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アルバート衣装のあれこれ①【西出】

関西で活動する劇団「彗星マジック」に所属し、
衣装を担当している西出です。

今回は、2024/3/20(水・祝)に上演した
彗星マジックプロデュース公演”ギフト”
「アルバート、はなして」の衣装について
あれやこれや書いていこうと思います!

今回は全文無料公開です!
ではいざ!

<チラシの衣装>


絵を描く練習をしています

チラシの衣装をどうするか
脚本・演出の勝山さんに相談してみたところ
アゴあたりから下、
上半身のみの写真にしようと思う、とのお返事。

イメージを掴みたくて絵を描いていました。

そしてできたチラシがコチラ。

当たらずとも遠からず!
  • ネクタイ×2

  • 袖なしジャケット

  • シャツ

  • ズボン

  • ストール×2

  • 手首のアクセサリー

  • 羅針盤のようなもの

【ネクタイ】


ネクタイをアレンジして
リボン風にしたものと、フリル風にしたものの2つを使用。
重ねるの好き!

2024年の”ギフト”では
リボン風→「アルバート(~青年期)」
フリル風→「アルバート(青年期~)」が着用しました。

ネクタイのアレンジは彗星衣装では割と取り入れがちですね。
単純にかわいいから西出がやりたいだけです。
世界を凝縮したような柄の集まりが好き。

あまり服装に頓着がなく同じものをずっと着用していたと言われているアインシュタインですが、
写真を見る限りどこか小綺麗な印象があります。

なのでちょっとしたおしゃれポイントとして
「アルバート」にはアレンジしたネクタイを着けてもらっています。

【袖なしジャケット】


2020年に上演した「アルバート、はなして(再演)」で
「アルバート(青年期~)」が着用していたものを
使用しています。

2024年の”ギフト”でも
「アルバート(青年期~)」が着用しています。

2020年上演時の衣装製作のとき、
とてもサイズの大きいジャケットをいただく機会があったので
袖を外して肩を詰めて背中も留めて…とアレンジしたものです。

白衣じゃないけど白衣っぽい物が欲しい、
という勝山さんの要望に対する私の答えがこれなんですが、
「白衣っぽくないよなあコレ」とは
思っています。

白衣っぽくなければ「ただの服」なんですが、
いいんです。
かわいいから。

【シャツ】


色んなボタンを縫い付けて飾ってみました。

右が元々のボタン、
左が付け替えたボタン

ボタンをたくさん使うのも彗星衣装にありがちです。
ただ、しっかり縫い付けておかないと
思わぬタイミングで外れてしまうので手間と時間がかかるっていうジレンマ付き。

【ズボン】


そもそも「上半身のみ」との事だったんで
写らないとは思いつつも用意しました。

そして見事に写っていないので証拠はありませんが、
2020年「アルバート、はなして(再演)」の「アルバート(青年期~)」が着用していたものです。

ほんとだもん!
ほんとに履いてもらってるんだもん!

そして2024年”ギフト”でも
「アルバート(青年期~)」に着用してもらっています。
このズボンは丈が短いので(写ってないけど)
長いズボンと重ね履きみたいな感じで使用。

【ストール】


肩回りが寂しかったので、
ストールでデコレーション。
ほんとお世話になってます。ストール。

左肩にかかっているストールは
2024年の”ギフト”で「アーサー」が着用しています。

いつもチラシ衣装の撮影時に
「あれ?なんかちょっと…スカスカじゃない?」
と思うことがあって、
そんな時に足せるようにベルトやらストールやらあれこれ持っていきます。
そしてだいたい持って行ったもの全部つけてます。

【手首のアクセサリー】


こちらは彗星衣装、というか彗星チラシの常連さんで
あらゆるチラシに登場しているんですが
ちゃんと写ったのは初めて?のような気がします!

舞台の衣装としては私はあまりアクセサリーを付けないかも。
ボタンより外れる確率が高そうだし!

【羅針盤のようなもの】


色んな「3」が隠れています

初期デザインといいますか、
こちらも製作するにあたって絵を描きました。

何か物語がはじまりそうな、
これつけてると空を飛べそうな、
そんな見た目です。

まずは文字盤を書いていきます。

シャーペンで下書き


模様も描いていく


ペンでなぞっていって…


200年放置したらできあがり!
(コーヒー染めです)

手書きのいいところは
「ヘタでもなんか味がある」だと思っていて
私はPC使ってのデザインとかできないので
手書きにしてみました。

絶対に北を指していないので
「羅針盤のようなもの」です(笑)

紙のコーヒー染めは、
とってもいい感じにできたと思ってます!
コーヒーに紙を浸けて乾かして、
乾いたらまた浸けて乾かして…の繰り返し。

100均で見つけた透明の半円の置物?
(底に絵が貼り付けてある)を利用して
レンズみたいにしました。

底に貼り付けてあった絵を剥がすのが地味に大変でした。

そして土台は紙ねんどで成形。
ちぎったティッシュを濡らしてくっつけて樹皮みたいにして
色を塗って、ワイヤーとチェーンを巻き付けて、
完成!

あれ?初期デザインどこいった?

あのデザイン通りに作ろうと思ったんですけどねぇ…
それだけで雰囲気を醸し出し過ぎて悪目立ちしそうな匂いがプンプンしてきたので、
ちょっとシンプルにしました。

ボツになったパーツの骨組み

ちゃんと色も塗ってたんですけど、
合わせてみたら
あれ、違うな、と。

盛りすぎもよくない!

そんな訳で12時間くらい作業してたんですが、
やっぱり作るのはたのしいので
いつかこういうファンタジーど真ん中な小道具も作りたいです。

<次回は>

”ギフト”本番で使用した衣装について書いていこうと思います!
ではではまた!

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