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優れた収益源【Astroport】トークン設計解説 #Terra #DEX #Defi $Astro

すいすいです。

今回はTerraのDEX、Astropotの解説です。

今回も例に漏れず、持続可能な収益形態だと思ったのでご紹介します。

有料部分は最後のおまけだけです。

Astroportとは

Terra上のDEXで、TerraのDEXの中でのTVLは2位のTerraswapに約3倍差をつけ
1位です。

TVLは記事執筆時点で約$1.87Bです。

なぜこれだけのTVLを集められたかというと、各プロジェクトと連携し、

各プロジェクトのトークン+AstroportのガバナンストークンのAstroを付与することによって、

LPのステーク報酬が高かったためです。

ふーん、つまりイールドアグリゲーターかと。

LP提供者への恩恵は似ていますが、中身は全く違います。


イールドアグリゲーターとは

イールドアグリゲーターといえばswampyやpancakebunnyを思い浮かべると思います。

これらは他の取引所で提供されたLPを自分たちのところに預けてもらうことでユーザーに報酬を支払っていました。

cake-BNBの場合だと、Pancakeswap本家で流動性を提供して、手に入れたLPトークンをswampyに預ける。

そうするとPancakeswapの報酬で貰えるcakeと、swampyからswampが追加で貰えたというわけです。

報酬のcakeは一部を手数料で支払っていましたが、それよりも多くのswampが貰えたのでみんな使っていました。

swampyやpancakebunnyのトークン設計は詳しく調べていませんが、

ガバナンストークンを保持する魅力が少なく、売られていくだけなので破綻します。

pancakebunnyの時価総額チャート

実際先日swampyは破綻しました。

最近のBCGでもそうですが、新規参入により資金流入がないと既存ユーザーへの報酬が支払えなくなるため、いつかは破綻します。


イールドアグリゲーターとAstroportの違い

AstroportはDEXです。

イールドアグリゲーターとは違い、自身のプロジェクトで流動性を保有しています。

イールドアグリゲーターの場合はイールドアグリゲーターのプロジェクトの事故リスクと、

LP提供元のPancakeswapなどの事故リスクが2重にありました。

Astroportの場合は、Astroportのリスクのみとなります。

もちろんANC-USTのペアなどでAnchorが事故った時の価格暴落リスクはありますが、

それはAstroportのリスクとは違うので別で考えます。

では何故2種類の報酬を提供できるかということですが、

まずはAstropotが出来る以前の、各プロジェクトの流動性提供インセンティブ支払い方法の話をします。

例えばAnchorのANCですが、

まずTerraswapでANC-USTで流動性を提供しLPトークンも貰う。
この時点で発生するスワップ手数料の0.3%はLPに還元されています。

Anchorで上で手に入れたANC-USTのLPトークンをステーク

流動性提供報酬のANCをAnchorで受け取り

といった流れです。

Anchorの場合は少しややこしくて、Anchorのサイト上から全て操作が出来てしまうのですが、中身は上記のようになっていました。
今はANCでのLPステーク報酬は終わっています。

