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新しい命を授かるすべての家族のための産後ケアリゾート、はじめます。

CAFUNE:ポルトガル語で、愛する人の髪をそっと撫でる仕草のこと。

新しい命を授かる方々の、家族として新生活をサポートするための産後ケアリゾート『HOTEL CAFUNE』を開業します。構想から4年、プロジェクト開始から2年と、多くの時間をかけ、たくさんのご支援をいただきながら取り組んできた『HOTEL CAFUNE』がお披露目となりますことを、心から嬉しく、またありがたく存じております。

以前、事業構想中・準備中の時期にSNSで発信をした際に、想像以上に多くの方々からいただいた暖かい反響を胸に、ようやく開業までこぎつくことができました。中でも、実際に出産経験のある方々からの「自分の時に欲しかった」「自分の娘が子供を産む頃には当たり前にあってほしい」というような声や、「これがあれば自分だけで子供を産み育てるという選択肢も選べそう」「2人目を前向きに考えられる人が増えそう」というような声も多く届き、とても心強く感じておりました。皆様の暖かいご支援に改めて感謝申し上げます。


産後ケア、というと、まだ日本ではそこまで多くの方にとって馴染みのある概念ではないかもしれません。実際に、出産を経験されている方とお話しした際にも、ご存じなかったりされることは往々にしてあります。ただ、これからの私たち日本社会(そして世界中のさまざまな社会)を生きる人々の在り方、そして宿泊業という事業形態のもつ可能性を考えあわせた時に、この『産後ケアホテル』が世の中に必要とにされるべき意義ある一歩だと信じてならず、世の中に広めていきたいと考えています。

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産後ケアとは

子どもを妊娠・出産するとき、母体に大きな身体的な負担がかかります。比較的スムーズな出産だった場合でも、子宮の損傷による出血や、会陰切開の痛み、骨盤が開くことによる尿もれや乳房の張り、痛み。人によっては帝王切開や、難産、大量出血等でより大きな肉体的負担があります。

また、産後の課題としては、身体的な負担以外にも、ホルモンバランスの乱れによる産後うつや、社会復帰への壁など、心の面や社会的な面にも及びます。そういった産後の孤独感や心理的不安定さは、パートナーとの関係性、実家・義実家との関係性などその後の家族関係にも影響を与える可能性があるとも言われています。だからこそ、出産が幸せな家族の第一歩となるために、産後の身体的・精神的サポートが不可欠だと考えています。


現代の日本社会において、産褥期の過ごし方としては大きく2つの選択肢がとられているように思います。

実家に頼るか、自力で頑張るか。

私たちは、そこに第3の選択肢として、『産後ケアホテルで過ごす』という手段をもたらし、そして誰もが選びやすい社会にしたいと考えています。


里帰り出産をしたり、親を呼び寄せるなどして家族に手伝ってもらうというのは、普遍的な選択肢であるかとは思うのですが、すべての方が選べるわけではありません。厚生労働省の調べによると、里帰り出産の割合は50.1%(※1)。実家との関係性にもよりますし、仮に良好であったとしても体調や職業の関係で親に負担をかけられなかったり、住んでる場所が離れていたりなどして、親には頼れない方も数多くいます(最近はコロナ禍の関係で帰省できない方もいます)。

また、仮に親に頼れたとしても、高齢の両親には子育ての身体的負担も大きいですし、どんなに仲が良くてもずっと一緒にいることでお互いストレスがたまり喧嘩してしまうこともあれば、親の住居や生活の手配をしたり、パートナーと親の関係を取り持ったりと別の気を遣ったりもする。里帰り出産の場合は特に、1番大事な、そして大変な時に夫婦が離れてしまうことによって孤独感を感じてしまったり、育児の解像度に差が出てしまったり、人によっては不貞行為などへの懸念を抱いてしまうなど、家族・夫婦のパートナーシップにダメージが生じやすい状況になってしまう可能性があります。

一方で、自力で頑張ることを選ぶ場合には、育児に関する十分が情報を得られないまま(多くの病院では育児指導は1回ほどしか行われないといいます)退院し、Youtubeやネットの情報を検索しながら、何が正解か自信がないままパートナーと試行錯誤して育児を行うことになります。

パートナーでシフト制にしたとしても、満身創痍の中で1日12時間勤務で赤ちゃんのケアをし、それらに加えて自分達の炊事洗濯などの家事を行い、その合間にさまざまな手続きや手配を行う。もちろん、赤ちゃんにも個人差があるため、教科書通りにことが運ばないことも多く、「これであっているのだろうか?」という不安を常に抱えながら。

さらに、もしもパートナーが十分な産休・育休を取れないような仕事の場合、これらを全てひとりきりで行わないといけなくなります。

その上、これらの様々な潜在的な課題は、子供を産む役割が女性というだけで「女性の問題」と捉えられがちだったり、それらを改善しよう働きかける過程で意図せず男性に対し批判的な構図であると捉えられ、分断や対立が生まれてしまったりするというような悪循環が繰り返されているように感じています。

