見出し画像

2023年11月11日(土曜)★Uber Eatsデビュー。計9時間、都内を走り回る。感想は潜入ルポライター的には「面白い!」に尽きる。歌舞伎町タワーも初訪問。

7時半、起床。

昨晩が遅かったので、
やや寝不足気味。

天候、雨ではないが曇天。
しかも寒風吹きすさぶ。

日記を書く。
そして早めにモーニング作り。

今日は体力付けておくためにネバネバ重視。

♪ネバネバネバネバー 
未唯mieちゃんの歌を口ずさみながら。

朝食を食べながら、
長男の課題提出映像を見せてもらう。

TAP所属の後輩芸人・ドルフィンソングが
被写体の短編。

嗚呼、なんという楽しい授業なんだ!!
ボクも大学に入り直したい。

10時、原田専門家が来宅。

荷造りをしていたら、
「なるべく何も持たないでください。
 パソコンも要らない。持たないでください」と。
更には、
「スマホでX見ている暇も一切ないです。
スマホと充電器だけでいいです」とまで。

そして、ボクには巨大なUberカバンを背負わされる。

10時20分出発。
外はまだ寒い。手袋してきて良かった。

早稲田通りから小滝橋通りで、
アルタ前、11時集合。
やや遅れて、青柳監督も自転車で登場。

2ヶ月前からこの日に向けて準備していたので、
満を持してのUber Eatsデビューだ。

青柳監督は、選挙の時から、
長くボクを追っかけている。

アシスト自転車を購入し、
体に馴染ませるため、
何度も長距離走を課した。

Uberのアプリをダウンロードして、
銀行口座を作り、所定の項目を埋めて、
写真を撮り、登録申請。
なにかの不具合で申請が通るまで、
2〜3日かかった。
(たぶん写真、何回も撮りなおした)

青柳監督の出世作『東京自転車節』は、
コロナ禍のUber Eatsの話だ。

しかも、今も映画監督の傍ら、UBERも継続中。
先日も偶然にも東中野で配達中の監督に遭遇した。

原田専門家は、
ボクが経営する
『はかせのみせ』の店長だったが、
ボクが病気で店を閉めた後、
数ヶ月本格的にUber Eatsをやっていた。

今でも見事な脚力であるし、
都内の道を精通している。

我が家に勤続25年だった、
スズキ秘書は、その後、
Uber Eatsを本職にしている。

ママの妹宅に配達に訪れ、
驚かせたらしい。

先日もラクビーワールドカップに
2ヶ月もフランスに行っていたが、
その原資や、自由さは、
何時でも好きな時に始めてられて、
何時でも辞められるUber Eatsにある。

キツい肉体労働に思われるが、
聞けば聞くほど、
ボクの惹かれる、
自由に満ちている。

鬱開けに、
とにかく無職から脱するため、
転職を図ったが、
61歳のスキルなしの腰痛持ちには、
リアルに出来る仕事は何もなかったし、
面接にボクが来ても、
相手は困惑するだけだろう。

「今、無職ですが、前職・参議院議員」
 ですって。

アルタ前で寒さに震えながら、
撮影用カメラをセット。
ナビになるスマホも固定する。

自転車を突き合わせ、
いざスタートを待っていると……。

Uberアプリからは、
始めるに当たっての講習ビデオと
交通安全クイズが出題される。

これが30分以上あったのだが、
幾つもの「なるほど」があった。
法令遵守、Uberの心得を説かれ、
自転車の公道ルールについて、
疑問点を確認できた。
(これは真剣に見て良かった!!)

