころ麦畑が広がっていました。

麦秋を待つ

 みどりの道を市田小学校まで歩きます。この小学校の前にある交差点からは、昔は旧久下橋に通じていました。現在の久下橋が平成15年(2003)6月に開通するまでは、少し上流に、もっと川面に近い低いところへ、久下橋は架かっていました。台風などで荒川の水位が上がると水に浸かってしまう冠水橋。そして、道幅が大変狭く、クルマのすれ違いが出来ませんでした。クルマで橋を渡ろうとして、対向車がすでに橋を渡り始めているときには、対向車が渡り終えるまで待っていなくてはなりませんでした。

市田小学校前の交差点

 さて、現在の久下橋は埼玉県道257号冑山熊谷線上にありますが、北側は第2北大通りへ続き、国道407号妻沼バイパスへと通じています。一方で、南側へは延伸工事が行われていて、東松山市岡地区で国道407号につながる予定です。グーグルマップの航空写真を見ると、工事中の道路のルートがよくわかります。この工事が完成しますと、国道407号の東松山方面と妻沼・太田方面は、久下橋・第2北大通りを経由するルート、すなわち熊谷の中心市街地を迂回するルートができあがることになります。

 市田小学校前の交差点を南下していきますと、集落に入っていきます。ガソリンスタンド、JAくまがや大里支店、理髪店など、それに南市田神社がありました。南市田神社は、明治43年(1910)に旧市田村の中心的な神社として創建されたと、境内にある説明板にはありました。あたりには、新しい戸建てやアパートも見られました。

南市田神社

 その後、大里中学校の前を通り、熊谷市役所大里行政センターを目指しました。大里行政センターの周りには、コミュニティセンター、消防署分署、熊谷市立大里生涯学習センター「あすねっと」(文化ホール・大里図書館)もあります。行政センター南側にあるグラウンドでは少年達がサッカーに打ち込み、親御さんらしき人たちが見守っていました。

 食事をどこで食べようか考えながら、JAくまがや大里農産物直売所にも行ってみましたが、食堂はすでに閉業したようでした。こちらは入口に、植物の苗が広げられ、米袋が積まれ、店内にはお客さんが多く賑わっていました。

曲ⅰ 中島みゆき「麦の唄」

 再び、熊谷市ゆうゆうバスひまわり号に乗ります。大里行政センター前バス停には、丸太を組んだかわいらしい待合所がありました。旧大里町の時代に作られたものと推測していますが、こうした雨風をしのげるバス待ち環境はありがたいものです。11:39発、長島記念館前行きのひまわり号には、私を含め8人の乗客が乗っていました。みどりの道を走り、横道を走り、バスからは福祉医療センター太陽の園、熊谷市立健康スポーツセンター、球形の屋根が印象的な玉作水門が見えます。ほかに、このあたりに何があるだろうかとグーグルマップを見ると、グラノーラ工房中小路さん、河川敷にはエアウィングモーターパラグライダースクールなどがあるようでした。

かわいい待合所

 その後、停車した相上バス停では6人が降りました。みなさんの行き先はわかりませんが、近くには桜リバーサイドパークがあるようです。

 11:55船木台中央公園バス停で下車しました。大里地域の市街化区域と言えば、ここ船木台地区です。区画整理されたきれいな住宅街が広がっています。

船木台地区

 こちらで素敵なカフェを見つけたので、お昼を取ることにしました。カフェVent Del Mondo。コンテナハウスの素敵な建築で、住宅街の風景にたいへん映えるものでした。店内には、適度に暖かな日が差し込んで、カウンター席とテーブル席が用意されています。そして玄関を入って右側にはグランドピアノがありました。私が頂いたのは、ミルフィーユかつとラタトゥイユのランチ、ミルフィーユかつは柔らかく、野菜のスープはやさしい味で、大変美味しいごはんです。

Vent Del Mondo
ミルフィーユかつとラタトゥイユのランチ

 2023年10月に開店し、母娘お二人が来店者を迎えるこちらのカフェ。グランドピアノがありますが、娘の髙橋風希さんが講師となり音楽教室も開かれています。チラシには「ピアノ、歌をとおして心も体も健康に!」とメッセージがありました。

曲ⅱ 吉田美奈子「頬に夜の灯」

 カフェをあとにして最終目的地である長島記念館を目指して歩くことにしました。長島記念館へはひまわり号に乗れば行けるのですが、そう遠くはありませんでした。船木台中央公園で少し休むと、高台のため気持ちの良い風が吹いていました。船木台からは、荒川に向かって坂を下りていくことになりますが、遠くには対岸の鴻巣市吹上地区から伸びてくる荒川水管橋が見えます。

赤い荒川水管橋

 小八林地区の長島記念館につくと、石壁の前に広がる赤いポピーの花々が出迎えてくれました。長島記念館は、明治34年(1901)に生まれた長島恭介の生家です。埼玉銀行頭取・会長を歴任し経済界の発展に努めたほか、多くの団体の要職にも就いて、文化・スポーツ・教育・福祉など多方面に功績があります。平成4年(1992)に他界したのち、長島記念財団が設立され、記念館や育英事業(奨学金ですね)を行っているそうです。

長島記念館とポピー

 さて、記念館には美術品など彼のコレクションが展示されています。蔵では風景画・人物画などの絵画、刀剣などがあり、住居では昔の暮らしがわかる家電製品・ミシン・レコ-ド・おもちゃや人形などの展示がありました。

 熊谷桜もある庭園まで堪能したあと、長島記念館前15:00発のひまわり号に乗って熊谷駅南口へ帰りました。

埼玉県道66号行田東松山線

 船木台や小八林地区は、県道66号行田東松山線の沿線で日光脇往還の沿線でもあります。例えば東京方面へと電車に乗るとき、JRならば吹上駅、東武鉄道ならば東松山駅を利用することでしょう。公共交通としては熊谷駅へ向かう路線バスのほか、吹上駅と東松山駅を結び船木台を経由する路線バスがあると理想的だと思いました。

 旧大里町では町の花がひまわりでした。そのためかわかりませんが、コミュニティバスの名前はひまわり号。1日12往復運行されていて魅力的です。これからも熊谷市大里地域の大切な足として走り続けることでしょう。

 今日もお聴き下さいましてありがとうございました。

曲ⅲ 秦基博「ひまわりの約束」

番組終了後

(今日おかけした曲)
・中島みゆき「麦の唄」
・吉田美奈子「頬に夜の灯」
・秦基博「ひまわりの約束」

(樽見 潔)

2024.6.4 一部編集

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