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人生のパラダイムシフトは、子供が生まれた時に起きる、という言葉があります。男女限らず、それまでは自分の采配で時間を配分し、仕事に余暇、そして生活を行なってきたなかで、出産を機に突如としてその秩序が変容し、子育てを最優先した意思決定をするようになる。それはもちろん、新しい家族を迎えた人の責任であり義務ではあるかもしれないのですが、それと同時に人々のライフスタイルの選択肢を狭めてしまう出来事でもあると思っています。

子供が生まれるということは(特に一人目の子供が生まれる場合は)、それまでパートナー間のふたりの間で成り立っていた関係性から、家族という共同体に変わるということです。この不可逆なライフステージの変化に今までは無知な状態のまま自分たちで対処しなくてはならないことが本当に多かったと思います。もちろん、最終的にはそこに向き合うのは自分たち自身であるべきだとは思うのですが、この未知の変化に対してより上手に誘導できる存在が社会に必要で、それを実現できるのが産後ケアホテルなのではないかと考えています。

産後の女性の身体をしっかり休め、ケアをし、栄養バランスの取れた食事を摂れる環境を、というのは大前提に、母親、父親の双方が子育てにちょっと自信を持ち、パートナーへの信頼と愛を深め、何かあった時に頼れる人が身の回りにいる、という安心感を持って、家族としての生活を送るべく自宅に帰れる状況を作るのが私たち『HOTEL CAFUNE』の仕事であり、果たすべき役割だと考えています。

「今日からあなたは母親だから/父親だから」というレッテルの中で自身のアイデンティティを失う代償として親になるのではなく、親となった人が、自分のスタイルを大切にしながら親になれる、そんな社会をHOTEL CAFUNEを通して作りたいと思っています。


HOTEL CAFUNEとは

私たちは、産後ケアを『子どもを産んだ女性と赤ちゃんのためのサービス』に閉じるのではなく、『新しい家族を迎えたすべての方が、家族としてキックオフしていくためのサービス』だと捉えています。そして、このような形態の産後ケアホテルが日本で当たり前の選択肢になるような文化を作っていくのが私たちの役目だと考えています。

HOTEL CAFUNEの1号店は、首都圏のとある宿泊施設のバックアップのもと、6室で開業します(宿泊施設の名称及び所在地は情報解禁後お知らせいたします)。都心から好アクセス(東京駅60分圏内)でありながら、風光明媚で自然豊か、自然光がさんさんと差し込む開放感ある空間です。

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産後は体力回復のため、毎日、朝昼晩と、見た目にも美味しい彩り豊かな食事がお部屋へと届きます。パートナーの方もご一緒にお召し上がりいただけます。また、館内にはレストラン1軒とカフェ2軒が併設されており、テイクアウトメニューや売店もあるため、小腹がすいた時にオーダーしたり、パートナーとお茶しながらゆっくりしたり、空き時間に読書やリモートワークをしたりといった楽しみ方もしていただけます。

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▲朝食の一例。フルーツサラダとクロワッサン、豆のマリネ。

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▲夕食の一例。鴨肉と野菜のロースト、ライス、野菜のマリネ、フルーツ盛り合わせ。


滞在期間中の過ごし方として、私たちが大切にしているのは、①身体をしっかり休めること、②子育ての知識やスキルを身につけ、生活リズムに慣れていくこと、③ソーシャルステータスに関わらず情報共有できる友人との出会いの場となること。

チェックインの際に助産師がひとりひとりのライフスタイルや体調をヒアリングしながら、滞在のスケジュールを一緒に決めます。滞在の前半は、基本的に休養の時間。24時間託児なので、まずはご自身の都合に合わせて赤ちゃんを預けながら、睡眠を取ったりパートナーと過ごしたり、エステや整体を受けたりしていただけます。

そして、体調を見ながら少しずつ、家に帰るときのために子育ての練習を始めます。授乳指導に沐浴指導など、パートナー同士で参加できる場を設け、一緒に練習して少しずつ自信を持って対応できる状況を作っていきます。誰しも初めは慣れずに試行錯誤しながらになりますが、親や子どもの状況に応じて助産師や保育士のアドバイスをリアルタイムで受けられるので、上達もスムーズです。また、滞在の後半では、夜間に授乳やおむつ替えのために起きるのに身体を慣らしながら、生活のリズムを作っていきます。

また、同じタイミングで子育てを始める仲間・友人との出会いの場として、ヨガや石鹸作りのワークショップや、食事会なども企画しています(感染拡大状況に応じて内容や実施可否に変更がある場合がございます)。

滞在プランとして、7泊8日、14泊15日、21泊22日の3パターンをご用意しております。しっかり休養して身体の疲労をとりながら、帰宅に向けて子育ての練習や生活リズムに慣れていくことを考えると、14泊のプランがおすすめですが、ご家族の都合やライフスタイル、スケジュール等を鑑みながらご事情にあった滞在方法をご検討いただけますと幸いでございます。