準備ができたが、オンラインにならない。
青柳監督がカスタマーセンターと、
チャットでやりとりするが、
相手側のAI(?)
の問題解決のスピードに驚く。

11時30分にスタート。
アプリをオンラインにすると、
ナビの地図画面になり、
現在地を表示されたまま、
画面下に
「乗車を探しています」
と文字が出る。

しばし、待っていると、
すぐに注意喚起音がなり、
商品を回収すべき店の指示が出る。

最初のお店は、
新宿高島屋にある高級パン屋さんだった。

Uber童貞下ろしなので、
ボクはドキドキと緊張していたのだが、
お店の人は淡々と、
「番号は?」
と目を合わさず聞くのみで、
番号が合致すると商品を受け取る。

ここから配達用バックに詰めるときは、
まるでテトリスのように、
商品の形を計算しながら、
水平を意識して仕切りの詰め物を駆使して、
汁物などがこぼれないよう置いていく。

蕎麦屋の岡持ちの技量というか
己が人間ステディカムで
あるべきなのだ。

そして、お届け先は幻冬舎のお隣のオフィスだった。

驚いたのは、
Uber Eatsは
肉体労働でありながら、
完全に頭脳戦のゲームであること。

「あなたへのお勧め」を見て、
地図を確認。

注文が殺到している、
赤色に染まった地区、いわゆる繁華街を拠点にすると、
流しのタクシーのように乗車を待つ。

本部からの指示で、
アプリを見て最も効率の良い集配を担う。
配達品をバックに詰めるのが、
一度に2件は今回も普通だったが、
3件の時もあるらしい。
今回は5品を詰めるのだが、
最大だったが、
これが10品とかになると、
テトリス的にも複雑だ。

都内はジャングルだ。
人混みも多いし、
飛び出しもザラだ。
路上は常に戦場であり、
何時、それが事故につながるかもしれない。

全神経を前方の視点、
180度に貼り巡られ、
時間内に運べれるよう、速度も調節し、
脳の別の所では地図を俯瞰で見ているし、
次の順番の戦術も思考している。
バックに積んだ食べ物が
水平を保ち、
傾かないように意識しているので、
背中にも神経を張り巡らせている。

2件終えただけで、どっと疲れて、
「昼飯にしよう」と言うと、
原田くんが真顔で、
「食べちゃ駄目ですよ。眠くなりますから。
栄養補給はコマメにやりながも、
食事はやめときましょう」

ベンチに座って、
140円の缶コーヒーと缶の
カニ汁で済ませる。

今までノーマークで、
初めて知る場所もある。

ほぼ新宿のれん街。

千駄ヶ谷の一角、
ビルの谷間に屋外フードコートのような、
新築ではあるがレトロな飲食街が突如広がる。

まるで千と千尋の神隠しのワンシーンだった。

此処は今度、家族で迷い込んみたい。

配達の合間にベンチに座って、

博士の異常なYouTubeの
本日配信の新作、映像チェック。

「日本のディカプリオ」を襲名したボク(笑)

それほど、『福田村事件』とは共通項があるのだ。

原田くんが、陣内智則くんの仕事で離脱。

監督とふたりになり、
河岸を歌舞伎町に変える。

一度オフラインにして、歌舞伎町タワーを初訪問。

歌舞伎町横の駐輪場の場所を覚えた。

2時間無料なのはグッドジョブ!!
新宿区!!

歌舞伎町は、もはや映画『ゲーマー』(2009)や、
『カーズ2』(2011)で描かれた
エキゾチックな日本のイメージに、
現実が追いついた風景だ。




ゴジラが見つめる先に歌舞伎町タワー。

周りを睥睨する威容は、ドバイのブルジュ・ハリファ並。

初めて中に入ると、
此処はゴッサムシティかトランプタワーなのか。


アミューズメントは5Fまで。
10Fまでが映画館。
10Fから16Fまでは謎。
展望台は17Fにあるとのこと。

17Fの展望台は分厚いガラスに囲まれて、
迫力にかけると思っていたら、
テラスがあるという。

入場無料のテラスから見る大東京は絶景だ。

しかし、ここは中腹であって、
ここからさらに30階分も高くそびえている。

ホンモノのセレブしか、
上階には入れないのだ。

監督が
「でもUberの配達は入れますよ。
Uberの配達人はジョーカーみたいなものですから」
と言った瞬間、
『ファイトクラブ』のラストシーンを想像した。
セレブタワーが瓦解していく絵を。

監督にアー写風に撮ってください、と依頼。

流石にプロだ。

歌舞伎町タワーを出てから、
夕方に入ると、
次から次へと注文が入る。

15時から〜17時は、
凪の時間だったが忙しくなる。

大漁旗が頭の中で振られる。
嗚呼、オレは今、売れっ子だ!!
売れた!!
61歳にして売れたのだ!!

