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タヌキと疥癬症の話(個人的メモ)

X(旧Twitter)で、疥癬にかかったタヌキについて、ちょいちょい気になることがあるので、集めた情報置き場というかメモになります。

【タヌキ】
哺乳綱食肉目イヌ科タヌキ属に分類される食肉類、あるいはタヌキ属に分類される現生種の総称。
食性は雑食で、齧歯類、鳥類やその卵、両生類、魚類、昆虫、多足類、甲殻類、軟体動物、動物の死骸、植物(葉・芽・果実・堅果・漿果・種子)などを食べる。(出典: ウィキペディア(Wikipedia))

【疥癬症】
「疥癬」はダニの一種である「ヒゼンダニ」がヒトの皮膚に寄生しておこる皮膚の病気で、腹部、胸部、大腿内側などに激しいかゆみを伴う感染症です。 直接的に肌から肌、また、衣類やリネン類を介して間接的にヒトからヒトへ感染します。 疥癬には、通常疥癬と角化型疥癬の2つのタイプがあります。(「疥癬とは」NIID国立感染症研究所)

【タヌキと疥癬】
狸は犬同様雑食性ですが野生化では木の実や昆虫などを食べかなりの粗食です。
野生の生息地が少なくなったため、人里におり生ごみをあさったり贅沢な餌をもらい食生活が変化したことで体質の変化や免疫力の低下を招いたと推測されます。
さらに豊富な餌があれば集団化しその際に感染が拡大したものと思われます。(タヌキの疥癬症~人との正しい共存を願って~到津の森公園)


タヌキはイヌ科の雑食の動物で、自然の中では柿やイチジクといった果物や昆虫、動物の死肉、木の実など、いわゆる粗食で生きています。そんな彼らにはペットフードは体に合いません。
しかし、香りや味の良いペットフードはタヌキにとっては魅惑的な餌である為、慢性的にペットフードを求めるようになります。

そうしてペットフードを常食したタヌキは、体に合わない餌により内臓にも負担がかかり、免疫力が低下、それにより疥癬症を発症・悪化させ、身動きがとり辛くなることで手近な確実に得られるペットフードを求めてしまい……という、悪循環が生まれているのではないかと当団体では推察しています。
(野生動物の保護について知っていただきたいこと|野生動物への餌付けが死因に繋がる可能性~NPO法人ジャパンワイルドライフセンター(JWC))

一般的には『群れで行動する為に感染が広がりやすい』、『ゴミ漁りで不適切なものを食べた為に発症する』ともいわれていますが、当団体でここ十年ほど疥癬症のご相談者にヒアリングを行ったところ、ゴミが荒らされていたというお話はありませんでした。
 その代わりに、「野良猫の餌を食べに来ていた」もしくは「ネコの餌をあげていた」という回答が、比喩ではなく、今のところ100%となっています。
(保護された野生動物に未来を。タヌキの命を救う為、隔離室を補強したい!)


※X(旧Twitter)でも、疥癬症のタヌキの目撃情報の中には、地域猫や野良猫の餌場に現れたり、人が餌付けしている話も見かけますね。
ちなみに、犬(タヌキはイヌ科)にキャットフードを与え続けるとどうなるかは下記参照。

犬がキャットフードを食べ続けると、以下のようなリスクが高まります。
 栄養過多・栄養不足
 肥満
 塩分過多
 ↓
 関節炎
 椎間板ヘルニア
 呼吸器系の病気
 皮膚炎
 便秘
 糖尿病
(【獣医師監修】犬にキャットフードを食べさせてはいけない4つの理由)

犬は体内でタウリンを生成できるため、キャットフードを食べると体内に使い切れないほどのタウリンが残ります。
尿から排出もされますが、残ったタウリンが心筋症や免疫不全を引き起こすリスクがあります。
(犬がキャットフードを食べてしまったらどうなる?好む理由についても)


「疥癬 タヌキ」で検索すると、各自治体からの注意喚起がずらりと検索結果一覧に並びます。
それだけ疥癬タヌキの目撃情報が多いと言うことでしょうか。
エゾタヌキ(北海道)での発症についてもざっくり調べてみましたが、かなり古いものしか見つけられず。
割と最近、旭山動物園で疥癬症のタヌキが保護されたこともありますので、ゼロということは無いのでしょうが、元々の個体数が少ないのか、人里に現れることがあまり無いのか。
北海道にも地域猫活動と言うものはあるようですが、場所によってはキツネやクマも当然出てきますので、猫の餌の管理が徹底されてるのかもしれません。
その辺はおいおい調べたいと思います。
まずはここまで。

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