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20240218森林公園北口から文殊寺

 FMクマガヤ87.6MHz「しゅっぱつ!すいっと探険隊」。今回は、森林公園北口から文殊寺までの探検です。幻の熊谷南部地域開発整備構想(彩の国創造の森プラン)についてもお話しいたします。出演は、すいっとプロジェクト代表の樽見潔、ナビゲーターは蓮沼千尋さんです。

 今回は、神奈川県から駆けつけてくれたメンバーと2人で探検しました。待ち合わせは、国際十王バス森林公園北口入口バス停。私は熊谷駅から東松山駅行きのバスに乗り、彼は東武東上線東松山駅から熊谷駅行きのバスに乗ります。

森林公園北口

 私は森林公園というと、いつも旧有料道路沿いの西口から入園していました。北口についてはよく知りませんでしたが、国道407号線からのアクセスとなり、大里側からとなります。

 平日の北口は静かでした。係員さんによれば、北口からはドッグラン(約4000平方メートル)が近く、休日の北口は犬を飼っている方達で賑わうとのこと。また、子供が楽しめるイメージの強い森林公園ですが、都市緑化植物園をはじめお花がたくさん咲いて大人も存分に楽しめます。今頃では、まんさく、福寿草、原種シクラメン、クリスマスローズ、ミモザ、ツバキなどが咲くそうです。

 私たちは森林公園には入園せず、北側の熊谷市楊井(やぎい)地区を歩きました。遠くには高い建物、立正大学のユニデンス(学生の住まい)が見え、方向の目安になりました。雪の降った日から時間は経ちましたが、特に日陰には雪が残っていて、まだ雪景色が楽しめました。あたりは畑が広がり民家が点在するのどかな風景でした。途中、竹林がありまっすぐ空に向かって伸びていましたし、南天の赤い実が可憐な様子を見せてくれもしました。

残る雪化粧
空に伸びる竹林
可憐な南天の赤い実

 また、障害者支援施設熊谷があり、やや大きめの施設と見受けられました。ホームページに寄れば、施設入所支援、生活介護などの障害者向けサービスを行っているそうで、入所定員は50人とのこと。

歩く
きれい

 坂道はありますが緩やかで、起伏はあまりありません。時折まとまった広さのソーラーパネルが見られるところもあります。やがて、トラックの走行音が聞こえるようになり、のどかな里の風景には似つかわしくない4車線の道路が見えてきました。こちらは旧熊谷東松山有料道路で、昭和49年(1974)に有料道路が開通し、平成16年(2004)に無料化されました。

旧有料道路に出会う

 道路をアンダーパスでくぐりぬけると、立正幼稚園がありました。門壁の上で人形などの可愛らしいオブジェが迎えてくれます。そして、立正大学熊谷キャンパスが見えてきました。

曲ⅰ カルロス・トシキ&オメガトライブ「アクアマリンのままでいて」

立正大学熊谷キャンパス

 立正大学熊谷キャンパスは昭和42年(1967)に発足。現在、こちらには地球環境科学部・社会福祉学部・データサイエンス学部があり、大学本部は東京都品川区の品川キャンパス(旧大崎キャンパス)です。

 熊谷キャンパスの周辺は、緑が多い静かな環境で、お店や会社そして住宅などは少なく、あまり栄えている様子はありません。しかし、実は2000年頃にこのあたりには開発構想があったそうです。それは、熊谷南部地域開発整備構想や彩の国創造の森プランと呼ばれていました。産・学・住の複合団地の開発を目指して埼玉県・熊谷市・江南町(当時)・大里村(当時)が進めるもので、区画整理や関越自動車道嵐山小川インターチェンジへ通じる東西幹線道路の構想が盛り込まれていましたが、その後白紙となっています。

 現在でも東西幹線道路の計画は残り、あたりは熊谷市総合振興計画で産業誘導ゾーンとなっているので、開発を誘導しようということにはなっているようです。

 さて、高度成長期に東京都心の大学は、郊外にキャンパスを増設するようになります。それは東京の過密問題に対応するために作られた「工業等制限法」によって、工場や大学が東京23区などで新増設を制限されたためでした。結果として郊外では大学が増えて、大都市でなくても高等教育を受ける機会の増大を得ました。

 しかし、その工業等制限法は、バブル崩壊後の平成14年(2002)に廃止されました。つまり、仮に郊外へ散らばった大学が都心回帰しようとするとき、法律の縛りはすでにないことになります。

 立正大学熊谷キャンパスは地域の財産です。大学と地域の連携でまちづくりがすすめられ、立正大学にはこれまで以上に熊谷で輝いて頂きたいと願ってやみません。

曲ⅱ LAGHEADS feat. HIMI「だきしめたいよ」

すみれ食堂

 お昼ご飯は、立正大学前の人気店「すみれ食堂」で頂きました。先代が昭和52年に始めたお店です。ランチタイムは大変に賑わっていました。お食事に見えるのは、地域の皆さんはもとより、立正大学の目の前ですので学生や教職員の方も多いそうです。また従業員には大学生もいるそうで、この日の大学生アルバイトさんは、ちょうど勤務最終日。彼は故郷の岩手県で就職するとのことでした。

 私は週替わりランチ「トマトソースとチーズソースのチキンソテー」を頂きました。2色のソースがきれいですし、特にトマトのさっぱりした風味が良くて大変美味しかったです。一緒に歩くメンバーは創業以来の人気メニューでありベーシックなメニューである「チキンカツ定食」を食べました。ボリュームあるチキンカツに大満足そうでした。

トマトソースとチーズソースのチキンソテー

 だんだんとゴールが近づいてきました。立正大学とすみれ食堂のあいだの通りを南へ歩きます。この通りは、熊谷東松山有料道路が無料化される前、料金所を避けるクルマがたくさん走っていました。それは違法ではなく、村岡三叉路から立正大学前を通り合流すれば、料金所を通らずにすみました。なんとなくですが、当時の料金所は特に生活に密接に関係する区間をわざと避けて設けられていたような気もしなくはありません。

文殊寺

 五台山文殊寺(ごだいさんもんじゅじ)は、緑と静寂に包まれた心の落ち着くお寺です。地域のみなさんには「野原の文殊様」として親しまれています。文殊菩薩は智恵をつかさどる仏様ですので、学業成就を求める人々が多く訪れます。本堂の前には、絵馬がたくさん掲げられ、高校や大学入試、資格試験、採用試験への合格を祈る皆さんの気持ちがひしひしと伝わってきます。また、文殊菩薩は卯年の守護本尊だそうで、境内にはうさぎの石像がちらほら見られました。そして毎年2月25日は大縁日が開かれます。今年はちょうど日曜日。行ってみてはいかがでしょうか。

絵馬がたくさん


うさぎさん

 帰りは、二人で熊谷駅南口行きの国際十王バスに乗車。立正大学バス停では、ちょうど講義が終わった後だったのか、学生達でバスは超満員になりました。荒川をわたり、無事に熊谷駅南口ロータリーへ到着。ここで探検は終わり解散となりました。

 放送後の2月21日水曜日は、埼玉県公立高校入学試験(学力検査)が実施されます。文殊寺へお参りした方もいたのではないでしょうか。受験生の皆さん、もう少しです。これまでの努力が報われますように。負けないで!

 今日もお聴き下さいましてありがとうございました。

曲ⅲ ZARD「負けないで」

放送終了後

(今日、おかけした曲)
・カルロス・トシキ&オメガトライブ「アクアマリンのままでいて」
・LAGHEADS feat. HIMI「だきしめたいよ」
・ZARD「負けないで」

(樽見 潔)

2024.2.24編集

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