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20210117熊谷市中条・葛和田地区

 しゅっぱつ!すいっと探険隊。今回は、熊谷スポーツ文化公園・熊谷市中条地区・葛和田地区を巡ります。年末の休暇を利用しての探険だったため、どこもお店があいておらず苦戦しました。

 さて、私は熊谷駅北口から、朝日バス西小泉駅行きに乗り込みました。一昨年のラグビーワールドカップの時、大幡バス停からラグビー場まで歩けるぞ、という話を聴いていたので試したくなったのです。

朝日バス大幡バス停

 その大幡バス停とは、熊谷駅から妻沼や太田駅へ向かうバスが停まります。県道太田熊谷線で国道17号熊谷バイパスをこえてしばらく北上して、セブンイレブン熊谷柿沼店の前にあります。そういえば県道太田熊谷線のことは妻沼街道と呼ぶ人もいますね。

小曽根神社の手こぎ式井戸

 こちらの大幡バス停から、熊谷スポーツ文化公園ラグビー場までは約1.8km、歩くと20~25分の距離でしょうか。田んぼの中を抜け、集落を抜け、歩きやすいコースでした。途中、小曽根神社で休憩をしました。神社には昔ながらの手こぎ式の井戸があり、懐かしかったです。また、ルートには野菜の無人販売所があり、クルマで乗り付けて買い物をしている方がいて、かなり気になる販売所でした。

ベジタブルマラソンののぼり

 さて、熊谷スポーツ文化公園に到着しました。年末だから何もイベントは行われていないだろうと思っていたのですが、ちょうど「ベジタブルマラソン」という大会が行われていて、一生懸命なランナーの皆さんがたくさんいました。熊谷スポーツ文化公園については、また機会を改めて探険したいと思います。

曲ⅰ B'z「Love me,I love you」

 次に、熊谷スポーツ文化公園から熊谷市中条地区へ向かいました。赤城神社バス停から、国際十王バス葛和田(くずわだ)行きに乗り、中条学校バス停で下車。しばらく散策すると、熊谷厄除け大師常光院がありました。

常光院

 常光院は天台宗別格本山。参道には提灯が取り付けられるなど、お寺の方が新年を迎える準備をされていました。敷地は大変緑が多く、落ち着く空間でした。そして、100円でおみくじを引かせて頂きました
おみくじには金色の小さい亀さんが付いていて、いまでもお財布に入れています。大吉のうえにうれしいおみくじでした。

上中条簡易郵便局

 さらに散策を進めると、上中条簡易郵便局がありました。昔の農家住宅というか、古民家のレトロな郵便局。インターネットで調べてみると、簡易郵便局とは郵政の職員さんではなく、地域の方々に業務を委託している郵便局なんだそうです。私が知る限りでは、農協や大学が委託を受けている簡易郵便局に行ったことがあります。このような仕組みをも用いることで、全国あまねく郵政のサービスは行き届いている模様。

 再度、国際十王バス葛和田行きに乗り込み、終点の葛和田バス停へ。バスは終点に近づくと利根川の土手に這い上がり、やがて河川敷へ降りてゆきます。そこが終点葛和田バス停。砂埃が舞い、冷たい風が吹き荒ぶ過酷な状況でした。

葛和田の渡し(=赤岩渡船)

 しかし、バス停の前には、渡船場があります。対岸の群馬県千代田町赤岩と結ぶ渡し船「赤岩渡船」です。赤岩渡船には時刻表がありません。千代田町側にある渡船事務所に通知すると、その都度渡し船は迎えに来てくれます。その通知の仕方がユニーク。なんと黄色い旗をポールに掲げるというもの。対岸の係員さんが葛和田側の旗が上がっているかを見ていてくれているそうです。

 私も、さて旗を揚げようかとすると、なんとその日は年末のため、午後2時で運行終了との張り紙が。これは残念。赤岩渡船の話をラジオでいっぱい話したかったのですが。さらに残念だったのは、同じく葛和田地区にある荻野吟子記念館も年末のため休館。荻野吟子とは、日本初の女医さんです。

曲ⅱ かの香織「午前2時のエンジェル」

 探険の終盤、熊谷駅へ戻る方法として、熊谷市の市内循環バス「ゆうゆうバス」に乗ることにしました。私は、妻沼行政センターから熊谷駅南口へ向かうグライダー号に乗りました。乗車停留所は葛和田老人憩いの家。運賃は100円。バスは、集落を隈無く巡回していき、よく右左折します。乗っているのは私を含め3人。中には、大きなスーツケースを抱えた男性もいました。

ゆうゆうバス「グライダー号」

 民間の路線バスが、国道や県道を直線的に走るのとは対照的でした。バスに乗っている間、私はこのゆうゆうバスが、どのようなお客さんをターゲットにして運行しているのか気になっていました。

 たとえば、地方のローカル鉄道で、朝夕は本数がいくらかあるのに、日中は2~3時間列車が来ないとすると、通勤通学客に重きを置いているのが想像できます。ゆうゆうバスの中でも、大里地区を走るひまわり号は比較的本数が多く、日中は毎時1本程度、朝夕はそれより間隔は小さくなります。他のゆうゆうバスはおおむね1日に5~8往復の運行にとどまります。これは、昭和58年(1983年)に廃止された東武熊谷線よりも少ない本数です。

 本数が少ないと、先ほどの大きなスーツケースを携えた男性のように(出張に出かけるのでしょうか?)、片道利用での価値はあるのですが、なかなか往復利用に使ってもらえないのではないでしょうか。出かける時刻にバスがあっても、帰る頃にちょうど良いバスがないのでは、バスの利用をためらいます。往復利用をしやすくなるくらいに運行本数を増やすことは必要だと思います。

 さて、行政が計画した循環バスですので、民業圧迫とならないように民間の路線バスには配慮があるのではないかと推察しています。しかし、私は、自治体の循環バスと民間の路線バスは、競争関係ではなく、お互いに補い合える関係を作れるのではないかと考えています。直線的に幹線輸送を行う民間と、集落を隈無く巡回する自治体。互いのバスを乗り換えできるように、共通のバス停を増やしていけば大変便利な公共交通のネットワークに仕上がるのではないでしょうか。

 また、これは路線バス全体を考えた場合ですが、バス停の地上設備に工夫をすると、よりバス利用者が増えるように思います。たとえば、バス停に駐輪場を設ければ、バス停から離れたところに住む人もアクセスしやすくなります。

 他にも、IC乗車券の導入や、乗り換え割引、MaaS(マース)の導入など、バスを利用しやすい環境を作ることで、自治体の循環バスをはじめとして路線バスは私たちの生活をますます便利にできると思いました。

(今回おかけした曲)
・B'z「Love me,I love you」
・かの香織「午前2時のエンジェル」
・ヤン・スギョン「涙の虹を渡れば」

(樽見 潔)

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