ショートプラン(7泊8日):300,000円(1泊あたり4.2万円)
スタンダードプラン(14泊15日):550,000円(1泊あたり3.9万円)
プレミアムプラン(21泊22日):800,000円(1泊あたり3.8万円)
※価格はすべて税別となっております。
※ご検討いただいている方のための有償の体験宿泊も行っております。
※1泊〜6泊の利用はお部屋の空き状況に応じてLINE@にて配信します。


産後ケアは、快適であることと同時に、安全・安心であることが何よりも大切です。『HOTEL CAFUNE』では東京都助産師会の理事を務め、長年に渡り産後ケア施設の経営に携わっていた助産師が実地にて監修・監督を行うほか、地域の総合病院とも提携をしながら運営を行います。また、母体のケアやカウンセリングは助産師資格保持者が行い、新生児のケアは保育士資格保持者または保育施設勤務経験者が担うなど、高い専門性を持ったサービスを提供して参ります。


プロジェクトのこれから

今の日本では、産後ケアを利用する文化がまだ薄く、どうしても家庭内労働力で代替可能であるとみなされがちであるのですが、実はお隣の韓国では実に経産婦の75%が産後ケア施設を利用していると言われています(※2)。また、台湾でも40%、中国では20%(都市部に限定すると80%)が利用するなど、ライフスタイルの一部として産後ケア文化が浸透しています(これは日本の大学進学率が54%であることを踏まえると驚異的な数字だと感じます)。一方で、日本の普及率は0.88%(※3)とまだまだで認知から少ない状態で、今後家事代行やベビーシッターなど、家庭内労働力をアウトソースする文化の普及とともに徐々に広がっていくのではないかと考えられます。

私たちHOTEL CAFUNEは、今の日本で親になる誰しもにとって、産後ケアホテルという選択肢が選びやすい状況を作っていきます。そのためには、まずは産後ケアの価値や意義を多くの方に感じていただくことが必要不可欠で、その上で立地や費用感、サービスなどにおいて、バリエーションを出していけるように展開していきたいと考えています。

HOTEL CAFUNEは、30万円〜と、決して誰しもにとって求めやすいお買い物ではまだないかもしれません。でも、例えば、結婚式という人生の節目の1日には300万円ですとか、500万円といったお金を出せるという方は中にはいらっしゃるのではないでしょうか。ハネムーンという特別な旅行には、出せるという方も。

HOTEL CAFUNEで過ごす時間は、新しい家族で過ごす初めての旅、ファミリーハネムーンだと思うのです。人生の忘れられない大切な思い出に、ぜひHOTEL CAFUNEを。そしてその選択を当たり前にできるような、そんな社会を作っていきたいと思っています。


HOTEL CAFUNEは、まだ小さな産後ケアホテルに過ぎませんが、この存在が必ず日本、そして世界の親子となる方々の生活を豊かに、自分らしい生き方を叶える場所となるよう尽力してまいります。HOTEL CAFUNE、そして産後ケアというカルチャーを世の中に広めていくために、暖かいご支援、ご協力をいただけますとこの上ない幸いでございます。


HOTEL CAFUNEの詳細につきましては、ぜひこちらをご覧ください。

▼公式webサイト

▼公式プレスリリース

▼各種SNS

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各種お問い合わせについて

HOTEL CAFUNEでのご滞在及び本プロジェクトにに関して、お問合せのある方はぜひ下記にてご連絡くださいませ。可能な限り迅速にお返事いたしますが、問合せ多数の場合、お返事に2-3営業日頂戴する可能性がございますことをあらかじめご了承ください。

①宿泊予約をご検討の方
HOTEL CAFUNEへのご宿泊予約は、こちらから承っております。
宿泊に関するお問い合わせは、LINE@またはメールがスムーズです。また、お問合せの前にFAQも併せてご覧くださいませ。

②勤務をご希望の方
HOTEL CAFUNEにて勤務をご希望される方は、メールにてご連絡お待ちしております。

募集職種
(1) 助産師:助産師資格保持者かつ、実務経験3年以上
(2)保育スタッフ:保育士資格保持者もしくは保育実務経験2年以上
(3)事業開発スタッフ:企業にて5年以上の社会人経験

③協業・提携をご希望の方
福利厚生として利用したい、商品の提供をしたい、出資・支援をしたい企業様など、業務提携等のご希望につきましてはメールにてお問い合わせください。

④取材をご希望の方
HOTEL CAFUNEへの取材をご希望いただく方は、メールにてお問い合わせくださいませ。


出典
※1:平成29年度 子ども子育て支援推進調査研究事業『妊産婦に対するメンタルヘルスケアのための保健・医療の連携体制に関する調査研究』報告書より
※2:各国当局調査より(webリサーチ)
※3:令和2年度『産後ケア事業の利用者の実態に関する調査研究事業』報告書より

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