流動性が少ないとトークン価格が不安定になります。

プロジェクトは自身のトークン価格を安定させたいので、流動性提供者にインセンティブを与えてユーザーに流動性提供を促すというわけです。

Anchorだけではなく、KUJIやSTTや色んな所がこの方式を取らざるを得なかったため、

各プロジェクトは自分たちでLPのステークと報酬の支払いを管理していました。

そこで出てきたのがAstropotです。

今までプロジェクトが行っていたLPトークンとLPステーク報酬の管理を引き受けました。

ANCなどの報酬をAstropotが代わりに分配する代わりに、Terraswapにあった流動性を様々なプロジェクトがAstropotに移しました。

Astropotならば各プロジェクトのガバナンストークン+Astroが報酬で配られます。

単純に報酬が増えるので、LP提供の魅力が増し、流動性も増えやすいというプロジェクトにとってはメリットがあるので多くのプロジェクトが流動性を移行しました。

特にbLuna-Lunaや、Luna-USTなど、スワップ手数料以外の報酬が得られなかった主要ペアでもAstroが付与されるようになったため、

Terraswapよりも多いTVLを集めることに成功しました。

TVLが増えるとトークンスワップ時のプライスインパクトが小さくなるため、

DEXのユーザーにストレスの少ないサービスを提供できます。

つまりTVLが増えるとユーザーが増え自然に取引ボリュームが増えてより多くのスワップ手数料を獲得できるということです。

ここまでの説明だとAstroは売られるだけのトークンですが、

収益からのバイバック→Astroステーカーへ報酬還元の仕組みがあります。

これによって価格が維持されるようになっているので、説明していきます。


Astroportの収益源

これはヒトラーの大発明、源泉徴収に似ていると思いました。

源泉徴収は人々に納税しているという意識を薄れさせて、不満や反感を抑えます。

Astroportの収益の大部分はスワップ手数料です。

スワップするユーザーは手数料としてスワップしたトークンの0.3%を流動性提供者へ支払います。

この内の0.2%はLP提供者へ、0.1%はAstroportの収益、つまりAstroステーカーへ支払われます。

多くのDEXではこの0.3%の手数料は全てLPに内包され、成長することで間接的に支払われていますが、

新たにトークンをclaimしたりするわけではないのであまり意識されていません。

プロジェクトによってはこのFeeがどれくらいあるか分かりやすく表記されいますし、Astroportでも簡単に見ることが出来ます。

Astroportではこの人々の関心が薄いところからしっかりと手数料を取っています。

しかし結果的に多くのTVLを集め、取引ボリュームを確保して、多くのスワップ手数料を発生させているのでwin-winというわけです。

いくら0.3%全て貰えても、取引されなければ結果的に報酬は少なくなってしまいますからね。

ちなみにステーブルペアの手数料は0.05%でAstroportの取り分は0.025%です。

今だとLuna-Luna系列がこれに当てはまります。

現在Astroportはこのスワップ手数料だけで、Astroステーカー(xAstro保持者)へAPY90%を実現しています。

これらはスワップ手数料からの収入の0.1%、つまり取引ボリューム×0.1%の収益で成り立っていて、

これらの収益でAstroを市場でバイバックしてxAstroにプールしています。

xAstroはプール内のAstroの所有権を表していて、1xAstro>Astroになり、常に主張できるAstro枚数は増え続けて減ることはありません。

しかもAstroは市場から買われ続けるので、Astroportで取引がされている限り、Astroの価値は保たれます。

市場からのAstroのバイバックによって報酬は支払われるので、Astro価格に依存せずに、報酬を手に入れることが出来ます。

Astroは発行上限があるので、価格がカスになってもプールシェアに影響がありません。

つまり仮に取引ボリュームが一定とするならば、Astro価格がいくらになっても、ドル建てで一定の報酬が貰えます。

このことを市場参加者は分かっているので、Astro価格が下がると一定のところで自然と買い支えが入り、

流動性提供者への報酬も守られるというわけです。

今のところこれらの仕組みは好循環しているように見えます。

そして!

僕が1番すごいと感じた、記事を書こうと思ったきっかけの収益源があります。

それはbLuna-LunaペアのbLunaのbLunaが内包する利回り(UST)を取り出して、xAstroに還元するというものです。

僕は感動して震えたものですが、知り合いに話したところ反応が薄かったです。

このあたり僕はあまり詳しくないのですが、現在はAnchorに預けてあるbLuna以外はこの利回りは取り出せないようです。
多分難しんですかね、この記事にはあまり関係ないので深く調べていません。DYORでお願いします。

現在のAstroportのbLuna保有量は3442K枚、約$297Mです。

bLunaの内包する利回りは6.4%ですので、年間で$19Mの報酬をxAstroへ発生させます。

これは現在のxAstroで計算すると、APYで24%にもなります。

もうこれだけでプロジェクト何とかなるだろうという利回りですね。

これが実装されれば直近収益の利回りはAPY約114%、

このすさまじい利回りが持続可能な収益から生み出されています。

そしてbLunaの収益はLuna価格に大きく依存しますので、

仮にLuna価格が倍になったならAPY約138%です。

なんとなくbLuna利回りの取り出しのインパクトが分かっていただけたかと思います。


Astroの排出量

ここは簡単に説明しようと思います。

総供給枚数は10億枚で、プロジェクト始動時に1億枚はエアドロやロックドロップやらですでに排出済みです。

これが売り圧になるわけですが、すでに全てのロックが解除されているのでこの売り圧は一服していると考えています。


次にLP供給者への発行ですが下記の画像の通りです。

1年目に1億枚、2年目以降約20%ずつ発行枚数が減っていきます。

これはほぼ売り圧になると考えていいと思います。

そして1つ目の画像の黄色い部分ですが、これは2年目からロックが解除されます。

少しややこしいのでここでは詳しい話は割愛しますが、

開発チーム割り当てだと思っていただければ大丈夫だと思います。

私はこれは売り圧にはならないと思っていて、

彼らはこれをxAstroにすることでプロジェクト収益を受け取っていくと考えられます。

なので2年目からxAstroのAPYは下がると思います。

そのころにはvxASTROなるものも実装されているはずなので、また報酬の分配方法は複雑化しているはずです。

vxASTROが実装されたらまた解説書こうと思います。


収益と排出量から計算したAstro適正価格の予想

ここからはおまけです!

考えの浅い僕の価格予想です。

一応全ての要素を計算に入れたつもりですが、

まぁ抜けがあると思うので、そういうものだと思ってみてくれたら嬉しいです。

何か指摘があればTwitterのDMではなくリプで聞いて下さい。

リプなら有識者の目に留まるかもしれないのでw

有料にしますが、慣れてる人でも調べるのに1時間はかかると思うので、

少しでも興味ある人は時間を買うと思って応援してくれたら嬉しいです。


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