行き交う電飾のアドトラも、
都会でしか見れないも光景だろう。

ゴースト店舗という、
店名のないメニューをテイクアウトするだけの
食品販売業があるのも初めて知った。

10件目で終了予定であったが、
最後の最後として
11件目、12軒目を取得。

配達フィーがやや高かったが、
案の定、お届け先が、原宿、南青山。
新宿「新八食堂」で定食、
此処は原田くんの行きつけで定食が絶品だ。

2件隣のトルコ料理屋さん、
でも料理をピックアップ。
(エレベーターがないので3Fがキツかった)

20時、12軒目の最後の配達を終えると、
そこは南青山の『ラジオ』の眼の前だった。

タモリさんに財布を拾ったお礼に
夫婦で招待されたのだった。それ以来。

Uber Eatsでは本社の雇い主とは、
一度も顔を見合わせることがない。
好きな時間に働いて、
好きな時間に辞めることができる。
お店の回収時にも、
記号を読み上げるだけ、
配達時には玄関先に置く、
置き配後、
確認のため、注文者に写真を送る
このパターンが9割だ。

配達先の住所を見失うと、
配達先とメール交換できるばかりか、
暗号化された携帯の電話番号で、
互いに話すことも出来る。

心地よい疲労と共に、
実存的な労働を感じられる。

さまざまなデータが蓄積されていくのも、
位置ゲームをやっているようで楽しい。

しかし、先輩ふたりの手取り足取りの指導の上の、
初Uber Eats体験記ではある。

これをいざ一人で始めるのには、
勇気もいるだろうな。

個人的には、
都会のコンクリートジャングルで、
無料のジム、
いや有酸素運動と報酬があるジムに
通うような気持ちで続けれれば良いと思った。

と、同時にYouTuberのような、
報酬が青天井ではないことにも
不満と問題は残る。

全ては労働に対する対価が、
上がらない国だからだ。


帰途、青山から高円寺へ向かう。

腰痛が出てきて、腰も抜けているが、
寒さで手がかじかんで曲がらない。

「銭湯へ行こう!!」

21時、小杉湯へ到着。
監督は小杉湯情報は、チェックしているのに、
初小杉湯らしい。

土曜日は特に混雑していて芋洗いだが、
流儀をわきまえると、
ゲーム感溢れ、
システマチックに入浴できる。

嗚呼、気持ちンよか!!

今日の経路表。

住所表示は店舗のみです。

子供のお迎えのために
食事も取らず帰ってきたのだが、
時間が合わず。残念。

家に帰ると、
長男と末っ子が将棋対決をしていた。
末っ子の表情が藤井聡太名人。

22時10分より、
ハカセ会YouTubeの生配信。
すっかり初Uber Eats説明会へ。
皆、興味津々だ。
潜在的に「やりたい」人が、
こんなに多いとは。
言われて気がついたが、
確かに女性の自転車配達員は少ないかも。

途中抜けしていた、原田専門家が、
Uberバックの回収に現れるが、
完全に見た目が「こそ泥」だ。

試合終了後、奇跡のゴールがあった。
あれは会員内では語り草になるだろうな。

原田専門家と長男と3人語り。
長男の挑戦に良い結果が出たので、
親バカもご機嫌に。

25時には就寝。
明日は、原稿仕事を片付ける。

サポートありがとうございます。 執筆活動の糧にして頑張ります!